BtoBマーケティングや営業戦略において、SEO対策やLP、リスティング広告などを活用して自社サイト経由でのリード獲得は非常に効果的である。安定したリード獲得につながるからだ。しかしながら、リード獲得の「量」を重視すると、「質」が悪化し、「確度の高いリード獲得ができない」といった課題に直面する。
実際に弊社にも下記のようなご相談をいただいている。
そこで今回のコラムでは、SEOやリスティング広告、メルマガなどを経由して自社サイト(LPも含む)から確度の高いリードをどのようにして獲得していくか?について、1つの方法をご紹介する。小手先テクニックではなく、BtoBマーケティングの本質的な部分の改善案であるため、ぜひ参考にしてほしい。
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新規リード獲得できるWEBの作り方をBtoB企業向けにご紹介。ホワイトペーパーを活用する方法とソリューションページを活用する方法の2つを具体例やテンプレートを用いながら解説。
確度の高いリードとは何か?
最初に、確度の高いリードについて、しっかり定義をしておきたい。BtoBにおける「確度の高いリード」とは、「購入意思の強いリード」、「購入の可能性のあるリード」、「受注確度の高いリード」といった意味で使われることが多い。ホットリードなどとも呼称される。
受注確度とは?どのように判断し定義するか?
では、「受注確度」とはどのように定義すべきだろうか?ベテランの営業担当者であれば、感覚や営業嗅覚でも判断できる可能性はあるが、曖昧性・属人化が強い。そこで、よく使われるのばBANT条件だ。
BANT条件
『BANT(読み方:バント)』とは、『Budget(予算)』『Authority(決済権)』『Needs(ニーズ・需要)』『Time frame(導入時期)』の頭文字を取った略語で、法人営業の担当者が顧客に質問するときの営業ヒヤリングフレームワークとして活用され、受注の確度を判断する指標になるものだ。
BANT指標をリードから確認できれば、確かに受注確度の判断材料になりえる。商談の段階でどこまでヒヤリングし確認できるか?はリードとの関係性や商材特性にもよるが、少しでも確認できれば受注確度の判断材料になることは間違いない。
相思相愛かどうか?
BANT条件は受注確度の重要な指標にはなるが、弊社は、もう1つ重要な判断材料があると考えている。それが、「相思相愛」だ。「相思相愛」とは、「リードが解決したい課題」と「自社が解決できる(できた)課題」が合致している状態のことをいう。さらに、「リードが解決したい課題」でも、「重要性や緊急度の高い課題」において相思相愛になっていれば、受注までの時間を短縮できる可能性もある。
つまり、下記のような条件を満たすことが相思相愛状態と言える。
- 「リードが解決したい課題」と「自社が解決できる(できた)課題」が合致している状態
- 「リードが解決したい課題」の中に「重要度や緊急度の高い課題がある」状態
相思相愛を図にすると下記のようになるだろう。
相思相愛については、下記のコラムで詳しく解説しているので参照してほしい。
以上のことから、相思相愛状態を実現し、BANT条件を満たすことが「受注確度の高いリード」といえるだろう。
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受注確度の高いリードをWEBで獲得する方法
それでは、実際に自社のWEBサイトで受注確度の高いリードを獲得する方法をご紹介する。先述した通り、相思相愛とBANTが条件となるため、この2つを中心に改善策をご紹介しよう。
そのプロセスは下記の通りだ。
- 自社製品やサービスで解決できた課題を把握
- その課題に関連するキーワードでサイト集客
- CV獲得時にアンケートを活用してリードの課題やBANTを把握
- 内容を確認し受注確度を判定
自社製品やサービスで解決できた課題を把握
最初に行うべきは、相思相愛の事前分析だ。相思相愛状態を実現するには、まずは自社で解決できる課題(解決できた課題)を整理する必要がある。新製品・サービスでない限り、既存顧客がいるはずなので、既存顧客が「自社の製品やサービスによってどんな課題を解決できたのか?」を分析しよう。そしてその課題の中でも、特に「この課題解決については顧客に対して大きく貢献している」というような課題があれば、その課題こそが、「重要度や緊急度の高い課題」となる可能性がある。
こういった分析を行い、「解決できた課題リスト」を箇条書きで良いので作成しよう。
その課題に関連するキーワードでサイト集客
次に、「解決できた課題リスト」から、自社のWEBサイトに集客するためのキーワードを抽出しよう。これらのキーワードは課題関連ワードとしてリストアップする。そしてSEO対策やリスティング広告のキーワードとして活用しよう。
課題関連ワードで検索する検索ユーザーは、すべが自社製品やサービスのリードとなり得るか?というとそうでもない。WEB検索である以上、検索者の検索意図や背景は読み切ればいためだ。
しかし、「解決できた課題リスト」に関連性のあるキーワードであるため、そのキーワードで検索するユーザーは、「「解決できた課題リスト」」に記載されている課題で悩んでいる企業の担当者かもしれない。
CV獲得時にアンケートを活用してリードの課題やBANTを把握
課題関連ワードで自社サイトへの集客を行ったら、ホワイトペーパーなどを活用してCV獲得を狙う。
この時、ホワイトペーパーは、当然、「解決できた課題リスト」に記載のある課題の解決方法や解決事例をホワイトペーパーのコンテンツとしよう。
そして、ここがポイントになるが、ホワイトペーパーの資料請求フォームで、下記の項目をアンケートとして項目化する。
- 現在悩んでいる課題は何か?
- その中でも重要な課題はどれか?
- その課題をいつまでに解決したいか?
このような項目を資料請求フォームのアンケート項目にすることで、資料請求リードの今の課題や悩み、いつまでに解決したいか?などの情報が得られる。
当然、アンケートである以上、「正直に答えるとは限らない」というリスクはあるので、受注確度を確認する時の判断材料にしかならないが、ないよりはましである。
内容を確認し受注確度を判定
アンケートで3つの項目を確認したら、「解決できた課題リスト」と突き合わせしてみよう。
もし、「その中でも重要な課題はどれか?」と「解決できた課題リスト」が合致していたら、相思相愛になれる可能性があるということになる。そうすると、その課題を中心に解決策の提案や解決事例の紹介、解決に必要な製品やサービスのデモ・説明会などを実施することで、受注角度をどんどん高めていくことができる可能性がある。
「その中でも重要な課題はどれか?」の回答は、リードにとって最も重要視すべき課題である可能性があるため、そこを起点に商談を進めることで、確度の高いリードとして獲得できる可能性があるのである。
まとめ
確度の高いリードを獲得するための具体的な改善プロセスを1つご紹介した。ポイントをまとめると下記の通りだ。
- BANTの確認や相思相愛状態を作り出すことが重要
- 相思相愛を作り出すには自社で解決できた課題を把握することが重要
- 相思相愛を作り出すにはリードが解決したい課題は何か?を把握することが重要
- リードが解決したい課題はアンケートなどでしっかり確認することが重要
LPやSEOなどをいくら改善しても、確度の高いリードが取れないときは、本コラムでご紹介した考え方を取り入れ、WEBサイト改善を進めてみよう。きっと良い結果につながっていくはずだ。
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