BtoBマーケティングや営業戦略の現場では、常に「どうすれば売れるのか?」「なぜ売れないのか?」で悩むことが多い。いわずもがな、どんな製品やサービスでも100%売れるというような方法は存在せず(そのような方法があれば倒産する企業は0になる)、この悩みから逃れることはできない。
そこで今回のコラムでは、「どうすれば売れるのか?、値段と納期次第では売れる可能性の高い状況」と「なぜ売れないのか?の理由」をわかりやすい図を用いて解説したいと思う。「どうすれば売れるのか?」「なぜ売れないのか?」の答えのヒントにしていただけたら幸いだ。
値段と納期次第では売れる可能性が高い理想的な状況
最初にどうすれば売れるのか?についてだ。売るためには値段や納期、企業の信頼性、顧客側の購買意欲の高さなど、さまざまな要因が絡む。しかし、売れる可能性を高めるという意味では、下記図のような状況になると売れる可能性が高いと弊社では考えている。
図では、ハートマークがあるが、これは両思い(相思相愛)である状態を意味する。つまり、製品・サービスで解決できること(できたこと)と、顧客・リードが解決したいことが合致している状態だ。逆に片思いである場合は、合致しておらず、売り手側が一方的に「こんな課題解決できます」と訴求するだけの状態となる。もしくは、顧客・リード側が、「解決が不可能な課題の解決を要求する」といった状態とも言える。
この図を簡単に説明すれば、御社の製品やサービスの強みにより「解決できる課題」と、顧客・リードが解決したい課題が合致している状態で、かつ、顧客・リードの課題の重要度が高まっている状態であれば、売れる可能性は高くなる、ということだ。
当然、営業やマーケティングの担当者が、この状況を把握し、的確に顧客・リードに伝えるというコミュニケーションや提案の仕方というのもポイントになるだろう。
これが「どうすれば売れるのか?」を図解化した時の理想的な図といえないだろうか?御社製品・サービスでも、「どうすれば売れるのか?」を考える時、上記図を参照して、本質的な部分から見直ししてみてはいかがだろうか?
なかなか売れない時のよくある理由
次は、なかなか売れない時の理由を上記図をベースに図解化してみた。
片思いであること、もしくは、顧客・リード側の解決したい課題の重要度が低いことが主な理由になる。そして片思い化してしまう要因としては、下記の5つが考えられる。
- 競合でも同じようなことができてしまう場合(差別化戦略の問題)
- そもそも獲得したリードが間違っている場合(ターゲティングの問題)
- 自社で把握している課題が間違っている場合(ニーズ調査・分析の問題)
- 顧客やリードの課題把握をやらずに製品開発している場合(プロダクトアウトの問題)
- 両思いであるのにそれをうまく伝えきれていない場合(提案方法・コンテンツの問題)
商材などによっては他にも考えられるが、この5つが主な要因になり、片思い化してしまうのではないだろうか?
御社でも「なかなか売れないな」というときは、この理由を参照し、御社内の関係者で共有した上で、みんなで検討してみてはいかがだろうか?