リードナーチャリングとは?リードジェネレーションとの違いや見込み顧客を育成する施策と手法を解説【MAによるメールマーケティングのおすすめのやり方も】

Last Updated on 2024年5月3日 by 荻野永策
BtoBのリードナーチャリングの基礎について解説する。リードナーチャリングとは何か?何をするのか?リードジェネレーションとの違いは何か?どんな施策を行い、どんな手法があるのか?おすすめのやり方・進め方は何か?などをわかりやすく簡潔に解説する。さらに、戦略の立て方やリードナーチャリング設計の仕方、成功事例、インサイドセールスやマーケティングオートメーションについてもご紹介する。戦略設計書サンプルもあるのでぜひ活用してほしい。

リードナーチャリングとは何か?「何をするのかと計画立案の方法」を約13分の動画で学ぶ

顧客育成するリードナーチャリングとは?マーケティングにおける意味と定義

BtoBマーケティングのリードナーチャリングとは?

リードナーチャリング(英語:Lead Nurturing)とは、様々な施策・手法で獲得した見込み客(リード)に対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、見込み客(リード)の購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことだ。「見込み客育成」「リード育成」などのような言い方もする。

リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い

リードナーチャリングは、BtoBマーケティングのプロセスから見ると下記図のような位置付けとなる。リードナーチャリングは、リードジェネレーションリードクオリフィケーションの間に位置し、見込み客との関係構築や購入確度の向上を行う。

BtoBマーケティングのプロセスから見るリードナーチャリング

BtoBマーケティングのプロセスから見るリードナーチャリング

このため、リードジェネレーションとリードナーチャリングは、マーケティングプロセスの位置付けが異なり、その目的や役割も異なる。

リードナーチャリングとリードジェネレーション、リードクオリフィケーションとの違い

BtoBマーケティングにおいて、リードナーチャリングとリードジェネレーション、リードクオリフィケーションとの違いをまとめると下記の表のようになる。それぞれ役割や目的が違うことがわかるだろう。

BtoBマーケティングのプロセスとリードジェネレーション、リードクオリフィケーションとの違い
リードジェネレーション 自社製品・サービスに興味のある見込み顧客を獲得し、リードナーチャリング段階へ引き渡す
リードナーチャリング リードジェネレーションしたリードを育成し関係構築と購入確度の向上を行う
リードクオリフィケーション リードナーチャリングで育成したリードの中から、購入確度の高いリードを抽出し営業へと引き渡す

リードナーチャリングは何をするのか?活動の具体例とインサイドセールスの役割

リードナーチャリングは何をするのか?わかりやすく図を用いて解説

では、具体的にリードナーチャリングでは何をするのか?下図「リードナーチャリングですること」では、見込み客を「商品軸」と「時間軸」で分解し4つのグループに分けている。この時、リードナーチャリングは、「2」のホットリードに育成するための活動をすることになる。このため、「3」のリードを「1」や「4」を経由して「2」に育成するような活動を展開する。

リードナーチャリングは何をするのか?

リードナーチャリングは何をするのか?

リードナーチャリングの具体例

BtoBのリードナーチャリングの例としては、見込み客リストに対して、「継続的なメルマガを配信し、セミナー参加、ホワイトペーパーのダウンロードといった接点を作り出すこと」などが具体例となる。また、WEBでCVを獲得したら、すぐにリードにメール連絡し、個別対応するのもリードナーチャリングの具体例だ。

リードナーチャリングを行うインサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、電話やメール、DMなどを活用してリード(見込み顧客)へは訪問しない(外回りをしない)内勤型営業担当者やチーム・組織のことをいう。インサイドセールスの特徴は非訪問・非対面での営業スタイルであることだ。このため、電話(テレアポ)、メール(メルマガやMAのシナリオメール)、オンライン会議などを活用してリードに対して営業を展開する。非訪問・非対面であるため、多くのリードに対して効率よく接点作りを継続することができるようになる。

リードナーチャリングでは、このインサイドセールスの存在が必須となる。インサイドセールスがリードナーチャリングの戦略を設計し、各種手法を用いて、施策展開する。

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2024年1月5日

リードナーチャリング施策

弊社(ALUHA式リードナーチャリング)では、リードナーチャリングの施策を「5つの施策」として分解している。インサイドセールスがリードナーチャリングの施策を検討する時、下記の5つの施策を参考にして検討いただけたらと思う。ホットリードに育成するための施策が5つに分解されているので、抜け漏れのないリードナーチャリング施策が展開できる。

BtoBリードナーチャリングの施策
5つの施策 概要と何をするかの具体例 対象リード
メモリー BtoBの場合、リードナーチャリングは中長期化する傾向が強い。そのため、リードに「忘れないように覚えておいてもらう」という施策が重要となる。まさに継続的な接点(タッチポイント)を作っていく施策だ。具体例は、メルマガ、ニュースレターなどである。 図「リードナーチャリングですること」の1・3のリード
リサーチ BtoBの場合、リードナーチャリングするには、「リードが解決したい課題」を把握する必要がある。それがリサーチである。具体例は、メール経由でのアンケートや電話でのヒヤリング調査などである。 図「リードナーチャリングですること」の1・3・4のリード
購入動機づけ BtoBの場合、リード獲得すると、ほとんどのリードが「情報収集や興味本位」といったケースが多い。そのため、「ほしい」という動機づけが重要だ。具体例としては、「ソリューション提案」や「課題解決事例」をコンテンツ化しPDFや動画で配信するなどだ。 図「リードナーチャリングですること」の3のリード
信頼性向上 リードが購入を検討し始めた時、「あの会社に相談しよう」と信頼を得ておく必要がある。それが信頼性向上だ。具体例としては、成功事例・導入事例を配信するなどがある。 図「リードナーチャリングですること」の1・3・4のリード
購入機会創出 メモリーから信頼性向上の施策を展開しても、「売るきっかけ」をつくりだすことができない。それを実現する施策が購入機会の創出だ。具体例としては、「継続的な個別相談会の実施」といった「商談や案件につながるイベント」を継続的に実施していくことだ。 図「リードナーチャリングですること」の1・4のリード

この5つの施策についての詳細は、「見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?リードナーチャリングの基礎知識と年間育成計画の立て方」にPDF資料で詳しくまとめている。詳細を学習したい場合はぜひお申し込みいただけたらと思う。

見込み顧客を育成するリードナーチャリング手法

見込み顧客を育成するリードナーチャリングの手法には、さまざまな手法が存在する。ここでは、BtoBマーケティングで使えるリードナーチャリング手法を「デジタル活用」と「リアル活用」を合わせてご紹介する。それぞれの手法のメリット・デメリットやリードナーチャリングのKPIについても代表例をご紹介する。

WEBコンテンツ

WEBコンテンツ(コラムやLP、ソリューションページなど)を継続的・定期的に作成・公開し、メルマガやリマーケティング広告・リターゲティング広告などで既存リードからのCVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット コンテンツを作り続ける必要がある

メールマーケティング(メルマガ)

セミナー、ホワイトペーパーなど、CVにつながるネタをメルマガ配信し、CVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット コンテンツを作り続ける必要がある

メールマーケティング(シナリオメール、ステップメール)

リードを次の段階・ステージに育成するためのシナリオメールを設計することでリードナーチャリングする。例えば、製品Aのカタログの資料請求がきたら、すぐに製品Aのデモを案内するシナリオメールを配信し、デモの申し込みを獲得することで見込み育成する。
KPI例 CV件数
メリット ・シナリオメールを自動化でき効率化できる
・抜け漏れなくリードにフォローできる
デメリット ・シナリオを定期的にメンテナンスする必要がある
・MAなどのツールの導入が必要

動画

リードが解決したい課題に合わせて製品の使い方、サービスの活用方法などを動画化し、そういった動画を継続的に公開することでリードナーチャリングする。
KPI例 閲覧数
メリット 動画が充実すれば人間が説明しなくて良くなり、営業工数が削減できる
デメリット 動画作成、メンテナンスに工数がかかる

ウェビナー・オンラインセミナー

継続的にオンラインセミナーを実施し、そこで最新技術や事例をPRすることで、製品導入の動機付けを行いリードナーチャリングする。
KPI例 申込数
メリット 大量のリードにアプローチできる
デメリット ・準備が大変
・ネタが枯渇することがある

ホワイトペーパー

リードが興味のあるネタ、解決したい課題に合わせたホワイトペーパーを作成し、そのホワイトペーパーをメルマガで案内する。その後、CVを獲得してリードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット コンテンツを作り続ける必要がある

アンケート

アンケートを設計し、メルマガでアンケートの依頼を行い回答を得る。回答を分析しリードのニーズを把握した後、ホワイトペーパーやセミナーなどの内容設計に活用する。リードナーチャリングの成功確率を高める手法の1つ。
KPI例 回答件数
メリット セミナーやホワイトペーパーなどのコンテンツ設計の精度が向上しマーケティング活動の全体効果を底上げできる
デメリット ・回答が得られないこともある
・有効回答が少ないこともある

リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告)

リードが自社サイトのどの製品の何をみたのか?に合わせて追跡型広告を配信することで再訪問を得られる。広告では最新のホワイトペーパーなどを案内すると効果的。
KPI例 アクセス数
メリット リードからの継続的なサイト訪問がある
デメリット 追跡型であるためうざいと思われる可能性がある

ニュースレター

セミナー、ホワイトペーパーなど、レスポンスにつながるネタを配信し、CVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 レスポンス数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・メルマガより気持ちが伝わる可能性が高い
デメリット ・コストがかかる
・時間がかかる
・効果分析しにくい

訪問営業・対面営業

リードナーチャリングにおいて、対面に勝る手法はないため、最も効果的と思われる。リードの課題や近況を聞き出し、そこから商談を作り出すことが可能。
KPI例 営業案件化数
メリット 臨機応変に対応できる
デメリット ・対面・訪問する理由を継続的に作り出しアポを取ることが困難
・工数が高くつく
・リード育成が属人化する

テレマーケティング(電話営業)

電話でリードの課題や近況を聞き出し、そこからアポイントを獲得し、商談を作り出す。リードナーチャリングで最も代表的な手法の1つ。
KPI例 APO数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
・臨機応変に対応できる
デメリット ・在宅の場合など繋がらないことがある
・しつこいと迷惑がられる

セミナー

継続的にセミナーを実施し、そこで最新技術や事例をPRすることで、製品導入の動機付けを行いリードナーチャリングする。
KPI例 申込数
メリット ・地域密着で育成できる
・大量のリードにアプローチ可能
デメリット ・準備が大変
・ネタが枯渇することがある
・集客に悩むことが多い

リードナーチャリングの対象となるマーケティングリード

リードナーチャリングの対象となるリードは、マーケティング部門が獲得したリードなどが中心となる。主に下記のようなリードが対象となる。

セミナーリード

自社主催のセミナーや他社との共同セミナーなどで獲得したリード。セミナー終了後にアンケートを実施し、確度を確認してリードナーチャリングすることが多い。

展示会リード

展示会に出展して名刺交換して獲得したリード。展示ブースである程度会話ができるため、確度を見極めてリードナーチャリングすることが多い。

WEBサイト獲得リード

自社のWEBサイトで資料請求や問い合わせのあったリードに対してリードナーチャリングする。自社サイトからのCVであるため確度が高い傾向がある。

メディア獲得リード

オンラインメディアに自社製品やサービスを掲載し、メディア経由で獲得したリードに対してリードナーチャリングする。

MAなどのリードナーチャリングツール一覧と主な機能

マーケティングオートメーション(MA)によるリードナーチャリング

マーケティングオートメーション(MA)ツールとは、リードナーチャリング(見込み客の育成)と、リードクオリフィケーション(購買意識・確度の高いリードの選別・抽出)の業務を効率化することを主軸においたITシステム・ソフトウェアのことだ。

主な機能 ・リード管理
・メルマガ配信
・シナリオメール配信
・スコアリング
・問い合わせフォーム作成など
どのように活用するか 獲得した見込み客をMAで一元管理し、メールマガジンの配信やシナリオメール(ステップメール)を配信してリードナーチャリングする。また見込み客毎にスコアリングも可能で購入確度の高そうな見込み客の絞り込みなどにも活用可能。
代表的な製品 マルケト、Pardot、SATORI、kairos3、ListFinder
活用メリット シナリオメールの自動化により、リードナーチャリングの短期戦の自動化が実現し生産性の向上が期待できる。またスコアリングにより見込み客の確度を定量的に判断できるようになる。

CMSによるリードナーチャリング

CMSツールとは、WEBサイトのコンテンツを管理するITツールのことだ。
主な機能 ・サイトマップ管理
・WEBページ管理
・LP作成
・SEO対策強化
・サイト導線管理など
どのように活用するか リードナーチャリングに必要なWEBページ(LPなど)を必要なタイミングで作成する
代表的な製品 WordPress、Movable Typeなど
活用メリット CMSで作成したWEBページ(LPなど)をMAツールを使ってメルマガ配信し、サイトへの集客とCV獲得が実現する

アンケートツールによるリードナーチャリング

アンケートツールとは、見込み客の課題・ニーズを把握するアンケートフォームを作成するツールだ。
主な機能 ・アンケートフォーム作成
・集計・分析機能など
どのように活用するか 見込み客リストに対してアンケートフォームを送付し回答を得て課題やニーズを分析する
代表的な製品 SurveyMonkey、Google Formsなど
活用メリット 好きなタイミングで自由自在なアンケートを作成可能。アンケート協力をお願いするメールをMAなどから一斉配信することで回答を得て、見込み客の課題やニーズの把握が可能。

オンライン商談ツールによるリードナーチャリング

オンライン商談ツールとは、オンライン商談に特化したWEB会議システムのことだ。
主な機能 ・商談管理
・オンライン会議
・デジタル名刺交換など
どのように活用するか デモや製品説明会の案内をメールで配信し、申し込みがあればオンライン商談ツールを使って実施する。
代表的な製品 ベルフェイス、VCRM、B-Roomなど
活用メリット 訪問せずに自席PCからオンラインで見込み客と対話が可能になる。営業工数を大きく削減できる

リードナーチャリングの流れ!おすすめのやり方・プロセス

BtoBのリードナーチャリングの進め方を1つご紹介する。初めて取り組むときに、比較的短期間で少ない工数で効果に繋げられる可能性があるプロセスだ。MA(マーケティングオートメーション)のようなメルマガ配信ツールを活用し、メールマーケティングを展開する基本的なプロセスだ。

おすすめのやり方・プロセス
  1. 見込み客リストを整理(わかりやすいのは、売りたい商品を買ってくれそうな人をリストアップ)
  2. 整理した見込み客リストのリードが解決したい課題を営業部門などと協議し明確化(アンケート調査などを行う余力があれば事前にやっておくとより確実)
  3. リードが解決したい課題を解決する方法をホワイトペーパーにまとめる
  4. 整理した見込み客リストにメルマガを配信しホワイトペーパーのCVを獲得

育成したい見込み客リストをしっかり整備し、その対象者が抱えていそうな課題を分析して、その上で、課題に合わせたホワイトペーパーを作成する。そして作成したホワイトペーパーを活用してリードナーチャリングに繋げていくという流れだ。比較的進めやすいリードナーチャリングプロセスであり、多くのBtoB企業でも取り組まれている。

リードナーチャリングの戦略の立て方、シナリオ設計の仕方「戦略シートのフォーマット付き」

ALUHA式リードナーチャリングでは、リードナーチャリングを2つの戦略に分解して戦略立案している。その戦略こそが、「長期戦」と「短期戦」だ。

リードナーチャリング戦略「長期戦」の立て方

リードナーチャリング戦略「長期戦」の立て方
何をするのか?
目的(KGI)は何か?
長期戦とは、見込み客リストに対して、中長期的な育成計画を立てて、リードナーチャリングする戦略のことだ。目的は、見込み客リストから継続的に案件や商談のきっかけを創出することである。言い方を変えれば見込み客リストからホットリードを創出することとも言える。KGIは、「案件・商談の創出数」だ。
対象者は誰か? リードジェネレーションした後、フォロー営業するも、顧客化しなかった過去の見込み客が対象となる。
どのような手法があるのか? デジタルを活用する場合は、メルマガ、ホワイトペーパー、オンラインセミナーなどがある。リアルを活用する場合は、ニュースレター、リアルセミナー、電話営業などだ。
担当者は誰か? デジタルマーケターやインサイドセールスが担当することが多い
どのように効果測定するか?
おすすめのKPIは何か?
デジタル活用の場合のKPIは、CVR(CV件数)が重要なKPIになるだろう。リアル活用の場合は、アポイント率(件数)である。おすすめのKPIとしては、「メルマガの返信率」だ。デジタル活用してリードナーチャリングの長期戦を行う場合、中長期的に関係を作っていくため、メルマガでのコミュニケーションが重要だ。そのため、メルマガの返信率をKPIにすることで、CVRに近い効果を得ることもできる。
戦略立案の方法は? 主に下記のような年間計画(年間育成計画)を作成して戦略立案する。下記のサンプルは、在庫管理システムを販売するIT企業のリードナーチャリングの年間計画のサンプルだ。

リードナーチャリングの長期戦の計画書のサンプル

リードナーチャリングの長期戦の計画書のサンプル

年間育成計画のサンプルエクセルがあるので参考までに活用いただけたらと思う。

リードナーチャリング戦略「短期戦」のシナリオ設計の仕方

リードナーチャリング戦略「短期戦」のシナリオ設計の仕方
何をするのか?
目的(KGI)は何か?
短期戦とは、リードジェネレーションした見込み客に対して、短期間で商談を進めるためのリードナーチャリングシナリオのことだ。たとえば、WEBサイトでCVを獲得したら、その獲得日を起点にして商談化・受注のためのフォロー営業(電話やメールなどを段階的に行う)を行う。KGIは、長期戦同様、「案件・商談の創出数」だ。短期戦に失敗したリードは、長期戦の対象者になる。
対象者は誰か? リードジェネレーションに成功した直後のリード
例:WEBでCVしたリード、展示会で名刺交換したリード、セミナーに参加したリードなど。
どのような手法があるのか? デジタルを活用する場合は、MAのシナリオメールが活用できる。リアルの場合は、電話営業が活用可能だ。
担当者は誰か? デジタルマーケターやインサイドセールス、営業部門。
どのように効果測定するか?
おすすめのKPIは何か?
長期戦同様、デジタル活用の場合のKPIは、CVR(CV件数)が重要なKPIになるだろう。リアル活用の場合は、アポイント率(件数)である。おすすめのKPIとしては、「リードが解決したい課題の把握件数」だ。短期間で商談化を実現していくシナリオとなるため、リードが解決したい課題を把握できれば、受注・商談化への時間を短縮できる可能性があるためだ。
戦略立案の方法は? リードナーチャリングシナリオの設計書を作成する。下記は設計書のサンプルで、内容を肉付けしていくと、カスタマージャーニーマップとなる。

リードナーチャリングの短期戦の設計書のサンプル

リードナーチャリングの短期戦の設計書のサンプル

リードナーチャリングシナリオの設計書サンプルエクセルがあるので参考までに活用いただけたらと思う。

リードナーチャリングの基礎を一問一答

リードナーチャリングでBtoCとBtoBの違いは?

目的や役割はBtoBもBtoCも同じである。しかし、BtoCの方がリードナーチャリングの手法が多い。たとえばBtoCの場合は、個人相手のリードナーチャリングであるため、LINEのようなSNSを活用することもできる。しかしBtoBは、企業相手であるため、SNSを活用するのが難しい。このように、BtoBとBtoCとでは活用できる手法に違いがある。

また、BtoCとBtoBでは、リードナーチャリングの期間がBtoBの方が長くなる傾向がある。組織的に購入を検討するため時間がかかるためだ。

リードナーチャリングの役割は?

リードジェネレーションしたリードを育成し、ホットリードに育て、営業部門(クローザー)に引き渡すことが役割となる。さまざまな手法を用いて、さまざまな施策をうち、リードとの関係を深め確度を高めていかなければならない。

リードナーチャリングの特徴は?

BtoBのリードナーチャリングの特徴は手法が少ないことと時間がかかることだ。さらに、時間経過とともに、部署異動などが発生し、せっかく関係を作ってきた担当者が担当から外れるといったことも発生する。そのため、BtoCに比べると非常に難しい、やりにくいといった特徴がある。

リードナーチャリングのメリットは?

リードナーチャリングのメリットは「機会損失の最小化」である。仮にリードナーチャリングをしないという場合は、リード獲得したらすぐに売り込みを行い、売れなかったらあとはほったらかしという状態になる。これでは、いくらリードを獲得しても、なかなか売れない上に、ほったらかしにしたリードを競合に取られてしまう可能性すらある。しかし、リードナーチャリングを導入すると、「リードのほったらかし」がなくなる。そのため、営業機会の損失を最小限にすることができる。

リードナーチャリングするために必要はスキルは?

リードナーチャリングの手法などによって必要なスキルはことなるが、どのような手法を用いても必須のスキルを3つご紹介する。

1つ目は、リードの状況を調査するスキルだ。リードナーチャリングでは、リードの課題をヒヤリングしたり、検討状況をヒヤリングするといった状況調査の業務が必須となる。そのため、電話でヒヤリングするスキルやアンケートで回答を得るスキルなどが必要だ。

2つ目は、デジタル活用力だ。リードナーチャリングをやってみるとわかるが、確度の高いリード(ホットリード)とそうでないリード(コールドリード)というのが必ず存在する。ホットリードは個別対応が重要で、時間を割いてフォローする必要がある。しかしコールドリードはまだ購入の可能性が低いため、そこまで時間を割く必要性はまだ低い。だからこそ、メルマガのような工数があまりかからない手法を活用してリード育成する。そのためには、デジタル活用力は必須のスキルだ。

3つ目は、シナリオ設計力だ。「こういうリードにはこのリードナーチャリングシナリオでアプローチしてみよう」という具合にリードに合わせた(正確には課題に合わせた)シナリオ設計が求められる。

既存顧客のナーチャリングをするには?

既存顧客のナーチャリングとは、すでに商品を購入している既存顧客に対して、優良顧客化するための育成を行うのが、顧客ナーチャリングだ。

顧客ナーチャリングをするには、売れたからといって顧客をほったらかしにせず、継続的なフォロー(カスタマーサクセス)と追加提案が重要になる。そのため、リードナーチャリングの手法と同じような手法で、継続的な顧客との接点を作っていくことが重要だ。

たとえば、既存顧客に対して満足度調査を継続的に行い、新たな課題があるようであれば、その課題を解決するソリューションを提案し、クロスセルやアップセルに繋げていくといったことが考えられる。

BtoBのリードナーチャリング成功事例

ここでは弊社のお客様の成功事例をご紹介する。

BtoB製造業の成功事例

それでは、実際にリードナーチャリングを弊社と一緒に進めた成功事例をご紹介しよう。ご紹介するBtoBリードナーチャリングの成功事例は、製紙メーカーA社の事例だ。A社には「過去に獲得したリードをほったらかしにしている(放置状態)」という課題があった。その課題を解決すべく、デジタルを活用したリードナーチャリングに取り組んでいる。

詳細については、下記のコラムを参考にしていただければと思う。

リードナーチャリングの成功事例「ほったらかしの名刺データからリード育成した事例」

2020年5月5日

IT企業の成功事例

次にご紹介するリードナーチャリングの成功事例は、企業に対してコミュニケーションツールを販売しているIT企業A社だ。A社の製品は、無料版とクラウド版(有料)があり、無料版でリードを獲得したのち、有料版を提案するといった営業シナリオとなっている。

無料版は、非常によくできており、クラウド版との差は、(1)一部の機能が使えない、(2)人数制限がある、の2つのみだ。利用期限も特にないため、無料版で十分というユーザーはずっと無料版を活用することができる。

このような製品であるため、無料版の利用申し込みは毎月数百件にのぼる。そのため、過去の無料版ユーザーを含めると数万件のリードを保有している状況だった。しかし、「申し込みが多すぎて1件1件対応できず、クラウド版への提案が滞っている」「様々な業種のリードが存在するためリードナーチャリングしようにも何をすれば良いかわからない」「過去の無料版ユーザーへのリードナーチャリングは何もできておらず、ほぼ放置状態」といった課題を抱えていた。

この課題を解決するため。デジタルを活用したリードナーチャリングに取り組んでいる。

詳細については、下記のコラムを参考にしていただければと思う。

BtoB(IT企業)のリードナーチャリング事例「成功の秘訣は課題調査」

リードナーチャリングの成功事例「課題調査から案件創出する方法」

2019年3月30日

BtoBリードナーチャリングセミナー

弊社では、BtoBリードナーチャリングの基礎や戦略の立て方、具体的に何をしていくのか?が学べる無料の個別セミナーを実施している。

BtoBリードナーチャリング・MA活用セミナー「MAによる自動化推進方法と年間計画の立て方」
このセミナーでは、BtoB企業向けにリードナーチャリングの戦略立案の方法、シナリオ設計の仕方、自動化推進の仕方(MA活用の方法)、年間計画の立て方、PDCAの回し方、リードにグサっと刺さるメールの作り方について詳しく解説する。

BtoBリードナーチャリングに関連する最新コラム