営業戦略とは?フレームワークによる戦略の立て方とPDCAの回し方、具体例

営業戦略の立て方を一問一答で解説!営業分析やターゲティングと差別化の仕方、営業計画の決め方、PDCAの回し方
BtoBの営業戦略の立案手順(ステップ)について動画とパワーポイントテンプレートでわかりやすく解説する。さらに、営業戦略の立案具体例や営業目標の決め方、営業分析の仕方、営業計画の立て方、PDCAの回し方、BtoB企業の具体的な営業手法についても解説する。
Last Updated on 2024年11月21日 by 荻野永策

営業戦略とは?

営業戦略とは?意味や定義

営業戦略(英語:Sales Strategy、別名:セールス戦略)とは、営業の戦略、もしくは、営業部門の戦略のことで、自社の営業リソース(人、もの、予算、時間、情報など)を効率よく活用し、効果的な売り方で営業目標を実現する方策のことだ。

わかりやすく一言で言えば、「自社の持っているリソースを効率よく使って、売上を最大化するにはどうすればいいか?の方策を考えること」と言える。

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦術とは、具体的な営業の手法やツール・手段のことをいう。営業戦術は、営業戦略を立案する際に必ず検討しなければならないものだ。営業戦術は予算・人・時間といったリソースを使うため、そのリソースを効率よくどう活用すればいいのか?を考える必要があり、それが営業戦略である。

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略の立て方|フレームワークによる戦略策定ステップ

営業戦略の立案については、営業戦略の立案フレームワーク「作戦・戦術・計画」を活用した立案手順を10分程度の動画でわかりやすく解説する。また動画をご覧いただく前に「営業戦略の立案用パワーポイントテンプレート」を事前にダウンロードしておこう。動画を見ながらぜひ戦略立案を進めてほしい。

営業戦略の立て方動画の概要

動画では主に以下の手順に沿った営業戦略の立案手順をご紹介している。

営業戦略の立て方「3つの手順」
  1. 戦略を作戦に分解する
  2. 作戦毎に戦術を選定する
  3. 営業アクションプラン(営業計画)を立案し実行する
営業戦略の立て方「3つの手順」の詳細
戦略を作戦に分解するまずは営業の目標である売上向上を実現するために「何をしなければならないか?」を明確にする。これは営業を作戦に分解するという作業になる。
作戦毎に戦術を選定する作戦に分解したら、各作戦に対して、どんな営業手法(営業戦術)を使うと効率が良いか?を考える。この時、各営業戦術ごとにKPIも決める。
営業計画を立案し実行する営業戦術が決まったら、戦術に対して誰がいつまでにどうやるか?を決める。これが営業計画となる。

営業戦略の立て方をまとめたPDF資料

この動画の内容については、同じ内容をPDF資料にもまとめている。PDF資料には、戦略立案に必要なパワーポイントのテンプレートや、営業計画立案のエクセルテンプレート、KPI可視化のエクセルテンプレートなどもあるので、ぜひ戦略立案に活用してほしい。

PDF資料の主な内容
  1. 営業目標(KGI・KPI)の決め方
  2. 立案の前にやっておくべき競合・市場分析などの5つの分析
  3. 営業戦略の立て方(立案用パワポテンプレートと戦略俯瞰シートサンプル付き)
  4. デジタルも含めたBtoBの営業戦術一覧と戦術別の主なKPI例
  5. 営業計画の策定方法(エクセルテンプレート付き)
  6. PDCAの回し方(KPIツリーのテンプレート付き)
  7. デジタルを活用した戦略立案の具体例
  8. 営業デジタル化(営業DX)のメリット・ポイントと取組事例

営業計画(営業アクションプラン)の立て方と営業計画書のテンプレート

営業戦略の立て方動画でも解説しているが、営業戦略の立案では営業計画(アクションプラン)も検討する。以下のコラムでは、営業計画書のテンプレート(エクセルテンプレート)を用いながら、営業計画の立て方について詳しく解説している。

営業アクションプランを立案・具体化するプロセスとエクセルフォーマット

営業計画(営業アクションプラン)の立て方|営業計画書のテンプレート付き

営業戦略のPDCAの回し方「具体例とPDCAのサンプルシート」

営業戦略と営業計画を立案したら、PDCAを回す必要がある。以下のコラムでは、営業KPIの可視化レポートのエクセルサンプルを交えながら、PDCAの回し方について詳しく解説している。

営業戦略のPDCAの回し方とレポートフォーマット

営業戦略のPDCAの回し方を具体例とあわせて解説【サンプルシート付】

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営業戦略の具体例

営業戦略の具体例

ここでは、営業戦略の見本・具体例をご紹介する。以下、3つの営業戦略の具体例を解説するので、ぜひ御社の戦略立案のヒントにしてほしい。

営業戦略の具体例
  1. 人材活用を中心としたリアルの営業戦略の立案例
  2. デジタル活用を中心としたオンラインの営業戦略の立案例
  3. 人とデジタルのハイブリッドの営業戦略の立案例
詳細は以下のコラムで解説している。
営業戦略の具体例「人・デジタル活用の3つの立案例」

営業戦略の立案例一覧|デジタル・リアル活用の3つの具体例

2023年6月10日
人とデジタルのハイブリッドの営業戦略の立案例

人とデジタルのハイブリッドの営業戦略の立案例

営業戦略の目標(営業KPI)の決め方

営業目標の決め方

営業目標(KGIやKPI)の決め方については、下記のコラムを参照してほしい。特にKGIは自社目線で決める決め方と市場目線で決める決め方があるため、両方の考え方を取り入れて慎重に決めなければならない。自社目線ばかりだと、「欲しい売上」がKGIになってしまい、「実現不可能なKGI」となる可能性がある。御社もそのようになっていないか、確認してみよう。

営業目標の立て方。KGIを決める方法とKPIを設定する方法

営業目標の立て方|営業の目標設定方法(KGIとKPI)と具体例

営業戦略で活用されるKPIの例

BtoBの営業戦略で活用されるKPIは、ターゲット率、リード獲得コスト、APO率、商談率など、無数のKPIが存在する。しかも営業戦術(手法)別に存在するため、全てのKPIをリストアップすると非常に大変だ。

そこで、弊社であらかじめKPIとして選定すると効果的なKPIを108個リストアップした。営業戦術(手法)別にリストアップしている。詳細は下記のコラムでまとめているので参照してほしい。

BtoB営業戦略の108のKPI一覧表

営業KPIとは?108個の営業活動KPI例と設定方法、指標の決め方

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営業戦略に必要な営業分析やターゲティング、差別化の仕方

営業戦略の立案の前にやっておくべき営業分析(顧客分析、競合分析、市場分析など)とは?

営業戦略を立案するには、自社の内部の分析と、競合や顧客、市場などの外部の分析が必要となる。内部分析と外部分析をさらに細かく分けると、下記の5つの営業分析が必要となる。

競合分析
競合分析とは、自社製品・サービスと競合する製品・サービスの特長や強み、価格、シェアなどを分析すること
市場分析
市場分析とは、自社が参入しようと考えている市場の動向やトレンド、特性、市場規模などを分析すること
顧客分析
顧客分析とは、顧客の購買行動や課題を分析すること。顧客の購買行動を分析して全容を把握すれば、営業戦略を立案する際にどのようなシナリオを組めばよいのか検討しやすくなる。
売上分析
売上分析とは、自社の売上データを分析し、最優良顧客の把握や、今後の売上予測を行う分析のことだ。数値から行う顧客分析といえる。
自社分析
自社分析とは、自社の営業リソース、今の営業の状況を分析することだ。現状を把握することが大きな目的となる。

上記5つの営業分析のやり方については、下記のコラムで、分析手法と活用できるフレームワークを合わせてご紹介している。ぜひ参考にしてほしい。

営業分析に必要な5つの分析と分析フレームワーク

営業分析(競合・市場・顧客・売上・自社分析)の手法と活用フレームワークを解説

営業戦略のターゲティングのやり方

BtoBの営業戦略におけるターゲティングとは、「自社の製品やサービスをどんな企業に提案するとよいか?」というターゲット企業の条件を具体化することだ。ターゲティングしておくと、ペルソナシートでターゲットモデルを具体化しやすくなり、かつ、カスタマージャーニーマップで営業プロセスも明確化しやすくなる。

ターゲティング方法は、「既存顧客の中でLTVの高い優良顧客の共通点(規模や課題など)を分析しターゲティングする」のが効果的だ。LTVとはLife Time Value(ライフ タイム バリュー)の略称で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれている。顧客企業別に「取引開始から終了まで(継続中なら現在まで)」の間に、どれだけの利益をもたらしたか?を算出した数値がLTVとなる。LTVが高いほど、優良顧客と言える。

LTVの高い顧客を絞り込みして、その顧客の共通点(会社の規模や解決したい課題など)を分析することで、その共通点をターゲティング条件とすることができる。LTVの高い優良顧客をベースにした分析であるため、ターゲティング条件に該当する新規顧客企業から新規受注を獲得すると、その後、LTVが高くなる可能性があり、営業利益を最大化できる。

ただし、LTVからターゲティングする方法は、既存顧客がいる商材でなければできない。そのため、新規事業や新商品の場合は、企業規模、部門などのセグメンテーションの軸を決めてターゲティングする方法が一般的だ。例えば、「年商100億以上の食品製造業で、品質管理(異物混入など)を行なっている部門の担当者」のようにターゲティングする。さらに「人間による異物混入の確認に限界を感じている、という課題を持つ」のように、解決したい課題まで具体化できていると、グッと絞り込んだターゲティングが可能だ。しかし、絞り込みすぎるとBtoBでは市場規模が小さくなる(ニッチになる)ので、注意が必要だ。

このように、BtoBのターゲティングはLTVからターゲティングする方法と、セグメンテーションの軸を決めてターゲティングする方法の2つがあると考えられる。

営業戦略と差別化戦略について

どのようにしてBtoBの差別化戦略を立てていくのか、その考え方をご紹介しよう。まず、差別化戦略には、「比較対象」と「比較項目」の2つの要素がある。

「比較対象」とは、あなたの製品・サービスを「どの製品・サービスと比較するか?」のことである。「**と比べてここが良い」というのが差別化であるため、比較対象がなければ、差別化にならない。比較対象は、自社目線と顧客目線に分解できる。自社目線は、「自社が認識している比較対象」のことで、「自社の競合はA社とB社だ」といえば、A社、B社が比較対象になる。顧客目線は、「顧客が実際に購入の際に比較している比較対象」のことで、顧客毎に異なる。なぜなら、顧客が解決したい課題や予算、導入時期によって比較対象が異なるためだ。

「比較項目」とは、比較対象と「どういう項目で比較するか?」のことである。分かりやすいのが、品質・値段・納期(QCD)である。比較項目は、物目線と価値目線の2つに分解することができる。「物目線」とは、「製品・サービス」の機能・スペックを中心とした項目のことである。IT系製品であれば、「●●機能」という具合に、製品に様々な機能があるが、こういう機能レベルでの比較を行う際の項目が「物目線の比較項目」となる。「価値目線」とは、その製品・サービスでどんな課題・悩みが解決できるのか?そのプロセスはどうか?解決できた事例はあるか?などに着目した比較項目である。

これらの差別化戦略の考え方を図解化すると、右図の4つの方向性があることがわかる。この中からどの方向性で戦うか?を決断し、差別化を強化してくのが差別化戦略だ。

なお、顧客目線や価値目線で差別化を検討する場合は、ターゲティングが非常に重要だ。なぜなら、ターゲットの目線で差別化を考えるため、ターゲット像が具体化されていないと、差別化にならないのである。

これらの差別化戦略の立て方や考え方を下記のコラムで、飲食店を例にわかりやすく解説している。ぜひご覧いただいて、御社の差別化戦略のヒントになれば幸いだ。

見逃している差別化の目線はないか?

BtoB企業の差別化戦略の立て方!4つの目線による「差別化の図り方」

BtoBの差別化戦略の4つの方向性

営業戦略の立案や営業改善・強化に関する無料のPDF資料

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営業戦略を「作戦・戦術・計画」に分解して戦略立案する手順書(営業計画などの4つのテンプレート付き)

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営業戦略の責任者が知っておくべき「営業の軸」となるセールスメッセージの決め方

営業KPIを改善し、営業の軸となる「セールスメッセージ」をどのように決めていくべきか、その手順や考え方をまとめたPDF資料です。営業を根本から見直ししたい時に参考になります。

ALUHAのBtoB営業・マーケティングコンサル支援の内容や進め方、成功実績・費用感がわかる資料

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営業DXの11の取組事例「他のBtoB企業のデジタル営業への取り組みと得られた成果」

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営業戦略を効率化する営業戦術(手法)

次に、BtoBの営業戦略ではどのような営業戦術(手法)が活用できるのか?をご紹介する。営業戦術の選定は営業戦略の効率化にもつながり、非常に重要な業務だ。そのため、まずは営業戦術としてどのような戦術があるのかを知り、その中から自社にとって最適な戦術を選定しよう。

BtoBの営業手法は、デジタルを活用した手法、リアルを活用した手法に分解できる。さらに、営業施策別に営業手法も異なる。BtoBの営業施策は主に「新規リード獲得(リードジェネレーション)」、「リード育成(リードナーチャリング)」「案件化・商談化と受注(クロージング)」「顧客維持」の4つに分解できるため、この4つの営業施策別に営業手法をご紹介しよう。

新規リード獲得(リードジェネレーション)する営業手法・方法

BtoBの営業施策の最初の段階はリード獲得だ。BtoBマーケティングではリードジェネレーションと呼称されている施策だ。主にデジタル・リアルで下記のような手法がある。

デジタル・リアルを活用した20の営業手法
  1. WEBサイト
    1. SEO対策
    2. オンライン広告
    3. SNS
    4. メルマガ
    5. オウンドメディア
    6. SP(ソリューションページ)、LP(ランディングページ)
    7. ホワイトペーパー
  2. リードジェネレーションサイト・マッチングサイト
  3. WEB展示会
  4. ウェビナー・オンラインセミナー
  5. 営業問い合わせ(自動・手動)
  6. リアル広告
  7. DM(FAX・郵送)
  8. 電話営業
  9. 飛込営業
  10. 紹介営業
  11. ビジネス交流会
  12. リアル展示会
  13. リアルのセミナー
  14. リード獲得代行・営業代行サービス

上記の営業手法の詳細については、下記のコラムで詳しくメリット・デメリットを解説している。特に最近では、営業のデジタル化・DXが推進されているため、デジタルの戦術選定も視野に営業戦術の理解を深めておこう。

営業方法20種類を一覧で紹介|商材に合ったBtoBの営業手法がわかる

2023年2月25日

リード育成(リードナーチャリング)する営業手法・方法

BtoBの営業施策の2つ目の段階はリード育成だ。BtoBマーケティングではリードナーチャリングと呼称されている施策だ。主にデジタル・リアルで下記のような手法がある。

デジタル・リアルを活用した12の営業手法
  1. WEBコンテンツ
  2. メールマーケティング
    1. メールマガジン(メルマガ)
    2. シナリオメール(ステップメール、フォローアップメール)
  3. 動画
  4. ウェビナー・オンラインセミナー
  5. ホワイトペーパー
  6. アンケート
  7. リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告)
  8. ニュースレター
  9. 訪問営業・対面営業
  10. テレマーケティング(電話営業)
  11. セミナー

上記の詳しい営業手法については、下記のコラムで詳細に解説しているので参照していただきたい。各手法のメリット・デメリット、主なKPI例についてご紹介している。またリードナーチャリング戦略や計画の立て方についても解説している。

リードナーチャリングとは?リード育成手法と具体的な施策、プロセス、成功事例

案件化・商談化と受注(クロージング)獲得する営業手法・方法

BtoBの営業施策の3つ目の段階は案件化・商談化と受注(クロージング)だ。まさにBtoB営業の最も重要な業務と言える。主に下記のような4つの手法が考えられる。

案件化・商談化の4つの手法
手法概要
スコアリングリードの行動(WEBサイトのアクセスなど)をMAでスコアリングし商談・案件化のタイミングを見つけ出す
イベントセミナー、個別相談会、製品デモなどを実施し、商談、案件を作り出す
ソリューション提案リードの課題を把握した後、その課題解決策を提案することで商談、案件を作り出す
事例紹介自社製品の活用事例や導入事例をリードや顧客に紹介し、案件・商談のきっかけを作り出す。

「案件化・商談化」「受注」の段階では、「ソリューション提案営業」が重要な手法となる。先に説明した営業分析やターゲティング、差別化が充分にできていれば、ソリューション提案営業の際に、効果的な営業提案ができるようになり、案件化・商談化・受注率の数値を底上げする可能性が高い。だからこそ、営業分析やターゲティング、差別化は重要な業務で、これなしに営業手法に落とし込んでも、効果を最大化できない可能性がある。

顧客維持する営業手法・方法

BtoBの営業施策の4つ目の段階は顧客維持だ。顧客維持の手法としては、LTVの向上を狙うため、顧客流出防止・クロスセル・アップセルを目的とした活動となる。

そのため、デジタルを活用する場合は、CRMなどを使って継続的な顧客への接点を創出し売りっぱなしを防止することや、既存顧客が自社サイトに来訪した際には、その顧客向けのおすすめの製品が自動表示されるなどのような手法が考えられる。

リアルを活用する場合は、ルート営業(定期訪問)などを行い、継続的な対面による接点構築が有効である。こういった手法をまとめると下記のようになるだろう。

顧客維持の6つの手法
手法概要
メルマガ既存顧客に購入した製品やサービスの活用方法や他社の活用事例をメルマガで配信し顧客を維持する
ニュースレター既存顧客に購入した製品やサービスの活用方法や他社の活用事例をニュースレター(郵送物)で送付し顧客を維持する
定期訪問・定期連絡既存顧客に定期的に訪問・電話連絡し製品の活用支援を行う
課題調査既存顧客に製品活用に関して新しい課題がないか?を確認し解決策を提案する
レコメンド既存顧客の課題や購入した製品に合わせて別製品を提案する
会員サイト既存顧客のみがログインできる会員サイトを作成し、レコメンドなどの情報提供、課題調査などを行う
営業戦略の立案や営業改善・強化に関する無料のPDF資料

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営業KPIを改善し、営業の軸となる「セールスメッセージ」をどのように決めていくべきか、その手順や考え方をまとめたPDF資料です。営業を根本から見直ししたい時に参考になります。

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営業戦略に役立つフレームワークや分析手法5選

3C分析

3C分析とは?どうやって活用するのか?

3C分析とは、3つのCの観点からマーケティング戦略や事業戦略などを立案する際に用いられるフレームワークだ。3つのCは、下記の単語の頭文字から来ている。

3C分析とは
  1. Customer(市場・顧客)
  2. Competitor(競合)
  3. Company(自社)

3C分析は、下記のような手順で活用する。

3C分析の手順
  1. Customer(市場・顧客)
  2. Competitor(競合)
  3. Company(自社)

3C分析の詳細については下記のコラムでご紹介している。

3C分析とは?4C分析との違いと目的と進め方を解説

3C分析とは?マーケティングにおける目的ややり方をわかりやすく紹介

2022年3月12日

どんな場面で役立つのか

3C分析は、顧客と競合・自社といった観点から分析することで、KSFを発見することができる。KSFとは、「Key Success Factor」の略語であり、事業を成功させるために必要な要因のことだ。事業に影響を与える要因は複数あり、やみくもに営業施策をおこなっても、なかなか成果は上がりにくい。そのため、3C分析によってKSFを導き、それをもとにした営業戦略を立案することが成果を出すためには必要である。

ランチェスター戦略

ランチェスター戦略とは?

ランチェスター戦略とは、企業が競争に勝つための戦略論のことで、強者(圧倒的なシェアをもつ企業)と弱者(それ以外の企業)のそれぞれの目線から戦い方を立案する戦略立案の手法のことだ。
ランチェスター戦略には「弱者の戦略」と「強者の戦略」の2つがあり、それぞれの目線から戦略立案を進める。

「弱者の戦略」の特長は、ビジネスの領域を狭くし(より深いターゲティングをする)、顧客にOneToOneで寄り添った戦い方をする。認知度やブランド力などでは強者には勝てないため、認知度を高めるような戦い方はせずに、「ある特定の領域でNo1を目指す」といった局地的な戦い方を選択して強者に勝つ方法を考える。絞り込んだ領域に対して専門性を高め、より顧客に密着した戦い方をする。営業やマーケティングの手法もOneToOneの手法となるため、訪問営業などマメな手法を選択する。これが弱者の戦い方だ。

逆に「強者の戦略」の場合は、ビジネスの領域を広げて、さまざまな顧客のニーズに対応する戦い方になる。弱者には専門性では勝てないため、認知度やブランド力を武器に、ワンストップで顧客のニーズに答えるような戦い方をする。自分が持つ武器を総動員して総力戦で戦うことになる。顧客に寄り添うことが難しいため、営業やマーケティング手法も空中戦(広告など)になることが多い。これが強者の戦い方だ。

どんな場面で役立つのか

営業戦略の立案において、ランチェスター戦略は、営業戦略の戦い方や戦略方針を決めるときに役立つ。例えば、弱者であれば、「どの領域に絞るか?のターゲティング」や「どうやって顧客に寄り添うか?の営業戦術や手法の選定」を行う際に、ランチェスター戦略を参考に決断すると良い。

SWOT分析

SWOT分析とは?

SWOT分析とは、自社の内部環境と外部環境をプラス要因とマイナス要因に分けて分析する手法だ。内部環境のプラス要因をStrength(強み)、内部環境のマイナス要因をWeakness(弱み)、外部環境のプラス要因をOpportunity(機会)、外部環境のマイナス要因をThreat(脅威)として分析することから、頭文字を取ってSWOT分析と呼ばれている。

分析手順は、以下の通りだ。

  1. 外部環境を分析する
  2. 内部環境を分析する
  3. クロスSWOT分析をおこなう

クロスSWOT分析では、外部環境と内部環境の分析で洗い出した4つの要素をそれぞれかけあわせる分析方法だ。強みと機会を組み合わせればビジネスチャンスを創出できる戦略を立案できて、弱みと脅威を組み合わせればリスクを最小限に抑える戦略を立案できる。

どんな場面で役立つのか

営業戦略を立案する場合、自社の強みや弱みだけで戦略立案すると、自分のことしかみていないため、視点が偏ってしまう。しかし、SWOT分析を行うことで、外部要因の機会や脅威も洗い出すため、偏った視点からの営業施策の立案を防止できる。

外部要因の機会や脅威は、コロナ禍といった予測が難しい突発的なものもあれば、法改正、規制緩和のように時期が予測できるようなものもある。こういった機会や脅威を営業戦略の立案に取り入れることができれば、時代の波にのり、売上の最大化を実現できる可能性が高くなる。

パレートの法則

パレートの法則とは?

パレートの法則とは、「80:20の法則」ともいわれるイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則のことだ。例えば、全体売上の80%は、20%の顧客から生み出されるといった法則のことを指す。

具体的にどうやって活用するのか?どんな場面で役立つのか?

たとえば、パレートの法則を、自社の営業部門で活用することで、営業ノウハウの共有化が可能になる。営業部門の売上の80%を生み出している20%の営業担当者の営業手法を営業標準提案書などに落とし込むことで、営業ノウハウを部内で共有できる。

また、パレートの法則を顧客分析に活用することで、ターゲティングの精度向上に活用できる。売上の80%を支える上位20%の顧客をパレートの法則で特定し、これらの顧客の属性(企業規模や課題など)を分析することで、ターゲティングの条件にするこができる。実際に売上につながっている顧客の属性がターゲティングの条件になるため、精度を高めることが可能だ。

ファイブフォース分析

ファイブフォース分析とは?

ファイブフォース分析とは、外部環境を5つの要因から分析することで競争状況を把握する手法だ。分析する要因は、業界内の競合の脅威、新規参入の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力、代替品の脅威の5つとなっている。

新規参入しても収益を見込めるか、どのような戦略を立てれば業績を回復できるか判断できるため、新規参入や撤退時の判断に役立つ。また、現在の課題だけではなく、今後脅威となる要因も洗い出せるため、先手を打つことも可能だ。

分析は、以下の手順でおこなう。

  1. 各要因の情報を収集する
  2. 要因ごとに分析する

以下で要因後の分析ポイントをまとめたため、参考にしてほしい。

要因分析ポイント
業界内の競合の脅威競合他社の数は多いか
ランニングコストは高いか
新規参入の余地があるか
新規参入の脅威他企業の製品を真似しやすいか
新規参入の障壁があるか
買い手の交渉力買い手の交渉力は高いか
買い手の選択肢は多いか
売り手の交渉力仕入れ先を分散できるか
仕入れ価格が高騰する可能性はないか
代替品の脅威どのような企業が代替品を扱っているか
代替される製品・サービスはあるか
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BtoB営業戦略の基礎コラム


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