BtoBマーケティング手法と施策一覧「具体的なやり方もPDF資料で解説」

BtoBマーケティングの施策別手法一覧とその概要
Last Updated on 2024年12月9日 by 荻野永策

このコラムではBtoBマーケティングやBtoB営業のマーケティング手法・営業手法を一覧にして解説する。またBtoBマーケティング手法を理解しても「どう取り組めばいいか?」がわからないといったBtoBマーケターのために、PDF資料で具体的な進め方も解説する。

この記事の目次

BtoBマーケティングの8つの施策一覧

最初にBtoBマーケティングの施策について解説する。ALUHAでは、BtoBマーケティングを「図:BtoBマーケティングサイクル」のように「8つの施策」として定義している。ここでは、この8つの施策をベースに施策別のマーケティング手法を一覧でご紹介する。

BtoBマーケティングの8つの施策一覧
  1. 顧客ニーズを知る
  2. 売れる商品を作る(差別化や価値の定義)
  3. 見込み客を獲得する(リードジェネレーション)
  4. 見込み客を育成する(リードナーチャリング)
  5. 案件化・商談化
  6. 受注
  7. 顧客維持
  8. 顧客満足度調査
BtoBマーケティングサイクル

図:BtoBマーケティングサイクル

顧客ニーズ・課題を調査・把握するマーケティング手法一覧と概要

BtoBマーケティングや営業において、顧客のニーズ(課題や悩み、実現したいこと)を調査・把握することは、非常に重要だ。市場調査・分析、差別化戦略、受注率改善など、マーケティングや営業活動の根幹をなすものとなるためだ。

顧客ニーズ・課題を調査・把握するときのコツとしては、「誰に聞くか?」が重要だ。弊社では、「自社の顧客や自社が保有するリードに聞く」ことをおすすめしている。業界別のBtoBメディアを活用して調査する方法もあるが、回答にノイズデータが入ることも多く、精度の高い回答が欲しい場合は、「自社の顧客や自社が保有するリード」を対象にする方が良い。

手法1:アンケート調査

アンケート用紙やアンケートフォームを準備してリードや顧客に課題などを記入してもらう調査方法。定量的なニーズ分析を実施するときに有用だ。

手法2:ヒヤリング調査

対面や電話、オンライン会議を使ってリードや顧客に課題や悩みをヒヤリングする調査方法。対話中心となるため定性的なニーズ把握が可能だ。

手法3:テキストマイニング

アンケート調査やヒヤリング調査で得た顧客の回答(テキスト化された自由回答)を分析する手法。テキストマイニングツールを活用して分析する。テキスト化された自由回答を定量的に把握することができる。

手法4:アフターコーディング

アンケート調査やヒヤリング調査の調査結果の回答(テキスト化された自由回答)をカテゴリに分類し、自由回答を定量化する分析手法。自由回答の全体像を把握したい場合などに有用。

具体的なやり方・プロセスをまとめたPDF資料

顧客ニーズ・課題を調査・把握する具体的なやり方については、以下のPDF資料で詳細をまとめている。このPDF資料は、BtoBマーケティングや営業で重要な「ニーズ調査」のやり方とデータ活用方法について解説した資料だ。どんな調査が必要なのか、どんなことを聞けばいいのかなどのヒントになるのでぜひ参照して欲しい。

PDF資料名:ニーズ調査のやり方と調査すべき3つのニーズとは?

この資料の目次
  1. BtoBマーケティングでつかむべき3つの顧客ニーズとは?
  2. なぜ3つのニーズが重要なのか?
  3. コンテンツニーズの調査方法とデータ活用方法
  4. 商談ニーズの調査方法とデータ活用方法
  5. 製品ニーズの調査方法とデータ活用方法
ニーズ調査のやり方と調査すべき3つのニーズとは?

PDF資料の中身(一部抜粋)

差別化戦略や価値定義のマーケティング手法

BtoBマーケティングや営業において、差別化や価値定義は、言わずもがな重要だ。顧客に刺さるメッセージを具体化でき、リード獲得、育成、商談化、受注など各種マーケティング・営業施策に大きな影響を与える。マーケティング・営業のKPIが向上しないときは、差別化や価値定義を再検討するとよいだろう。

手法1:相思相愛分析

相思相愛分析とは、バリュープロポジションを弊社がわかりやすく改善した考え方だ。「顧客が解決したい課題」と「自社が解決できる課題」が一致しているかどうか?を図解化する手法である。

相思相愛分析は、図のような分析を行う。すべての顧客やリードの課題に対して、両思いになることは難しいため、「自社の強みを活かすこと」「重要度や優先度の高い顧客の課題を狙うこと」が相思相愛分析ではポイントになる。

相思相愛状態

図:相思相愛分析

具体的なやり方・プロセスをまとめたPDF資料

差別化戦略や価値定義の具体的なやり方・プロセスについては、以下のPDF資料で詳細をまとめている。この資料は、BtoB企業の営業戦略や営業部門の責任者、管理者の方向けに、「営業の軸」となるセールスメッセージの決め方について解説している。相思相愛分析をどのように進めるのか?の進め方や実例も記載しているのでぜひ参照して欲しい。

PDF資料名:「営業の軸」となるセールスメッセージの決め方

この資料の目次
  1. どうすれば売れるのか?を図解化
  2. BtoB営業の売れる状態「相思相愛」とは何か?
  3. 「営業の軸」となるセールスメッセージの決め方「5段階の手順」
「営業の軸」となるセールスメッセージの決め方

PDF資料の中身(一部抜粋)

リードジェネレーション手法(リード獲得手法)

BtoBのリードジェネレーション手法(リード獲得手法)には、WEBサイトを使った手法などのデジタル活用と、展示会などのリアル活用の2種類の手法がある。ここでは、その両方の手法を一覧でご紹介する。

手法1:SEO対策

SEO対策とは、検索エンジンからの自社サイトへの訪問者を増やすための手法で、検索順位を上げるためのさまざまな対策のことを言う。自社のWEBサイトに特定のキーワードで検索している検索者を誘導し、WEBサイトのアクセス数を増やすことができる。自社のWEBサイトを活用したリードジェネレーションでは必須の手法だ。

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手法2:オンライン広告

オンライン広告は、自社製品やサービスをデジタル上の広告を使って認知拡大させていくマーケティング手法である。BtoBの場合、SEO対策のキーワードが見つからないケースも多々あるため、そういった場合は、業界専門サイト・メディアにて広告を出稿し自社サイトへリードを誘導する。

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手法3:SNS(インスタ、Twitter、FaceBookなど)

SNS(インスタ、Twitter、FaceBookなど)は、自社製品の未開拓リードがSNSを使用している可能性が高い場合に活用する手法だ。たとえば、小規模な飲食店の経営者といった企業を狙うような場合が挙げられる。自席PCからSNSへのアクセスを禁止しているような大手企業を狙う場合は、相性の悪い手法となる。

手法4:メルマガ

メルマガは、過去に獲得したリードの中で放置状態になっているリード(休眠リード)を掘り起こしたい場合(関係を再構築したい場合)に活用する手法だ。今まで取得したリードの名刺をエクセルや名刺管理ツールなどでデジタル化し、メルマガ配信できるようにする。その上で、継続的にメルマガを配信し、リードジェネレーションにつなげていく。

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手法5:オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社のWEBサイトやメルマガなど、自社が管理・運営するメディアのことだ。オウンドメディアの中心となるのは自社のWEBサイトとなることが多く、SEO対策やホワイトペーパーなどを多数公開し、リードジェネレーションを安定化させていく。やればやるほど成果につながるといったケースも多い。

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手法6:SP(ソリューションページ)

SP(ソリューションページ)とは、自社製品でリードの抱える課題をどのように解決できるかについて提案しているWebページであり、LPの一種だ。リードの抱える課題関連のワードで集客し、そこからCVを獲得したい場合に活用する。

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手法7:ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは、リードにとって有益な情報をPDFにまとめた資料のことだ。自社のWebサイトのCVRを改善(CV件数を増加)したい場合に活用する。リード獲得につながるホワイトペーパーの作り方については、「リードがCVしたくなる「ホワイトペーパー」の作り方手順書「CVの量を重視する手順と質を重視する手順とは?」」というPDF資料にまとめている。ぜひ参照してほしい。

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手法8:リードジェネレーションサイト・マッチングサイト

リードジェネレーションサイトとは、Webサイトやメールを活用してリード獲得を代行するWEB上のサービスのことだ。また、マッチングサイトとは、「自社製品を購入してくれる顧客を探している企業」と「新しい仕入れ先を探したい企業」の出会いの場を提供しているWebサイトのことだ。自社サイトの管理体制やリソースに余裕がなく、外部サイトでリードを獲得したい場合に活用できる。

手法9:展示会(WEB展示会・バーチャル展示会も含む)

展示会は、BtoB企業のリードジェネレーションの代表的な手法の1つといってもよいくらい、盛んに活用されている。自社ブースに来場したリードの名刺を獲得し、そこから商談や案件創出に繋げていく。残念ながら、全ての名刺が案件や商談につながるケースはなく、その可能性は非常に低いことが多い。

手法10:セミナー(ウェビナー・オンラインセミナーも含む)

セミナーもBtoB企業の多くが採用しているリードジェネレーション手法の1つだ。自社製品の導入事例のセミナーや、ある課題を解決する方法を解説するセミナーなど、さまざまなセミナーが実施されている。オンラインセミナーを活用すれば、全国各地のリードを獲得できる可能性が高くなる。

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手法11:営業問い合わせ(自動・手動)

営業問い合わせとは、企業のWebサイトの問い合わせフォームから、自社製品・サービスの営業問い合わせを行い、アプローチする手法だ。この企業と取引したいという、狙い撃ちでリードを獲得したい場合の活用に向いている。最近では、AIで営業問い合わせ業務を自動化するサービスもあるため、工数削減が実現している。しかしながら、こういった売り込み問い合わせは、リードからすればたくさん来ているので、無視される可能性も高い。

手法12:リアル広告

リアル広告は、自社製品の認知を拡大したい場合や、特定の市場に特化して認知度を高めたい場合に活用する手法だ。デジタルではリーチできないリードにアプローチできる。最近では、タクシー広告、電車や駅のサイネージ広告、TVCMなど、BtoB企業の広告も多く見られるようになってきている。

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手法13:DM(FAX・郵送)

DM(FAX・郵送)は、この企業と取引したいという、狙い撃ちでリードを獲得したい場合に活用する手法だ。顧客リストデータを作成すれば一斉に送れるため、一度に多くのリードにアプローチできる。しかしながら、FAX・郵送は「見てくれない」という問題が常にあり、一定の確率以上の成果を出すことは難しい可能性が高い。特に大企業を狙う場合は可能性は低いと言える。

手法14:電話営業

電話営業は、この企業と取引したいという、狙い撃ちでリードを獲得したい場合に活用する手法だ。訪問営業のような移動時間がかからないため、1日で多くのリードにアプローチできる。BtoB企業のインサイドセールスがよく活用する営業手法の1つだ。

手法15:飛込営業

飛込営業は、この企業と取引したいという、狙い撃ちでリードを獲得したい場合に活用する手法だ。対面でのコミュニケーションによって、リードと信頼関係を構築しやすい。しかし、アプローチする企業が在宅勤務を実施している場合、訪問をしても担当者は不在だ。そのため、移動にかかる時間や費用が無駄となる。昨今ではセキュリティの観点からも飛込営業は断られるケースが多いため、成果は出にくいと言える。

手法16:紹介営業

紹介営業は、既存の顧客に紹介してもらってリードを獲得する手法だ。大企業の他部門や他事業所、子会社、グループ会社への横展開を狙う場合は効果的な営業手法だ。商談化率・受注率が高く、費用対効果がもっとも高い手法だ。しかしながら、紹介を誘発することが難しいため、受け身の営業になってしまう。

手法17:ビジネス交流会

ビジネス交流会は、新規事業を立ち上げる場合や創業時にリードを獲得したい場合に活用する手法だ。各地域でおこなわれる交流会に参加して、同席している相手と名刺交換してリードを獲得する。ただし、交流会の参加者は、大抵の場合、営業目的で来ていることが多いため、有望なリードを獲得できる可能性は低い。

手法18:リード獲得代行・営業代行サービス

リード獲得代行・営業代行サービスとは、自社製品の営業部門の人員が少なく、外部に営業活動を外注したい場合に活用する手法だ。営業代行会社によって、得意な営業方法は異なっている。営業活動を外注する際は、どのような営業方法が得意なのかを把握して、その方法と自社製品・ターゲットの相性が良いかも確認することが重要だ。

具体的なやり方・プロセスをまとめたPDF資料

リードジェネレーション手法(リード獲得手法)の具体的なやり方については、特にWEB活用を中心に以下のようなPDF資料がダウンロードできる。具体的なやり方をまとめているので、気になる資料があれば、ぜひ参照してほしい。

リードナーチャリング手法(リード育成手法)

BtoBのリードナーチャリング手法(リード育成手法)には、メールなどのデジタル活用と、電話営業などのリアル活用の2種類の手法がある。ここでは、その両方の手法を一覧でご紹介する。

手法1:WEBコンテンツ

リードナーチャリングにWEBコンテンツ(コラムやソリューションページなど)を活用することができる。具体例としては、(1)継続的・定期的にWEBコンテンツを作成・公開、(2)メルマガなどで既存リードにWEBコンテンツを配信、といった流れだ。

WEBコンテンツはメルマガのネタとなるため、WEBとメルマガを連動させることで、リードナーチャリングを実現できる。

手法2:メルマガ

リードリストを作成し、そのリストに対して定期的・継続的にメールを配信して、リードナーチャリングする手法。BtoBの場合、リードは業務でメールを活用しているため、BtoCに比べてメールを見る可能性は高い。

主に、WEBコンテンツ、セミナー、ホワイトペーパーといったコンテンツをメルマガで配信する。継続的に配信する必要があるため、継続的なメルマガのネタが必要になる。

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手法3:シナリオメール(MAシナリオ)

シナリオメール(MAシナリオ)とは、段階的にメールを送付しリードナーチャリングする手法のことだ。例えば、製品Aのカタログの資料請求がきたら、その日時を起点に、3日後に製品Aの導入事例のメールを、7日後に製品Aの特徴を伝えるメールを、10日後に製品Aのデモ案内のメールを配信する、といった具合に、段階的にメールを配信する。

資料請求や名刺交換といった「起点となる日」があるため、リードナーチャリングにつながりやすい。

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手法4:動画

リードが解決したい課題に合わせて製品の使い方、サービスの活用方法などを動画化し、そういった動画を継続的に公開することでリードナーチャリングする。

動画を活用することで、営業訪問や営業説明の回数を減らし、営業工数(リード育成の工数)を削減できる可能性がある。また、営業属人化の防止や、製品提案の品質向上・底上げにもつながる可能性がある。

手法5:セミナー(オンラインセミナー・ウェビナーも含む)

自社のリード(見込み客)に対して、継続的にセミナーを実施し、リードナーチャリングする。自社製品の最新技術の紹介や、最新の課題解決事例などをセミナーで話することで、リードを育成できる。

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手法6:ホワイトペーパー

リードが興味のあるネタ、解決したい課題に合わせたホワイトペーパーを作成し、そのホワイトペーパーをメルマガで案内する。その後、ホワイトペーパーのCVを獲得してリードナーチャリングする。

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手法7:アンケート

リードナーチャリングにおけるアンケートとは、リードに対して課題調査を行うことだ。アンケートフォームを作成し、「解決したい課題は何か?」を回答してもらう。その回答内容を分析し、ホワイトペーパーやセミナーのテーマに落とし込んでいくことで、効果的なリードナーチャリングが実現する。

手法8:リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告)

リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告)とは、製品AのWEBページを閲覧したリードに対して、ニュースサイトなど他のメディアで製品Aの広告を掲載するという、WEB広告の一種だ。自社サイトのどのページを見たか?に合わせて、さまざまなメディアで広告を出稿できる。継続的に出稿することで、リードとの接点を広告を経由して増やしていくことができる。

手法9:ニュースレター

ニュースレターとは、印刷物を継続的にリードに送付する手法のことだ。メルマガと似ているが、メルマガはメールを使うが、ニュースレターは印刷物を使う。メルマガ同様、セミナー、ホワイトペーパーなどを案内するだけでなく、担当営業の自己紹介などを入れることも多い。

手法10:訪問営業・対面営業

訪問営業・対面営業はその名の通り、定期的にリードに訪問し雑談なども含めて打ち合わせすることだ。リードナーチャリングにおいて、対面に勝る手法はないため、最も効果的と言える。対面営業でリードの課題や近況を聞き出し、そこから商談を作り出すことが可能だ。

手法11:テレマーケティング(電話営業)

リードに対して定期的に電話をかけて状況確認し、アポイントにつなげる手法だ。電話でリードの課題や近況を聞き出し、そこからアポイントを獲得し、商談を作り出す。リードナーチャリングで最も代表的な手法の1つといえる。訪問営業・対面営業ほどの工数はかからない上に、対話ができるため、機会損失を最小限にできる。そういった理由でBtoB営業では重要視されている。

具体的なやり方・プロセスをまとめたPDF資料

リードナーチャリング手法(リード育成手法)の具体的なやり方については、以下のPDF資料で詳細をまとめている。具体的なやり方をまとめているので、気になる資料があれば、ぜひ参照してほしい。

案件や商談創出、および受注獲得の営業手法

BtoB企業の案件や商談創出、受注獲得に関する営業手法としては、以下の4つの手法が考えられる。

手法1:スコアリング

「スコアリング」とは、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用して「リードの確度」や「興味のある製品」「購入検討時期のタイミング」などを把握する仕組みのことだ。

例えば製品Aの導入事例のWEBページをよく見ているリードがいれば、「導入検討のタイミング」の可能性があり、商談化のタイミングを把握することができる。このように、リードの行動を可視化することで、商談や案件のタイミングを掴み、商談創出につなげていくことができる。

確度の高いリードを抽出する「リードクオリフィケーション」で活用できる手法の1つだ。

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手法2:ソリューション提案

ソリューション提案とは、リードが解決したい課題に対して、どうすれば解決できるか?を提案する営業手法だ。ソリューション提案により、商談や案件のきっかけを創出できる。リードが解決したい課題ごとに、ソリューション提案を行うことで、さまざまな切り口で商談や案件のきっかけを創出できるようになる。

「リードが解決したい課題」に対して、「自社製品やサービスを使ってどう解決するか?」を提案しなければならないため、「課題を解決する方法・手段として自社製品やサービスがどう使えるか?」を具体化しなければならない。ソリューション提案では、「自社製品やサービスを売り込む」のではなく、「課題解決の方法を売り込む」ことになる。

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手法3:事例紹介営業

事例紹介営業とは、自社製品の導入事例・採用事例を切り口とする営業手法だ。実際に自社製品やサービスを導入した他の顧客が「どんな課題を解決できたか?」「どんな成果を得られたか?」を営業提案書としてまとめ、営業に活用する。

実際の事例をベースにしているため、営業の説得力が向上し、リードが興味を持つ可能性が高くなる。ただし、事例として他者に紹介しても良いかどうか?の事前の許可が必要となるので注意が必要だ。

手法4:個別相談・製品デモなどの営業オファー

BtoB営業では、自社製品のデモや導入相談を行わなければ、商談が進まないケースが多い。そのため、個別相談会や製品デモが営業からのオファーとして活用される。

こういった営業オファーを継続的に実施することで、商談や案件のきっかけを創出できる。個別相談・製品デモなどの営業オファーは、「リードから依頼されて実施するケース」と「自社から提案して実施するケース」の2パターンがある。この両方を増やすことができれば、継続的な案件・商談創出につながっていく。

具体的なやり方・プロセスをまとめたPDF資料

案件や商談創出、および受注獲得の具体的なやり方については、以下のPDF資料で詳細をまとめている。このPDF資料は、オンラインセミナーを活用して継続的に個別相談・製品デモなどを創出する方法をまとめている。継続的な商談創出・案件創出の手法を具体化したい場合は、ぜひ参照してほしい。

PDF資料名:商談や案件につながるオンラインセミナーの設計・実施方法とその成功事例

この資料の目次
  1. リードに刺さるオンラインセミナーの企画の仕方
  2. 商談を作るための4種類のオンラインセミナーとは?
  3. 商談を作り出すためのセミナー実施方法
  4. 製造業A社の事例
商談や案件につながるオンラインセミナーの設計・実施方法とその成功事例

PDF資料の中身(一部抜粋)

顧客維持(クロスセル・アップセル)に関する営業手法

BtoB企業の顧客維持とは、既存顧客に対してクロスセル・アップセルを行い、LTV(生涯顧客価値)を高めていく営業活動を指す。主に以下のような営業手法がある。

手法1:メルマガ

既存顧客が購入した製品やサービスの活用方法や他社の活用事例をメルマガで配信し、クロスセル・アップセルの機会を作っていく営業手法だ。自社製品の有効な使い方を継続的に配信することで、顧客流出を防止し、クロスセル・アップセルの機会創出に繋げることができる。

BtoBメルマガの一問一答 タイミング、頻度、ターゲット、書き方、ネタなど

BtoBメルマガの一問一答「タイミング、頻度、ターゲット、書き方、ネタなど」

2023年11月20日

手法2:ニュースレター

1つ目の手法(メルマガ)と同じであるが、メールではなく、印刷物で実行するのがニュースレターだ。印刷物にすることで、既存顧客への定期訪問の理由を作り出すことができる(郵送でも良いが手渡しもできるため)。

手法3:定期訪問

定期訪問とは、既存顧客に定期的に製品の活用状況などを確認する訪問を行い、新しい課題などがあれば、解決方法を提案(ソリューション提案)してクロスセル・アップセルを実現する。ルート営業(担当顧客に定期的に訪問する営業)のようなイメージである。

常に人が対応するため臨機応変に対処できる反面、営業工数がもっともかかる。そのため、取引金額の大きな顧客のみ実施するなど、戦略的な工夫が必要だ。

手法4:課題調査

課題調査とは、既存顧客に対して、製品活用に関する課題はないかを確認する調査のことだ。顧客満足度調査や顧客貢献度調査などともいう。

既存顧客が解決できていない課題や解決したい新たな課題などがある場合、そこからソリューション提案を行うことで、クロスセル・アップセルを実現できる。

手法5:レコメンド

レコメンドとは、既存顧客の課題や購入した製品に合わせて別製品(関連製品)を提案する営業手法のことだ。顧客の購入点数増加が期待できる。自社のWEBサイトなどで、「この製品を買った人におすすめ」といったコーナーを作り、関連する製品をレコメンドする。ECサイトなどでは良く活用されている手法だ。

自社製品をカタログのように掲載するのではなく、関連する製品も一緒に掲載することで、購入点数の向上に寄与する可能性がある。

手法6:会員サイト

既存顧客を会員化し、会員サイトで受発注、レコメンドなどの情報提供、課題調査などを行う営業手法。顧客はログインしてサイトを閲覧するため、どの製品に興味があるか?なども分析しやすい。

また、顧客別に見積もり単価を調整するなど、BtoBならではの価格微調整も可能だ。既存顧客からのリピート購入の効率化などに活用できる。

BtoBマーケティング手法・営業手法のまとめ

以上、BtoBマーケティング手法や営業手法について、主な手法をご紹介した。どんなやり方でどういった成果を出すか?という各手法のノウハウも重要であるが、戦略から見れば、「人やデジタルをどう使うか?」も重要な観点である。

全て人がやるのではなく、デジタルも上手く使いながら、各種手法を具体化し成果に繋げてほしい。

BtoBマーケティング戦略の立案やデジタル活用に関する無料のPDF資料

以下のようなPDF資料が無料でダウンロードできます。御社の戦略立案のヒントになるかもしれないのでお気軽にお申し込みください。

BtoBマーケティングの戦略と計画を立案する手順書(4つのテンプレート付き)

BtoBマーケティングの戦略と計画の立て方、マーケティング施策と手法選定の仕方、KPIの可視化の仕方、PDCAの回し方などについてわかりやすくまとめたPDF資料です。戦略立案に必要なパワポ・エクセルテンプレートもついています。

BtoBマーケティング戦略立案の4つのパワポ・エクセルテンプレート

BtoBマーケティング戦略立案の4つのパワポ・エクセルテンプレート

ALUHAのBtoBマーケコンサル支援の内容や進め方、成功実績・費用感がわかる資料

株式会社ALUHAのBtoBマーケコンサル(伴走支援)の内容や進め方、強み、成功事例、費用感がわかる資料です。困った時のためにお気軽にご請求ください。

BtoBマーケティングの成功事例

積水樹脂株式会社様、株式会社アシスト様、富士フイルムホールディングス株式会社様、株式会社日立ソリューションズ東日本様、山洋電気株式会社様、キヤノンマーケティングジャパン株式会社様などの製造業・IT企業の成功事例です。どんな取り組みをしてどんな成果が得られたのか?がわかります。

BtoB企業のターゲティングの仕方「質の高いリードを獲得するためのターゲティング手法」

LTVの高いリードをどのようにターゲティングするのか、そのBtoBターゲティングプロセスについてご紹介している資料です。効率的なターゲティングにより営業戦略を大きく改善できます。


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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ALUHA代表取締役。1979年兵庫生まれのBtoBマーケティングコンサルタント。金沢工業大学大学院にて情報工学を専攻し2003年4月にALUHAを創業。2008年からBtoBに特化したマーケティング支援、営業戦略支援を開始。BtoBマーケティングや営業戦略の戦略立案から、計画実行とPDCA、そして人材育成を伴走型で支援。デジタルとリアルを融合させた戦略設計が得意。毎月全国各地の様々な企業でBtoBマーケティングセミナーを実施中。100社以上でのセミナー講演実績を持つ。大手IT企業、製造業(日立Gr、富士フイルムGr、キヤノンGr、積水Grなど)を顧客に持つコンサルタント。→セミナー講演実績→コンサル実績