BtoBマーケティングのWEBマーケティングにおいて、WEBサイトの集客力強化は重要なミッションの1つである。そのため、SEO対策を始め、様々な集客強化の施策をうっていくことになるが、その中でも特に重要なのが、コンテンツの更新である。
コンテンツの更新により、情報量の増加、鮮度の高い情報の提供が可能となり、着実な集客強化を実現できる。しかしながら、何の計画もなくただコンテンツを更新するだけでは、その効果は低くなる。その結果、下記のようなことが発生する。
(1)WEBサイトを更新・リニューアルしてもアクセス数が増えない
(2)新しくWEBページを追加してもアクセス数が増えない
あなたがWEB担当者であれば、このような経験、必ずあるはずだ。これを解決するには、SEO対策にのっとったコンテンツの更新計画が必要となる。そこで、今回は、SEO対策の中でも、ロングテールSEO対策に焦点を当て、その対策の手順をご紹介する。
ロングテールSEO対策の方法・やり方、効果的なロングテールSEO対策を実現する計画の立て方や集客シミュレーションの仕方についてご紹介する。
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ロングテールSEO対策とは
まず、「ロングテールSEO対策」とは何か?について簡単にご紹介する。
そもそも、「SEO対策」の目的は検索順位を高めアクセス数を増やすことであるが、そのやり方はざっくり2つの方法がある。1つは、検索回数の多いキーワードでの上位表示を狙うやり方、もう1つは検索回数の少ないキーワードで上位表示を狙うやり方である。
前者は検索回数が多い為、上位表示が実現できれば、当然、集客数も大きく増える。しかし、競合も多い為、上位表示が非常に難しい。逆に後者は、検索回数が少ない為、集客数の増加はさほど見込めないが、競合が少ない為、上位表示できる可能性が高くなる。
ロングテールSEO対策は、後者に着目したSEO対策で、検索回数の少ないキーワードでの上位表示を狙う。ただし、本来の目的であるアクセス数の増加を達成する為に、「多数」の「検索回数の少ないキーワード」での上位表示を狙う。
例えば、月100回しか検索回数がないキーワード「100種類」で上位表示を狙うという具合だ。これが実現できれば、結果、毎月10000回検索されるキーワードと同じ集客効果が期待出来るのである。
これがロングテールSEO対策だ。
効率よくロングテールSEO対策を実現する計画の立て方「7つの手順」
では、このロングテールSEO対策を効率よく実現するための計画の立て方「7つの手順」についてご紹介しよう。
(1)ロングテールSEO対策を行うSEOキーワードを決める
(2)サジェスト分析を行い実際に検索されているキーワード一覧を作る
(3)検索回数を調査しキーワードを絞り込む
(4)キーワードからコンテンツのタイトル案を考える
(5)はてなブックマークでキーワード検索しタイトル案がかぶっていないか確認する
(6)想定集客数を計算する
(7)公開日、担当ライターを決める
それでは、手順1からご紹介しよう。
(1)ロングテールSEO対策を行うSEOキーワードを決める
まずは今後、集客を強化したいSEOキーワードを選定しよう。御社の製品やサービスに直接関連するキーワード、もしくは、過去、問い合わせが発生したキーワードなどを中心にリストアップしよう。リストアップしたら、エクセルの表に書き込んでいこう。
以下、説明を分かりやすくするために、このコラムのテーマである「ロングテールSEO」や、弊社のビジネス領域である「BtoBマーケティング」をSEOキーワードの例として取り上げながら、話を進めさせていただく。
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(2)サジェスト分析を行い実際に検索されているキーワード一覧を作る
SEOキーワードのリストアップができたら、サジェスト分析を行い、そのキーワードのサジェスト一覧を作成する。サジェストとは、検索エンジンが提供している検索補助機能の1つで、下記のような機能を言う。
検索エンジンのキーワード入力欄にキーワードを入力すると、上記のように、プルダウンで検索の候補ワードが表示される。これをサジェストという。
このサジェストは、実際に日本で検索されているキーワードを表示している。そのため、このサジェストに合わせてSEO対策していくと効果的なのである。逆を言えば、全く検索されていないキーワードでSEO対策しても、集客力は全く向上しないのである。
このサジェストは、下記の無料ツールで取得することができるので、御社のキーワードに合わせて、サジェストを取得しよう。
GoodKeyWord http://goodkeyword.net/
サジェストを取得すると、下記のような表をエクセルで作ろう。表の一番左に取得したサジェスト一覧をずらっと並べるイメージだ。
上記は、「ロングテールSEO」と「BtoBマーケティング」のサジェストである。キーワードによっては大量にある場合もあるので、この段階では一旦全部のキーワードをリストアップしておこう。
(3)検索回数を調査しキーワードを絞り込む
一覧表が完成すれば、次は各キーワードの検索回数を調査する。検索回数はYahoo、Googleそれぞれの検索回数を調べて、表に記載する。検索回数の調査の仕方は、説明すると長くなるが、記事執筆時点では下記を活用すると良い。
Googleの検索回数調査「キーワードプランナー」
Googleアドワーズのアカウントを取得し、ログイン後、運用ツールにある「キーワードプランナー」でおおよその検索回数を調査することができる。
Yahooの検索回数調査「キーワードアドバイスツール」
Yahooプロモーション広告のアカウントを取得し、スポンサードサーチの「ツール」にある「キーワードアドバイスツール」でおおよその検索回数を調査することができる。
調査が完了すれば、表に検索回数を記載していく。すると、下記のような表が完成する。
上記は実際に私が調査した検索回数の実データである。この段階でわかるのは、キーワードによって、検索回数に大小があることだ。
ロングテールSEO対策の場合、検索回数が少なく、競合も少ないキーワードで上位表示を多数実現することが主目的であるため、検索回数が多く競合も多いようなキーワードは排除もしくは、優先順位を下げ、コツコツ対策していく方向性で考えておこう。
それでは、次のページでは、「(4)キーワードからコンテンツのタイトル案を考える」について解説する。
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(4)キーワードからコンテンツのタイトル案を考える
検索回数がわかれば、キーワードから今後更新していくべきWEBページのコンテンツ案を考える。ポイントは、WEBページのコンテンツタイトルに必ずキーワードを含めることだ。そして、そのキーワードはできるだけ左側に来るようにタイトル案を考えよう。
タイトル案は複数あってもよいので、いろんなコンテンツ案を考えてみよう。考えたら、下記の表のように、記事タイトル案の欄に記入していこう。
上記の表では、「ロングテールSEO対策の方法とは?効果的な対策を実現する計画の立て方」という記事を考案しているが、サジェストのキーワードとしては、「ロングテールSEO」「ロングテールSEO 方法」「ロングテールSEO対策」の3つが該当するため、セルを結合して3つ分の枠に記載している。
***余談***
タイトル案を考案する際の注意点が1つある。タイトル案を考える時、「このタイトルだったらだれがコンテンツを作るのか?誰が原稿を書くのか?」といった、知識・スキルの問題に必ずぶち当たる。このような場合、2つの考え方がある。1つは、「このコンテンツ案は自社では作れないから違う案にする、あきらめる」というもの。もう1つは、「とりあえず作れるものとして考え、先に進める」というもの。私はどちらかというと、後者を選ぶ。なぜなら、サジェストは検索ニーズを反映している可能性が高く、そのニーズに応えるコンテンツを作れるようにならなければ、WEB活用は成功しないのではないか?と考えているからだ。このあたりは、賛否両論あるだろう。あなたはどう思われるだろうか?
(5)はてなブックマークでキーワード検索しタイトル案がかぶっていないか確認する
コンテンツのタイトル案を考案したら、次は、そのコンテンツと似たようなコンテンツがないか、確認をする。確認する方法は簡単である。まずははてなブックマークにアクセスする。
はてなブックマーク http://b.hatena.ne.jp/
アクセスしたら、下記の検索窓にロングテールSEO対策を行うキーワードを入力し、検索する。今回の記事タイトル案であれば、「ロングテールSEO」がキーワードとなるので、「ロングテールSEO」と入力する。
検索すると下記のような画面になるので、左側にある「タイトル」をクリックする。すると、今はてなブックマークで話題になっている、入力したキーワードに関連するコンテンツが表示される。
この中に、考案したコンテンツタイトルと近いようなものがないか、確認しよう。既に似たようなコンテンツがある場合、同じような内容になってしまうため、SEO対策がやりにくい。しかし、まったく新しいコンテンツである場合は、SEO対策として上位表示される可能性が高くなる。
実際に、「ロングテールSEO対策の方法とは?効果的な対策を実現する計画の立て方」という記事は、調査した時点では同じようなものがないことがわかった。
よって、下記のように、ハテブの欄に「*月*日確認済み」と記載する。
***余談***
はてなブックマークで似たようなコンテンツがないかを確認する行為は、競合コンテンツの調査にもなるので、ぜひやろう。また、はてなブックマークを選んだ理由は、ソーシャルメディアの1つであるため、ネット上で話題になっている記事を見つけ出すことができる。そこから、どんなコンテンツがソーシャルメディアで好まれるのか?の傾向を感じ取ることができ、コンテンツタイトルを考案する際の参考になる。当然、はてなブックマークだけでなく、Twitterなどで調査しても良い。
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(6)想定集客数を計算する
競合コンテンツの調査が完了したら、想定集客数を計算する。これは、そのコンテンツを公開し、検索順位で1位を獲得できた場合、毎月何名くらいの集客増になるのかをシミュレーションするのである。
SEOラボというブログの下記の記事を確認すると、検索順位で1位を獲得した時の統計的なクリック率が公開されているので、このデータを活用して、シミュレーションする。
検索順位別クリック率と年代別推移まとめ
http://seolaboratory.jp/other/2016031629132.php
記事を確認すると、19%くらいと想定できるため、検索回数の19%を集客できると判断し、表に数値を埋めていく。これは、合計の欄にある数値に0.19を掛け算するだけである。すると、下記のような表になり、全ての記事で1位を獲得した場合の増加集客数が算出できる。
このようにすれば、コンテンツ公開による最終目標の数値化とシミュレーションができ、あとは着実に公開していくだけとなる。
(7)公開日、担当ライターを決める
シミュレーションができたら、最後は公開日、ライターを決める。これは上述したように、知識やスキルの問題、時間というリソースの問題が絡むため、無理のない計画を立てよう。
当然、この表で立てた計画は、コンテンツのタイトル案までなので、中身についてはまだ考察できていない。よって、実際に書くという段階で、コンテンツの中身についてもじっくり検討しなければならない。
その時間も考えて、週に1回更新するなど、更新のタイミングや時期を決めていこう。
効率よくロングテールSEO対策を実現する計画の立て方「7つの手順」まとめ
効率よくロングテールSEO対策を実現する計画の立て方「7つの手順」についてご紹介した。
(1)ロングテールSEO対策を行うSEOキーワードを決める
(2)サジェスト分析を行い実際に検索されているキーワード一覧を作る
(3)検索回数を調査しキーワードを絞り込む
(4)キーワードからコンテンツのタイトル案を考える
(5)はてなブックマークでキーワード検索しタイトル案がかぶっていないか確認する
(6)想定集客数を計算する
(7)公開日、担当ライターを決める
この手順に沿って、ロングテールSEO対策を実施してみよう。すべてのキーワードで確実に1位を取れるという保証はできないが、やみくもにコンテンツを更新するよりは断然効率的・効果的である。
当然、時間のかかる施策のため、長期戦覚悟で実行しなければならない。しかし、成功すれば、安定したアクセスを確保できるため、御社のWEBサイトがビジネスに必要不可欠なものになっていくだろう。
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