BtoBカスタマージャーニーマップの作り方とは?活用事例・無料テンプレあり

エクセルテンプレートで作成可能!ペルソナから作るカスタマージャーニーマップの作り方
Last Updated on 2025年12月16日 by 荻野永策

顧客が製品・サービスを認知してから購入・使用するまでの一連のプロセスである「カスタマージャーニー」を図解化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼ぶ。BtoBマーケティング営業戦略の全体像を把握するときに非常に役立つマップだ。

今回のコラムでは、カスタマージャーニーマップの概要や作成目的について、BtoB企業向けに説明する。エクセルのテンプレート付きでカスタマージャーニーマップの作り方も紹介しているので、参考にしてほしい。

BtoBカスタマージャーニーマップを作成する目的・メリット

BtoBでは、商品を買うのが「個人」ではなく「会社」であるため、意思決定の流れがとても複雑になる。担当だけでなく、上司、経営層など、複数の部門と人が関わって決めるのが一般的だ。

さらに、検討が一度止まり、数か月後に再開することも多い。このように入り組んだ流れを整理して見える化するのが「カスタマージャーニーマップ」だ。

BtoBの購買は、感情よりも「課題をどう解決できるか」が中心になる。つまり、「この製品を使えば自社の問題をどう改善できるのか」「導入してもリスクが少ないか」といった実務的・合理的な判断材料が求められる。ジャーニーマップを作ることで、こうした情報をどの段階で、誰に、どう伝えるかを整理できる。

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BtoBとBtoCの購買行動の違い

BtoB(企業間取引)とBtoC(対消費者取引)は、どちらも「モノやサービスを販売する」という点では同じだが、意思決定の流れ・動機・検討期間などの構造がまったく異なる。

項目BtoB(企業間取引)BtoC(対消費者取引)
意思決定複数部門・複数人が関与(稟議)個人、または世帯
動機課題解決、売上/効率向上(論理的)感情、欲求、利便性(感覚的)
検討期間長期(数ヶ月〜数年)短期(即日〜数週間)

まず、BtoCは「個人」が購入の中心となる。たとえば洋服や家電やアプリのように、感情や好み、価格の安さ、手軽さといった感覚的な要素が購買を左右する。購入を決めるのは本人(または家族)であり判断も早い。つまり「欲しい」と思った瞬間に行動することが多く、検討期間は短い。

一方、BtoBは企業同士の取引であり、購買の目的は「会社の課題を解決すること」にある。たとえば「業務効率を上げたい」「コストを減らしたい」「新規顧客を増やしたい」といった経営・組織の課題が出発点になるだろう。購買の判断には複数の関係者が関わり、担当者が選定した後に上司や経営層、情報システム部、経理部などの複数の部門関係者の承認を経て決定する。意思決定が複雑なため、検討期間は数か月から1年以上に及ぶこともある。

だからこそ、BtoBでは「導入後の効果」「他社事例」「費用対効果(ROI)」など、根拠を示す情報が重視される。カスタマージャーニーマップを作る目的も、こうした複雑な購買プロセスを可視化し、社内で共有できるようにすることにある。

マップが「意味ない」「古い」と言われる3つの理由と対処法

カスタマージャーニーマップが「意味がない」「古い」と言われることがあるが、実際にはマップそのものに問題があるわけではない。多くの場合、作り方や運用の仕方が不十分であることが原因である。以下では、その代表的な3つの理由を示す。

BtoC向けのテンプレートを流用している
BtoC向けのカスタマージャーニーマップをそのまま流用して作成している場合、「個人の感情や衝動で即決する購買行動」を前提にした浅い内容になり、BtoB特有の「複数人による意思決定」や「長期的な検討プロセス」が反映されていない。このようなマップは、実際の購買行動との乖離が大きく、現場で活用されることは少ない。
作って終わり、更新されない
カスタマージャーニーマップを一度作成した後、社内で共有されず、放置されるケースが多い。マーケティングや営業の活動内容が変化しても、マップが古いままであれば意味を失う。本来、ジャーニーマップはマーケティングと営業の共通言語として機能すべきものであり、半年から1年ごとに定期的な見直しが必要である。
顧客の実際の行動や課題を反映していない
社内の想定だけで作られたマップは、実際の顧客行動や意思決定プロセスと乖離しやすい。BtoBでは、検討が途中で中断されたり、半年後に再開されるなど、非連続的な行動パターンも多い。実際のヒアリングやアクセス解析などに基づいてマップを更新しなければ、現場で役立つデータにはならない。

こうした問題を回避してカスタマージャーニーマップを有効に活用するには、以下のような運用が必要となる。

  1. 営業やアフターサービス部門など、現場の意見を反映して作成する
  2. 半期〜1年ごとに定期的なアップデートを実施する

カスタマージャーニーマップは「理論を説明するための資料」ではなく、「現場で使うツール」として育てる意識が重要であることを忘れてはならない。

BtoBカスタマージャーニーマップの設計方法と作り方「具体例とテンプレート付き」

ではBtoBカスタマージャーニーマップの作り方を解説する。具体的な流れは次の5ステップだ。

BtoBカスタマージャーニーマップの作り方
  1. BtoBペルソナを作成する
  2. 購入プロセス(フェーズ)を定義する
  3. フェーズごとの「行動」「感情」「課題」を深掘りする
  4. 適切な「タッチポイント」と「施策」を紐づける
  5. マップを「施策」と「KPI」に落とし込む

BtoBペルソナを具体的に設定すれば、顧客の購買行動をイメージしやすく、行動や思考を深掘りしやすい。顧客の行動や思考を深掘りできれば、より質の高いBtoBカスタマージャーニーマップを作成できるため、最初の段階であるペルソナの作成は非常に重要だ。

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手順1:BtoBペルソナを作成する

BtoBカスタマージャーニーマップを作成する最初の段階は、ペルソナの作成からだ。年齢や性別、職業、役職などを具体的に設定するほど、ターゲットのニーズや行動パターンをイメージしやすい。BtoBカスタマージャーニーマップの質に大きく影響する段階であるため、手を抜かずにしっかりとBtoBペルソナを作成しよう。

下記は、SFAツールのペルソナモデルの例だ。

BtoBのペルソナの例

BtoBのペルソナの例

BtoBでは、個人の感情や好みよりも「組織の目標達成」「担当者の責任範囲」「KPI達成」などが購買の原動力になる。そのため、BtoCのように年齢や性別で区切るよりも、役職や所属部門、評価指標などを中心に具体化していくことが重要だ。

さらに、購買に関与する人物は1人ではなく、決裁者・使用者・推薦者など複数であるため、それぞれの視点からのニーズを反映させる必要がある。ペルソナを作成する際は、既存顧客のヒアリングや商談データ、失注理由の分析などから得られる一次情報を基にするのが望ましい。

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手順2:購入プロセス(フェーズ)を定義する

BtoBペルソナを設計したら、具体的にBtoBカスタマージャーニーマップの項目を埋めていく。この段階では「顧客行動」と「顧客接点」「思考」「課題感」を埋める。

以下は、営業部の課長がSFAを購入するまでのプロセスを表したマップだ。BtoBペルソナの内容を踏まえて、埋めていくと下記のようになるだろう。

BtoBカスタマージャーニーマップの例

BtoBカスタマージャーニーマップの例(エクセルテンプレートのダウンロード

BtoBペルソナ設計で具体化された企業像・担当者像をイメージしながら、各項目を埋めてみよう。各検討段階でどのような課題や不安があり、どんな接点が最適で、どういう思考を持っていそうか?が明確化されていくだろう。

BtoBの購買行動は、複数人の合議制を経て、数ヶ月から年単位で進むことが多い。そのため、「認知→興味→比較検討→導入」のフェーズで考えることがスタンダードだ。

手順3:フェーズごとの「行動」「感情」「課題」を深掘りする

フェーズを定義したら、次にそれぞれの段階で顧客がどのような行動を取り、どのような感情を抱いているのかを細かく掘り下げる。ここでの目的は、顧客が「何を知りたいのか」だけでなく、「なぜそれを知りたいのか」という背景心理を理解することにある。

フェーズ例行動感情課題
認知
  1. 上司から営業管理改善の指示を受ける
  2. 展示会でSFAを知る
  3. 知人や代理店に相談する
正直、何から手をつければいいかわからない自社の課題を構造化し、改善テーマを特定したい
比較検討
  1. 複数ベンダーの説明会に参加
  2. 事例セミナーを見る
  3. 同業へヒアリングする
  4. RFPや要件書を作る
失敗したくない、現場に拒否されたら終わる導入失敗の回避条件と評価基準を明確にしたい

特にBtoBでは、「今すぐ導入したい」よりも「失敗したくない」「上司を説得できる根拠が欲しい」といったネガティブな動機が意思決定を支配していることが多い。そのため、単なる行動分析ではなく、感情や不安を中心に設計することが成果に繋げる1つの考え方となる。

たとえば、比較検討フェーズで「どの製品が自社に合うかわからない」と感じているなら、それに対応する導入事例の記事や比較コンテンツが有効となる。感情の裏にある課題(真のニーズ)を可視化できれば、コンテンツや営業トークを顧客心理に沿って最適化できるだろう。

ここでの深掘りが浅いと、「とりあえず資料を作っただけ」で終わる危険性がある。顧客がどのように行動し、どんな瞬間に不安を感じ、どんな言葉で安心するのか。そうした「心理のストーリー」を言語化することが、カスタマージャーニーの作成では重要だ。

手順4:適切な「タッチポイント」と「施策」を紐づける

顧客の行動や感情を明確にしたら、それぞれのフェーズに最適なタッチポイントと施策を設定しよう。この段階では、単に「記事を書く」「広告を出す」といった施策単体ではなく、顧客が次のフェーズに進むために必要な体験の設計を行うことが求められる。

フェーズ例課題最適なタッチポイント最適な施策・コンテンツ例
認知課題の方向性を定めたいオウンドメディア、SEO、SNS再配信「失敗しがちな営業管理の3症状と対処」、「課題診断チェックリスト」
比較検討費用対効果とリスクを把握したい比較LP、資料DL、メール、ウェビナー「ROI計算テンプレ ・競合比較表(機能/運用/総コスト)」、「定着失敗を防ぐ10の条件」

たとえば、認知段階のリードには、課題を自覚させる啓蒙型の記事が有効だが、比較検討段階のリードには、ROIシミュレーションツールや具体的な事例コンテンツが効果的である。

重要なのは、各施策をフェーズごとの課題と明確に結びつけることだ。つまり、「なぜそのコンテンツが必要なのか」「どの行動を促すのか」を意図して設計しなければならない。BtoBにおける購買は合理的であると同時に、担当者の心理的安心感によって左右されるためだ。

コンテンツは顧客の意思決定を促すものでもある。したがって、コンテンツの役割を明確にし、各フェーズで最適な接点を構築することが、BtoBのマーケティングでROIを最大化する鍵となる。

手順5:マップを「施策」と「KPI」に落とし込む

最後に、完成したカスタマージャーニーマップを実際の施策とKPIに落とし込む。この段階で重要なのは、マップを図で終わらせないことである。どんなに丁寧に設計されたマップでも、行動計画と効果測定の仕組みがなければ意味がない。

まず、各フェーズにおける目的とゴールを明確にし、誰が、いつ、どのコンテンツを作成・配信するのかを定義する。さらに、認知フェーズなら流入数や滞在時間、比較検討フェーズなら資料DL数やMQL転換率、導入後なら利用率や継続率といった具合に、フェーズごとに異なるKPIを設定しよう。

フェーズ例主要KPI例測定ポイント
認知UU/新規セッション、想定KWの検索流入、コンテンツ滞在時間、CTAクリック率入口ページ別の回遊、記事→CTA遷移率
比較検討資料DL率、ウェビナー登録率、スコア到達率、MQL数/質MQL→SQL転換、メール反応(開封/クリック/再来訪)
導入決定SQL→受注率、案件ステージ滞留日数、提案採択率失注理由のトップ3、稟議通過率

これらの指標をダッシュボードで可視化し、定期的にPDCAを回すことで、施策の改善サイクルを維持できる。多くの企業が陥る失敗は、マップを作った後に見返さないことである。マップは「一度作って終わり」ではなく、「改善と成長を促す指標」であるべきだ。

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BtoB特化のカスタマージャーニーマップのテンプレートとおすすめのツール

BtoBカスタマージャーニーマップを効率的に作成するには、最初から自社用に一から作るよりも、テンプレートを活用するのが圧倒的に早い。特にBtoB領域ではマップに含める要素が多く、設計の抜け漏れが起きやすい。

テンプレートや作成ツールを活用すれば、先に解説した主要項目を一括で整理でき、作成効率が格段に上がる。

ここでは、すぐに使える無料テンプレートと、マップ作成に使える代表的なツールを紹介する。

【無料公開】すぐに使えるマップテンプレート

誰でも今日から推進できるよう、BtoBカスタマージャーニーマップの作成に役立つエクセルテンプレートを用意した。

このBtoBカスタマージャーニーマップのエクセルテンプレートでは、わかりやすく解説するために営業や商談管理を支援するSFAツール(営業・商談管理システム)を具体例に作成している。御社の商材と異なると思うが、具体例があるとわかりやすいと思うので、ぜひ参考に活用して欲しい。

BtoBカスタマージャーニーマップの作成に役立つエクセルテンプレートの内容
  1. シート1:ペルソナ設計に役立つ顧客分析表のテンプレート
  2. シート2:ペルソナ設計の例(SFAツールの例)
  3. シート3:BtoBカスタマージャーニーマップの例(SFAツールの例)

カスタマージャーニーマップ作成ツール

BtoBカスタマージャーニーマップの作成には、可視化・共同編集に強い以下のようなツールを活用するのが効果的だ。エクセルやパワーポイントで作成するのもよいが、以下のようなツールも検討してみるといいだろう。

  1. Lucidchart
  2. Miro
  3. UXPressia

これらのツールは、顧客の行動・感情・接点を構造的に整理し、関係者間で共通認識を持つために有効となる。ホワイトボードやExcelでは難しい直感的な作業やチームでの同時編集が可能になることで、効率的にカスタマージャーニーマップを作成できるだろう。

BtoBカスタマージャーニーマップの課題と対処法

BtoBカスタマージャーニーマップを作成する際には、以下のような2つの課題が発生することが多い。ここではその対処法をご紹介する。

BtoBカスタマージャーニーマップの課題
  1. 自社にとって都合の良いBtoBペルソナでジャーニーマップを作成してしまう
  2. 作ることが目的になり運用に役立てられない

自社にとって都合の良いBtoBペルソナでジャーニーマップを作成してしまう

BtoBペルソナを作成する際、「こういう人(企業)がいたらいいなぁ」と考えて、自社にとって都合の良いBtoBペルソナを作成してしまうことがある。勝手に「こういう企業がいるだろう、こういう人がいるだろう」と想像を膨らませると、それは、イコール、自社にとって都合の良い BtoBペルソナになってしまう。これをベースにBtoBカスタマージャーニーマップを作成すると、「そもそもそんな人(企業)はいないのにBtoBカスタマージャーニーマップを作成した」ということになり、全ての作業が無駄になってしまう。

BtoBペルソナは、あくまで顧客のニーズや顧客データから仮説と想像を広げていかなければならない。そのため、顧客はこうあるべきという先入観は捨てる必要がある。

また、一部の意見で決めないように注意しよう。とくに役職者だからといってその者の意見や理想に寄せたり、声の大きい人間に迎合して細かなアイデアを言えなくなるとBtoBペルソナの解像度は高まらない。

効果的なBtoBペルソナを作成するには、データに基づいたものであることが重要だ。既存顧客の担当者へのヒアリングや自社の顧客データの分析、アンケート調査などを通じて情報を収集し、実際の顧客像と近いリアルなBtoBペルソナを作成しよう。

対処法まとめ
自分勝手なBtoBペルソナを作るのではなく、顧客のニーズを調査・分析しそのデータを根拠にBtoBペルソナのモデル像を具体化しよう!
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2025年12月14日

作ることが目的になり運用に役立てられない

BtoBカスタマージャーニーマップは単に作成するだけでなく、実際の運用を通じてその効果が発揮される。しかし、しばしばBtoBカスタマージャーニーマップを作成することが目的とされ、運用に活用されないことがある。

例えば、BtoBカスタマージャーニーマップを作成したものの、その後、マーケティングや営業施策展開の際には、あまり参照されないなどである。

これは特に、KPIの設定が不明確な場合によく見られる問題だ。そのため、BtoBカスタマージャーニーマップを効果的に利用するために、作成時にKPIを明確に定めておく必要がある。

KPI(Key Performance Indicator)とは、重要業績評価指標のことだ。目標達成の度合いを定量的に評価するための指標である。本コラムでは、BtoBカスタマージャーニーマップを「認知」「情報収集」「検討」「購入」の4段階に分解しているが、それぞれのKPIの例を下記表に記載するので参考にして欲しい。

BtoBカスタマージャーニーマップのKPI例
認知
  1. WEBのアクセス数
  2. 展示会での名刺獲得枚数
  3. 広告の表示回数など
情報収集
  1. コンバージョン件数
  2. リードリストの数
  3. セミナー参加数など
検討
  1. デモ実施回数など
購入
  1. 売上
  2. 商談数など

このようにKPIを明確にし、BtoBカスタマージャーニーマップのフェーズごとにKPIを測定・可視化して、KPIを見ながら、BtoBカスタマージャーニーマップを運用しよう。作って終わりでは全く意味がない。

BtoBカスタマージャーニーマップの段階ごとにKPIを設定し、継続的にKPIを可視化して、BtoBカスタマージャーニーマップのどこの数値が悪いのか?を確認する習慣を身につけるようにしよう。

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BtoBカスタマージャーニーマップの改善方法

BtoBカスタマージャーニーマップは、常に変化する市場環境や顧客行動に合わせて更新していく必要がある。マップを「生きた共通言語」として運用するためには、全社的な共有体制と定期的な見直しサイクルの設計が不可欠だろう。

まず重要なのは、マーケティング・営業・カスタマーサクセス間で共通認識を持つ仕組みを作ることだ。マップを単なるマーケティング資料に留めず、営業会議や週次ミーティングなどの意思決定の基準として活用する。さらに、四半期ごとのレビューサイクルを設け、実際のデータに基づいて改善点を洗い出すことが望ましい。

カスタマージャーニーマップを見直すポイント

見直しするタイミング
四半期ごと、製品リニューアル時、新市場参入時、主要展示会の前後など
収集すべきデータ
  1. フェーズ別CVR/リード転換率
  2. 営業活動ログ/SFAデータ / 顧客の課題データ
  3. 問い合わせ経路別の受注貢献度
  4. 成約理由や失注理由
  5. MAスコア・コンテンツ閲覧履歴

改善の際には、リード数やCVRといった定量データだけでなく、商談現場のフィードバックや顧客インタビューといった定性情報も組み合わせると、より現実に即したアップデートが可能になる。

この継続的な見直しプロセスを組織的に仕組み化することで、マップの陳腐化を防ぎ、全社での合意形成とアクション連携をスムーズに進めることができる。

BtoBカスタマージャーニーマップの活用事例

それでは、最後に、BtoBカスタマージャーニーマップの活用事例をご紹介する。

ご紹介する事例は、「クラウド型のペーパーレス支援ツール」を開発・販売しているIT企業A社だ。A社のツールはクラウド型のツールであるため、デジタルを使った営業の完結を目標に、BtoBカスタマージャーニーマップを作成し運用している。

A社のBtoBカスタマージャーニーマップの購買プロセスは、4段階ある。その概要は以下の通りだ。

A社のBtoBカスタマージャーニーマップの購買プロセス
情報収集段階ペーパーレスツールを探している段階で主にSEOコンテンツと製品カタログ、事例集などをつかってアプローチ
製品選定段階ペーパーレスツールにある程度の興味がある段階で、主に、課題解決のデモ動画を充実させてアプローチ
導入検討段階A社のペーパーレスツールの導入を検討し始めた段階で、無料トライアルを中心にアプローチ
商談・受注段階購入の意思を固めた段階で、見積もりや導入プロセスの相談、社内啓蒙などの支援でアプローチ

BtoBカスタマージャーニーマップを作成後、実際にWEBサイトなどでアプローチに必要なコンテンツを充実させ、各段階のKPIを可視化した。

その結果、受注に至るまでにどんなコンテンツがよく閲覧されるか?などの「受注につながるコンテンツ」と、逆に「成果につながっていないコンテンツ」が明確になった。

これにより、どの段階のどのコンテンツを重点的に改善すべきか?が具体化され、より効果的なマーケティングやセールス活動に展開できるようになっている。

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まとめ

今回のコラムでは、BtoBカスタマージャーニーマップの策定手順や作成時の課題解消法、改善方法について解説した。さらに、BtoBカスタマージャーニーマップのテンプレートも紹介したので、ぜひ活用して自社のBtoBカスタマージャーニーマップ作成に役立ててほしい。弊社の準備したエクセルテンプレートをダウロードして、まずは御社のBtoBカスタマージャーニーマップを作ってみよう!

最初はコンテンツ作りなど苦労する部分が非常に多いが、徐々に形になっていくため、ぜひチャレンジしていただけたらと思う。

ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ALUHA代表取締役社長。1979年兵庫生まれのBtoBマーケティングコンサルタント。金沢工業大学大学院にて情報工学を専攻し2003年3月に修士課程を修了。同年4月にALUHAを創業。2008年からBtoBに特化したマーケティング支援、営業戦略支援を開始。2025年7月に顧客の質と量のバランスを重視するBBM(バランスベースドマーケティング)を考案。大手IT企業、製造業(日立Gr、富士フイルムGr、キヤノンGr、積水Grなど)を顧客に持つ。→セミナー講演実績→コンサル実績