営業資料は、商談やテレアポ後のフォローアップ、社内稟議などさまざまなシーンで使用される。精度の高い営業資料を用意し標準提案資料(標準営業資料)として営業部内で共有活用することで、営業力の底上げにもつながる。
そのため、営業戦略においても非常に重要なツールの1つと言える。今回のコラムでは、営業資料を作成するポイントや項目について紹介する。すぐに使えるテンプレートや営業資料を無料で作成できるツールも紹介するので、参考にしてほしい。
【無料DL】すぐ使える営業資料のテンプレート
本記事で紹介する営業資料の項目を参考に、御社なりの営業資料を作成してみよう。その際、ぜひ下記の営業資料のテンプレートも参考にしてほしい。
ゼロから作成するよりも早く、且つ必要なポイントを押さえた営業資料を作ることが可能だ。紹介するテンプレートは「サービス紹介」と「事例集」の2つとなっており、どちらも基本的な資料として持っておくことをおすすめする。
サービス紹介・提案用のテンプレート

サービス紹介・提案用のテンプレート
1つ目は「サービス紹介・提案用のテンプレート」だ。
「営業資料が必要だが、効果的な資料の作り方がわからない」
「資料の雛形をDLできる共有サービスなども見たが、いまいちしっくりこない」
このような状況で困っている人は、是非この営業資料テンプレートを使ってみてほしい。BtoBにおける適切なストーリーラインで構成しており、自社の製品・サービスに合わせて仮の項目をカスタマイズすれば、スピーディーに営業資料のたたき台を作ることが可能だ。
次項から解説する「営業資料の作り方」も、本テンプレートをベースにしているため、営業資料作成を実践しながら理解したい人は先にダウンロードしておくことをおすすめする。
事例紹介用のテンプレート

事例紹介用の営業資料テンプレート
2つ名は「事例紹介用のテンプレート」だ。
BtoBの営業提案では、自社の実績をまとめた「事例集」が効果的となる。とはいえ、資料でどのように表現したらいいのか、限られたスペースで何を載せればいいのか迷ってしまうだろう。
ここでご紹介するテンプレートを活用すれば、見やすくまとめられた事例集を作成できる。自社用にカスタマイズする必要はあるが、載せるべき情報や、どのように見せるべきかの参考にしてほしい。
一つの資料としてまとめるほど事例の数が多くない場合は、先に紹介した「サービス紹介・提案用のテンプレート」内の事例パートに差し込んでもよいだろう。
また、事例集としてだけではなく、サービス自体の紹介まで内包したい場合も、「サービス紹介・提案用のテンプレート」から必要なページをパーツとして組み込むのもおすすめだ。
BtoB企業向けに営業戦略を体系的に立案する手順書です。ALUHA独自の戦略立案シートでKGIからKPI、計画、PDCAまでを具体化し戦略を俯瞰できます。戦略立案の具体例もご紹介しています。

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営業資料の基本的な構成
営業資料の主な項目は、以下の通りだ。下記の項目を最低限押さえつつ、自社製品・サービスの特性に併せて、項目を追加・修正しよう。
| 表紙 | 資料の内容が明確にわかるタイトルをつける。 |
|---|---|
| 会社紹介 | 自社紹介のページ。会社名や代表者名などを記載。 |
| 解決したい課題と実現したいことの整理 | 顧客が解決したい課題や実現したいことをまとめたページ。 |
| 製品・サービスの概要 | 製品やサービスの概要(機能や仕様、全体像など)を説明するページ。製品の場合は「モノ」があるため製品画像を入れる。サービスの場合はサービスの全体像を作図する。 |
| 特長・強み | 機能、仕様、スペック、過去の経験(実績)などから、強みや特長を明確に説明する。 |
| 課題解決できる理由 | 最初に定義した課題をどのように解決するのか、なぜ解決できるのか?を解説したページ。こういった機能や特長があるため、こういう理由やプロセスで解決できるという具合に紹介する。 |
| 導入事例や効果 | 課題解決できた実際の事例があれば記載する。複数ある場合は別途「事例集」を作成し営業資料の附属資料として使う。具体的な会社名を事例として記載できると効果的。社名記載ができない場合は匿名記載も検討すると良い。 |
| 料金や費用 | 製品・サービスの料金体系や概算費用について紹介 |
| 契約・導入までの流れ | 契約や導入までの流れを表などでわかりやすく説明 |
中でも最も重要なのは、「解決したい課題と実現したいことの整理」と「課題解決できる理由とその事例」だ。顧客は自社の課題がどのように解決につながるのか?に興味があるため、この2つの項目は必ず記載するようにしよう。
なお、ここ以降、具体的に営業資料に記載する項目のイメージを実際のテンプレートを用いて解説する。テンプレートはパワーポイントで作成されているので、下記よりダウンロードしてテンプレートを見ながらコラムをご覧いただけたらと思う。
営業資料のテンプレート(雛形)をダウンロード
事例紹介用のテンプレート(雛形)をダウンロード
表紙

営業資料の項目「表紙の例」
営業資料の顔である表紙には、営業資料のタイトルや自社名を入れる。個別の提案書(ある特定の企業のための営業提案書)の場合は顧客企業名も入れる。一目で資料の内容がわかるように、「●●●の課題を解決する」など、顧客のどんな課題を解決する商材なのか?がわかるように工夫すると良い。
また、自社のブランドカラーを使用したり、サービスをイメージできるように画像(ロゴマークやイメージ画像)を入れたりすることも有効だ。表紙が会社の第一印象に影響する可能性があるため、影響力があることを意識して作成する必要がある。
- 一目で内容が伝わるタイトルになっている
- 自社名・ロゴ・作成日を入れて、資料の出所が明確になっている
- 個別提案の場合は「顧客企業名」「担当者名」を入れ、専用の資料だと伝わるようにする
- ブランドカラーやトーンを統一し、第一印象で“らしさ”が出ている
- 情報を詰め込みすぎず、余白を確保して視認性が高い
装飾が多すぎたり、情報が多すぎたりすると、資料の内容が伝わりにくい。例えば、デザインに工夫を凝らしていても、表紙に「サービスのご提案」とだけ記されたタイトルでは、資料の具体的な内容が不明瞭だ。また、専門用語を使用している場合も伝わらない可能性があるので、専門用語の使用は避け、相手が理解しやすい言葉を使用しよう。
会社紹介

営業資料の項目「会社紹介の例」
会社紹介ページでは、どのような会社が商品・サービスを提供しているのかについて説明する。最低限、以下の項目を記載しよう。また会社の外観写真や代表者の写真などもあるとよいだろう。
- 会社名
- 所在地
- 代表者名
- ミッション
- 事業内容
- 設立年月日
- 従業員数
- 資本金
- 主な取引先
- Webサイト
上記項目にある「ミッション」とは、「会社の夢」のことだ。例えば、弊社(株式会社ALUHA)は、BtoBマーケティングのコンサルティング事業を展開しているが、そのミッションは「営業しない会社を作る」こととしている。つまり、「売り込まずに売るにはどうすればいいか?」を考え抜く、追求しているということだ。
このような会社としてのミッションがあると、何を目指している会社なのか?がイメージしやすくなり、顧客から共感を得られやすくなる。
- 会社名・所在地・設立・従業員数・資本金など、基本情報が簡潔に揃っている
- 事業内容が「誰に・何を・どう提供しているか」で具体的に書かれている
- ミッションが抽象語だけでなく、目指す姿がイメージできる言葉になっている
- 信頼性を高める要素(主な取引先・実績)が過不足なく入っている
- 写真(オフィス・代表・チームなど)を入れ、会社の雰囲気が伝わる
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解決したい課題と実現したいことの整理

営業資料の項目「解決したい課題と実現したいことの整理の例」
このページでは、顧客が実現したいことと、その実現したいことができない理由(課題)について整理する。ある特定の企業向けの営業資料(営業提案書)の場合は、その特定企業向けに整理すれば良い。具体的に提案する相手企業が明確なため、その企業が「実現したいこと」と「それができない理由」をヒヤリングして記載すればOKだ。
逆に、ある特定の企業向けの営業資料ではない場合は、「既存顧客からヒヤリングした課題」や「過去の商談記録」から「どういう課題を持つ企業が多いのか?」を分析し、共通課題などを記載すると良い。そうすると、営業資料の精度・確度が向上する。
もっともやりがちなことは、「こういう課題があるだろう」という思い込みだ。その思い込みがたまたま当たっていると問題はないが、はずれていたら、いくら営業資料を作成しても、「そんな課題はない」といわれて商談が進まない。
- 「実現したいこと」と「できない理由(課題)」が対になって整理されている
- 課題が主観ではなく、ヒアリング内容や商談ログなど根拠ベースになっている
- 課題が抽象ではなく、業務・数値・現象レベルまで具体化されている
- 優先度(今すぐ・中期・将来)や影響範囲が分かる形で示されている
- 自社商材起点の“作った課題”ではなく、顧客起点の課題になっている
製品・サービスの概要

営業資料の項目「製品・サービス紹介の例」
製品・サービスの概要ページでは、どのような企業に向けた、どのような製品・サービスなのかについて説明する。生産設備や部品のような有形商材であれば、製品画像や製品サイズ、重さ、仕様(スペック)などを記載しなければならない。逆にIT製品やコンサルティングサービスなどのような無形商材であれば、全体像、機能(仕様)、支援体制などを記載すると良い。IT製品の画面サンプルや、コンサルタントの写真なども画像としてあるとよいだろう。
例えば、弊社であれば、BtoBマーケティングコンサルティング、営業戦略のコンサルティングを行なっているため、「サービスの概念図」を作成し、営業資料やWEBサイトで活用している。
こういった概念図なども活用しながら、どういった企業向けの製品・サービスなのか、どういう目的があるのか?などを詳しく記載し、製品・サービスの全体像が理解できるページにしなければならない。
BtoB企業の製品・サービス概要のコンテンツで、たまに見かける悪い例が1つある。それは、「自社の社内用語」を使ってしまうことだ。製品・サービスの開発過程では、社内の関係者間でコミュニケーションするためにさまざまな「言葉」を生み出すことがある。その言葉は社内用語であるにもかかわらず、知らず知らずのうちに、製品・サービスの概要ページに記載してしまうと、読んでいる顧客は「この言葉の意味がわからない」となってしまう。この点は注意しよう。
- 「誰向けの、何のための製品・サービスか」が冒頭で明確になっている
- 有形なら仕様・サイズ・性能、無形なら機能・支援体制など必要情報が揃っている
- 画像(画面例・製品写真・概念図)で全体像が直感的に理解できる
- 用語が顧客視点で統一され、社内用語や略語が説明なしで出てこない
- 「できること」や適用条件が曖昧になっていない
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特長・強み

営業資料の項目「特長・強みの例」
特長・強みページでは、製品・サービスの機能などから生まれる特長をまずは整理しよう。この機能のここに特長があるなど、自社でこだわっている点などを特長化する。唯一無二の特長などはなかなか存在しないので、自社製品・サービスのアピールポイントとしての特長を打ち出すと良い。
そしてそれらの特長が集合体となり生み出されるのが強みだ。「こういう特長があるからこそ、こういったことができる」という理屈で、強みを明確にしよう。ここは顧客へのアピールページであるため、特長・強みが複数ある場合は、複数ページでしっかり説明しよう。
注意点としては、表現が抽象的にならないようにすることだ。例えば、「サービス体制が万全」「いつでも駆けつけます」「専門家が対応します」のような3つの特長から、強みを「お客様の満足度を高められます」としたとしよう。
このとき、一見、特長・強みのように見えるが、「中身がない」状態で、結局よくわからないことになってしまう。このため、下記のように具体的な数値などを盛り込みながら、抽象的な表現を少なくしよう。
- サポートセンターの体制は常時●名で24時間365日受付
- 全国の*拠点から御社にすぐに駆けつけ可能
- 社内認定制度導入で専門知識の深い担当者が対応
- 特長(機能・こだわり)が具体的に列挙され、根拠が添えられている
- 特長の集合として「強み」が論理的につながっている(だから○○できる)
- 抽象表現だけで終わらず、数値・体制・範囲など具体情報が入っている
- 競合と比べたときの違いが、読み手に伝わる表現になっている
- 強みが多い場合は分けて説明し、1ページに詰め込みすぎていない
課題解決できる理由

営業資料の項目「課題を解決できる理由の例」
課題解決できる理由は、前述した「解決したい課題と実現したいことの整理」ページの内容に対して、「なぜ解決できるのか?」を説明するページだ。実際に解決できた事例や解決により得られた効果のページとセットで作っていくとよい。
なぜ解決できるのか、その仕組みやプロセス、理由を紹介する。具体的には、「こういう機能をこういうふうに使う」、「こういう特長があるので、こんなふうに解決できる」といった具合に説明する。
できるだけ具体的な解決プロセスを示すことができれば、顧客側も理解が深まり購入検討が進む可能性がある。さらに、その解決プロセスに「ここが自社の独自性だ」といったポイントがあれば必ず記載しよう。それこそが差別化につながるポイントになるだろう。
- 「なぜ解決できるのか」が手順・仕組み・体制で具体的に説明されている
- 課題整理の内容とズレず、課題→解決理由→効果が一連でつながっている
- 独自性(他社と違うポイント)が、どこにあるか明確になっている
- 導入事例(匿名でも可)があり、前後比較などで説得力が担保されている
- 「必ず解決」など断定表現を避け、誤解を生まない書き方になっている
導入事例や効果

営業資料の項目「課題解決事例の例」
解決できる理由とセットで紹介すると良いのが、導入事例(解決事例)だ。実際の事例があれば、説得力が増加し、製品やサービスに対する興味も深くなる可能性がある。お客様の社名や担当者名を公開できる場合は、導入事例インタビューの内容を掲載すると良い。難しい場合は、匿名化して事例紹介できないか検討しよう。
注意点としては、「解決する」と言い切れるかどうか?だ。例えば、このコラムで紹介している「営業資料」であるが、この通りに作れば「必ず売れる」と言い切ることはできない。これと同様だ。極論であるが、どんなことであっても100%はないと考え、「解決を支援する」といった表現を使うのも検討しよう。
- 課題→導入内容→効果(結果)が一連で分かる構成になっている
- 業種・規模など前提条件が書かれ、読み手が自社との近さを判断できる
- 効果が導入前後比較や数値で具体的に示されている
- 社名公開が難しい場合でも、匿名化して違和感なく説明できている
- 「必ず解決」など断定表現を避け、事例として誤解なく伝えている
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導入効果

営業資料の項目「導入効果の例」
導入効果を具体的な数値で示せる場合は、上記のようにグラフなどを使うとわかりやすく、かつ、インパクトを与えることができる。エクセルなどでグラフを作り、文章だけでなくグラフなどを使ってしっかり訴求しよう。
グラフ化・数値化が難しい場合は、お客様の声を掲載すると良い。実際に導入・購入したお客様に感想を聞き、その声を「お客様の声」として紹介する。その際に、「社名だけでも掲載していいですか?」など確認をとり、「社名公開OK」か、「株式会社S社様」のように「イニシャルならOK」など確認しておこう。
注意点としては、「効果を保証する」といった誤解を与えないようにすることだ。いわずもがな、必ず成功するということは保証できないため、あくまで「ある企業の成果の一例を紹介している」というスタンスを貫かなければならない。
- 効果が数値で示せる場合、グラフや比較で一目で伝わる形になっている
- 数値化が難しい場合は、お客様の声や具体的なエピソードで補完している
- 効果の前提条件(業種・規模・運用体制など)が添えられている
- 効果保証に見えないよう、事例であることが明確になっている
- 効果が複数ある場合、重要順に整理され読み手が理解しやすい
料金や費用

営業資料の項目「費用や料金の例」
料金や費用ページでは、導入や利用にかかる費用をわかりやすく紹介する。料金体系と具体的な価格を掲載しよう。料金体系は、「初期費用、ランニング費用」のような料金の種類と、ライトプラン、エンタープライズプランなどのようなプランのことだ。こういった料金体系と金額が明確な製品・サービスの場合は、記載すると良い。
毎回見積もりをして金額が変わるというような場合は、可能であればモデルケースの費用感を記載するとよい。だいたいこのくらいの費用がかかるというイメージが共有できるため、予算が合わないのに商談を進めてしまうというようなことがなくなる。モデルケースでの費用掲載も難しい場合は、「こういった項目をヒヤリングさせていただければ見積もりします」というように、見積もりに必要なデータ(ヒヤリング項目)などを記載すると良いだろう。
注意点としては、営業資料は競合他社にも見られる可能性があるということだ。また価格が一人歩きして価格改訂しにくくなるなどの弊害もある。
- 料金体系と価格が分かりやすく整理されている
- 価格が出せない場合でも、モデルケースで費用感が想像できる
- 見積に必要なヒアリング項目が示され、次のアクションが明確になっている
- 追加費用が発生する条件が曖昧でない
- 価格公開のリスク(競合・価格の一人歩き)を踏まえた表現になっている
契約・導入までの流れ

営業資料の項目「契約・導入までの流れの例」
契約・導入までの流れページでは、今後導入・購入するにあたり、どういう流れで進めるのか?を記載する。顧客は他社とも比較検討する可能性があるため、選ばれるために、今後どういった支援ができるか?をわかりやすくまとめると良い。上記例では、社内説明会の実施、トライアルの実施、試作品づくりといった例をあげているが、こういった支援ができるのも「売り方で差別化する」ことにつながっていくため、できることがあれば検討しよう。
当然、すべて無料で実施する必要もないため、費用がかかる場合は値段をつけても良いだろう。
- ステップ(例:ヒアリング→提案→契約→導入→運用)が時系列で整理されている
- 各ステップの所要期間の目安があり、導入イメージが湧く
- 顧客側の作業(準備物・意思決定・体制)と自社側の支援が分かれている
- トライアルや社内説明会など、検討を進める支援メニューが明記されている
- 有償対応の範囲が明確で、後から認識違いが起きにくい
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営業資料の作り方とコツ
営業資料の主な使用シーンはさまざまである。対面営業の際の説明資料、メール営業での添付資料、見込み顧客が社内承認を得るときなどだ。見込み顧客の視点を考慮して営業資料を作成すれば、顧客側の自社商品・サービスへの理解が深まり、結果的に成約につながりやすくなる。
効果的な営業資料を作成するポイントは、以下の通りだ。
- ターゲットと検討段階を明確にする
- 課題→解決の流れを設計する
- 2つの独自性を持たせる
- 1スライド1メッセージ
- 「読む」ではなく「見る」ことを意識する
- 社内で共有されることを前提に料金や導入効果・事例を記載する
- フォントサイズやカラーにルールを設ける
ターゲットと検討段階を明確にする
営業資料作成の最初のステップは、「誰に向けた資料なのか」と「相手がどの検討段階にいるのか」を明確にすることだ。検討段階によって顧客の関心は変わり、刺さる情報も異なる。初期段階では課題の認識を促す情報が重要になる一方、比較検討段階では他社との差や根拠、費用対効果が重視される。
導入直前では、稟議に必要な情報や導入プロセス、リスクの解消が求められるため、同じ商材でも資料の構成と強調する点を変える必要がある。
| 検討段階 | 顧客の状況 | 資料の目的 | 重視すべき内容 |
|---|---|---|---|
| 課題認識・情報収集 |
| 課題を言語化し「検討する理由」を作る | 課題の整理、対策しないことのリスク、よくある失敗、理想の状態 |
| 解決策の比較検討 |
| 自社が選択肢に残る理由を作る | 仕組み・強み、差別化、事例、効果 |
| 稟議・導入直前 |
| 社内合意を取り「決められる状態」にする | 料金、ROI、導入手順、契約条件 |
この表から分かる通り、検討段階が進むほど「感覚的な理解」よりも「判断材料」が求められる。たとえば課題認識の段階で料金表を厚く載せても、そもそも必要性が腹落ちしていないため比較対象になりにくい。
一方で稟議段階では、どれだけ魅力的なストーリーがあっても、費用・効果・導入負荷・リスクが整理されていなければ承認が進まない。資料を作る前に、相手の段階を見誤らないことが、成果に直結する。
課題→解決の流れを設計する
顧客が営業資料を「自分ごと」として読み進めるためには、課題提起から解決策の提示までの流れが論理的であることが欠かせない。単に機能紹介を並べるだけでは、「それで何が良くなるのか」が伝わりにくい。そこで、顧客の心理が自然に前進するストーリーを設計し、読み手が納得しながら次のページに進める構成にする。
| ステップ | 内容例 | 顧客の心理変化 |
|---|---|---|
| 課題の明示 | 「見積作成に毎回時間かかり、機会損失が発生している」 | 「確かに、うちも同じ状況だ」 |
| 解決への障壁 | 「属人化、情報が散在、承認フローが複雑等で改善できない」 | 「わかってはいるが、簡単には直せない」 |
| 解決策の提示 | 「テンプレ化+ワークフロー整備+情報一元化で短縮できる」 | 「その方向なら改善できそうだ」 |
| 解決へのステップ | 「導入の進め方:現状整理→設計→試行→定着」 | 「どう進めればいいかが見えた」 |
| 成果のイメージ | 「見積リードタイム50%短縮、失注率改善」 | 「導入後のメリットが想像できた」 |
この設計で重要なのは、抽象的な課題ではなく、顧客が現場で直面している“具体的なシーン”で語ることだ。たとえば「営業の生産性が低い」ではなく、「提案書の作成に時間がかかり、商談準備が後回しになっている」といった形で描写すると、自分ごと化が起きやすい。
次に、障壁の提示では顧客の「できない理由」を代弁することで共感を作る。ここが弱いと、解決策が押し付けに見えてしまう。解決策を提示する段階では、機能紹介ではなく「どう解決に結びつくのか」を先に示すと理解が速い。
さらに、解決へのステップを示すことで「導入が難しそう」という不安を下げられる。最後に成果のイメージで、効果や事例を通じて期待値を具体化できれば、顧客の心理は「検討する」から「進める」へ移りやすくなる。こうした心理の流れを設計しておくことが、営業資料を“読まれる資料”から“社内で動かせる資料”に変えるコツである。
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2つの独自性を持たせる
営業資料を作成する際、最も重要と言えるポイントは、独自性だ。なぜなら、いわずもがな、BtoBの場合、競合他社と比較検討されることが多いからだ。
営業資料における独自性には、主に2つの独自性がある。1つ目は、「伝わりやすさ」の独自性だ。読みやすい、わかりやすい構成とデザインで独自性を強化していく。そして、2つ目は、「コンテンツ」の独自性だ。BtoBでは、特に「課題解決のプロセスや方法、課題を解決できる理由に独自性があるかどうか?」が重要となるだろう。見込み顧客が解決したいと考えている課題に対して、「こういうプロセスや方法で解決する」「こんな理由で解決できる」というプロセスや理由に特長を持たせていくことで、独自性を訴求できることとなる。
この2つは両方とも重要な要素ではあるが、BtoBの場合は「コンテンツ」の独自性が最も重要で、その次に、「伝わりやすさ」となる。なぜなら、「伝わりやすい資料だったから買う」という企業は、言わずもがな少なく、やはり「課題解決に貢献できそうかどうか?」で判断するためだ。
1スライド1メッセージ
「1スライド1メッセージ」を原則として、営業資料を作成することがおすすめだ。1枚のスライドに情報が多い場合、内容が複雑となり、受け手が理解しにくくなってしまう。
営業資料では、サービスの機能や導入効果、料金表など、複数のポイントを説明する。これらを1つのページに詰め込むと、文字がごちゃごちゃして見にくいうえに、それぞれについて説明するスペースも限られる。そのため、サービスの機能は1ページ、導入効果も1ページといったように、ポイントごとにページを割り当てよう。紙芝居のように説明するといったイメージを持つとわかりやすいだろう。
もしスライドの数が多くなりすぎる場合には、一旦、ページ数が多くなってもよいので、伝えたいことを伝える営業資料を作成しよう。その上で、後で全体を見直し、「同じようなことを伝えているページ」「1ページにまとめられるページ」などがあればページ削減をしよう。
「読む」ではなく「見る」ことを意識する
営業資料の作成において、資料が見込み顧客に“読まれる”ものではなく、“見られるものであることを意識することが重要だ。特に商談時には、営業資料は口頭での説明を補強する役割を担っており、その場で読み込んでもらうものではない。
例えば、業務効率化の実現を説明する際、資料に「当社サービスを導入することで、●●を実現しました」という文章を記載しているだけでは、口頭での説明を補強できない。しかし、グラフやチャートを使用して視覚的に成果を示せば、すぐにどの程度の効果があるのかを把握できる。
これらのことから、限られた時間内で直感的に内容を理解できるように、一目で理解しやすいデザインにする必要がある。
【文字だけでまとめた例】

営業資料を文字だけでまとめた例
【ビジュアルイメージを含めた例】

営業資料にビジュアルを含めてまとめた例
営業資料は文章で説得しようとするほど伝わりにくくなる。結論を短く置き、文章を図に変換し、数字を大きく見せ、余白とデザインのメリハリで視線を誘導する。この原則で作ると、資料は“読ませるもの”ではなく“見せて伝えるもの”として機能し、理解しやすさと納得感を高められる。
社内で共有されることを前提に料金や導入効果・事例を記載する
商品やサービスの魅力が担当者にどれだけ伝わっても、最終的な承認は社内の決裁者が行う。決裁者が導入価値を感じることが受注には必須だ。担当者が稟議に回す際に営業資料を使うことが多いため、決裁者に興味を持ってもらえるように工夫する必要がある。
料金は決裁時の重要な判断基準であるため、料金体系を明瞭に記載しよう。また、導入効果も重要であるため、数値を用いて具体的に説明すると、決裁者に価値が伝わりやすい。BtoBの場合の導入効果については、下記のような具体例が考えられる。
- コスト削減(例:当社の製品で●●円(または%)のコスト削減に成功)
- 利益向上(例:当社の製品で●●円(または%)の利益増加に成功)
- 時間削減(例:当社の製品で●●業務の時間が●●時間(または%)削減に成功)
- 品質や精度向上(例:当社の製品で不良品の発生率が●●%低下)
数値で導入効果を記載する場合は、効果の指標を明確にし、導入・購入前後での比較を行うことで、導入効果として記載ができる。嘘の記載をすると、大変な問題になる可能性もあるため、数値的な効果については、お客様に確認して確証を得ておくことが重要だ。
また、数値での導入効果の記載が難しい場合は、「導入事例」として、お客様インタビューを行い、そのインタビュー記事のサマリーを営業資料に掲載することも効果的だ。例えば下記のような内容をお客様にヒヤリングしその内容を掲載する。
- 製品・サービスを導入された理由・選んだ理由
- 製品・サービスを導入後、解決できた課題
このように、営業資料を作成する際は、決裁者の視点も意識して、具体的にわかりやすく料金体系や導入事例を提示することが重要だ。資料の説得力を高め、決裁者に価値を感じてもらいやすくなる。
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フォントサイズやカラーにルールを設ける
感覚に頼ってフォントサイズやカラーを選ぶと、資料全体に統一感がなくなり、また、受け手にとって重要な情報が何かがわかりにくくなる恐れがある。例えば、あるページでは強調したい部分を赤色にしているのに、別のページでは青色や黄色を使うと、受け手はどの情報が特に重要なのかわからず混乱しやすい。
「中見出しのフォントは○ポイント、本文は○ポイント」といった形で、見出しや本文のフォントサイズをあらかじめ決めておくとよい。使用するカラーは数色(3色程度)以内にとどめ、通常のテキストには黒色やグレー、強調したい箇所には赤色を用いるなどして、情報の重要度を視覚的に区別しやすいようにしよう。
資料作成のルールとしてフォントサイズやカラーについて定めておくと、見やすい資料作成につながる。作成時にフォントサイズやカラーに悩むこともなくなり、作成時の負担も減るので、ルールはあらかじめ決めておくとよい。
営業資料の作成に使えるツール
営業資料を作成する際に利用できるツールは複数ある。これらのツールやプランは、有料版があり無料版では機能が限定されている場合があるが、利用できる機能は非常に充実しており、高品質な営業資料の作成に十分対応できる。
近年の営業資料づくりは、「ゼロからスライドを作る」よりも、テンプレ+AIで叩き台を作り、人が整える手法も増えている。構成案の作成、文章の要約、デザインの当て込み(レイアウト提案)をAIに任せ、最後に自社に即した内容に人が調整する形だ。
注意点としては、AIやテンプレが「完全に作業の手間をなくす」とは考えないことだ。なかには、簡単な情報をインプットさせることでそれらしい資料を組み上げてくれるツールも存在する。見栄えとしては優れているかもしれないが、それを使う人間が資料を理解できていなければ、本当の意味で活かすことはできない。
サービスと顧客の理解が深堀されてこその営業資料であるため、効率化ばかりを重視して本末転倒にならないように気を付けてほしい。
パワーポイント
パワーポイントは、多くの企業で導入されているツールだ。契約状況によってはデスクトップ版が使えない場合でも、ブラウザで使える「Microsoft 365 for the web」で無料で利用できる。
パワーポイントの魅力のひとつは、多様なテンプレートが用意されている点である。「テンプレートから新規作成」を選択することで、テンプレートを活用して、デザインの知識がなくてもおしゃれな営業資料を作成できる。基本的な操作方法を知っていれば、新たに難しい操作方法を覚える必要はなく、すぐに作成に取りかかることが可能だ。
CANVA
CANVAには無料プランと有料プランが存在しているが、無料プランでも営業資料を作成できる。無料プランは有料プランよりも使用できるテンプレートや素材の数が少ないものの、無料で使用できるものには魅力的なものも多い。デザインツールに慣れていない人でも直感的に操作できるため、誰でも簡単に営業資料を作成できる。
CANVAはクラウドサービスであることから、インターネット環境がどこからでも作業を行えるため、パワーポイントのようにデータを手元で管理しておく必要はない。
また、CANVAには「CANVA AI」やMagic Studio系の機能があり、プロンプトからデザイン案を起こす、内容を読み取って編集・生成を助けるといった使い方ができる。 たとえばMagic Designは入力したテキストや素材からデザイン案を自動生成する機能として活用される。
Gamma
Gammaは、文章や箇条書きを入れるだけでAIがスライドの叩き台(構成・文章・レイアウト)を作ってくれるプレゼン作成ツールだ。プレゼン作成や関係者での共有を前提とした機能が搭載されており、エクスポートにも対応している。料金面では、無料プランにクレジットが付与されるが、永続的に無制限ではない。
Genspark
Gensparkは、入力したテーマやアップロード資料(PDF・Excel等)から、営業資料の構成~スライド案をAIで一気に作れるツールだ。叩き台を短時間で作り、最後に自社の言い回し・事例・数値根拠を整える使い方が適している。無料クレジットがあるが、1日で使えるクレジット数では営業資料を完成させることは難しく、さらにPPTX・PDF・Google Slidesへの書き出しは有料プランとなる。
Microsoft 365 Copilot
Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365アプリ内でAIが資料作成を支援する仕組みだ。プロンプトやWord・PDF・Excelなど最大5つのファイルを参照して「新しいプレゼンを作る」ことができる。
ただし生成物は“それっぽい”表現になりやすいため、やはり人力での“自社に即した内容”への調整は必須だ。
BtoB企業向けに営業戦略を体系的に立案する手順書です。ALUHA独自の戦略立案シートでKGIからKPI、計画、PDCAまでを具体化し戦略を俯瞰できます。戦略立案の具体例もご紹介しています。

エクセルで御社の営業戦略の成熟度をチェックできます。30問程度の問題に回答し、営業戦略の成熟度を確認してみましょう。
営業資料の作り方に関するよくある質問
営業資料は何枚が適切?
目的と検討段階で変わるが、商談用は10〜15枚が一つの目安となる。初回は課題整理と全体像を中心に短くまとめ、詳細は別紙に分けてもよい。稟議まで考慮する場合は料金・事例・導入手順を補い15〜25枚程度になることもある。
営業資料はデザインスキルがなくても作れる?
十分作れる。今回紹介したテンプレートや、パワーポイントやCANVAを使い、フォント・色・余白のルールを統一すれば見栄えは整う。最重要なのは装飾などのデザインではなく、1スライド1メッセージで情報量を絞り、図解やグラフで「見てわかる」形に整えることだ。
営業資料作成の代行サービスは使うべき?
時間がない、社内に作れる人がいない、ブランド統一が必要な場合は有効な場合もある。ただし丸投げすると中身が薄くなりやすいので、構成・訴求・事例・数値根拠は自社で用意し、デザインの整形や図解化だけを代行してもらうのがよいだろう。
まとめ
営業資料は「顧客が解決したい課題」を「どのように解決できるか?」をどう伝えるか?を意識して作ることが重要だ。その上で、見やすく、わかりやすく、おしゃれに作ることができれば最高である。
複数の営業資料を作成し、最も効果のある営業資料を社内の標準提案書とすれば、営業部門全体の底上げにもつながる。ぜひ、このコラムのテンプレートも参考に、御社の営業資料作りを強化していただけたらと思う。
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