技術系商材を扱うBtoB企業が伴走型のBtoBマーケティングコンサルを依頼すべきタイミング

技術系商材を扱うBtoB企業が伴走型のBtoBマーケティングコンサルを依頼すべきタイミング
Last Updated on 2026年5月1日 by 荻野永策

ALUHAは2008年からBtoBマーケティングコンサルを行っており、今までさまざまなBtoB企業のマーケティング支援を行ってきた。

そのような経験の中で、お客様がコンサルを依頼する理由として、従来は「ノウハウ不足(スキルや経験不足)」が最も多かった。しかし、その一方で生成AIの登場により、少なくともノウハウ不足だけを理由にコンサルを依頼する必然性は、相対的に下がりつつある。

そこで、今回のコラムでは、BtoBマーケティングコンサルタントが考える、AI時代におけるコンサルを依頼すべき最適なタイミングについてご紹介する。

このコラムの対象読者
このコラムの想定読者は、技術理解が必要なBtoB商材を扱う製造業(工作機械メーカー、半導体製造装置メーカー、電子部品メーカー、自動車部品メーカー、化学メーカー、精密機器メーカーなど)やIT企業(SIer、ソフトウェア開発、クラウドサービスプロバイダー、サイバーセキュリティ、データ分析・AI、ITインフラ、ITコンサルティング、組み込み系など)のマーケティング担当者・管理者である。施策自体は検討できている一方で、判断や合意形成、実行の段階で詰まりを感じ、「なぜ進まないのか」をうまく言語化できていないマーケターに読んでほしい内容である。

BtoBマーケティングコンサルを依頼すべき最適な5つのタイミング

ALUHAの経験上、BtoBマーケティングコンサルを依頼する理由のNo1は、「ノウハウ不足(スキルや経験不足)」だ。しかし、近年は、それだけでなく「組織として内製の限界が見えた瞬間」、つまり「社内だけで判断・合意・実行を回すことが難しくなり始めた段階、スピード感が遅くなり始めた段階」で伴走型コンサルの必要性が高まっていると感じる。

「組織として内製の限界が見えた瞬間」とは、具体的には以下の5つの場面だ。

  1. 自社の判断や前提が正しいのか、客観視できなくなった時
  2. 方針はあるが、決まらない・進まない時
  3. 営業・マーケが分断されている時
  4. やり方を変えなければいけないと分かっているが、変えられない時
  5. 担当者任せになり、仕組みとして回っていない時

この5つの場面は、「部門横断の調整が必要な商材(マーケ施策の推進に複数の関与者が関わる商材)」ほど顕在化しやすい。AIに相談して「ヒント」や選択肢は得られるものの、社内の前提や関係者の意向を踏まえた意思決定までは得にくいため、経験豊富な伴走型コンサルが必要になる。

それでは、5つの場面について具体的に見ていこう。御社でもこのような場面、心当たりないだろうか?

自社の判断や前提が正しいのか、客観視できなくなった時(判断軸が揺らいだ状態)

過去の取り組みや成功体験を踏襲して施策を進めてきたものの「今のターゲットに対して、このやり方は本当に合っているのか」と違和感を覚え始める場面、または、新しい施策案を提示した際に「これまでのやり方と違うが、この判断でよいのだろうか」と判断に迷いが生じる場面だ。社内の関係者だけで議論していると、発言力のある人物の意見が重視されやすくなり、判断の前提や論点を整理した客観的な判断ができなくなる。その結果、施策全体に違和感を抱えたまま進めざるを得ない状況に陥る。

やり方を変える必要性は分かっているが、変えられない時(変えると決められない状態)

成果が頭打ちになり、「今の進め方を見直すべきだ」と感じていても、過去に時間と労力をかけた施策を簡単にはやめられない状態だ。やめる判断や切り替えの順序を誤ることへの不安もある。マーケ実務では、現状を否定せず、どこからどう変えるかを一緒に設計し意思決定を後押ししてくれる存在が必要になる。

方針はあるが、決まらない・進まない時(決めたあと動かせない状態)

やるべき施策の方向性は決まっているものの、具体策の議論で進まなくなる状態だ。この状態は「決められない」のではなく、決めたあとを動かす判断軸が揃っていない状態である。

技術系BtoB商材では、技術的な知見がないと施策の実行判断ができないケース(例:コンテンツの技術的内容チェックなど)が多く発生する。その場合、マーケ部門では「判断ができない・難しい」といった展開となり、社内知見者の確認や判断が必要になる。しかし、社内知見者が「マーケ思考」でなければ、「顧客目線のマーケ」と「自社目線の社内知見者」との間で視点がずれてしまい、具体策の合意が取りにくくなる。その結果、具体策の議論が進まなくなる。場合によっては方針が変わるといったことも起こりうる。

だからこそ、技術を正確に理解したうえで、それを顧客価値へ翻訳し、両者の間を調整しながら前に進められる伴走型コンサルの存在は重要だ。

営業・マーケが分断されている時(判断軸が部門で違う状態)

マーケ部門にはマーケ部門のKPIや目的があり、それに沿った形で施策を検討・設計する。一方で営業部門にも、受注や売上といった営業のKPIや目的があり、それに基づいた行動や施策を考えている。どちらの考え方も正しく、部門単体で見れば合理的な判断となる。

しかし、営業とマーケでKPIや評価軸がずれていると、施策検討の視点もずれてしまう。マーケは「見込み客を増やす」「検討を前に進める」ことを重視し、営業は「今すぐ受注につながるか」「大口案件か」を重視するため、同じ施策を見ていても評価が噛み合わない。その結果、マーケが設計した施策に対して営業から十分な評価がされず、「使われない」「協力が得られない」といった状態が生まれ、部門間の分断が固定化されていく。

こうした状況は多くのBtoB企業で構造的に発生しており、個々の担当者の努力だけで解消することは難しい。だからこそ、営業とマーケ双方のKPIや目的を理解したうえで、共通の判断軸を整理し、橋渡し役として伴走できる外部コンサルの存在が必要になる。

担当者任せになり、仕組みとして回っていない時(回す人がいない状態)

マーケ業務が特定の担当者の経験に依存しており、「自分がいないと回らない」と感じている状態だ。日々の施策対応で手一杯になり、改善や仕組み化まで手が回らない。この段階では、個人の頑張りに頼るのではなく、判断・実行・振り返りが回る仕組みを一緒に設計し、伴走してくれる存在が必要になる。

5つのタイミングが最適な理由

技術系商材を扱うBtoB企業において、これら5つのタイミングは「施策が分からない段階」ではなく、「判断・合意・実行が社内だけではスムーズに進めにくくなり始めた段階」で発生する。ALUHAが2008年以降、製造業・IT企業を中心に支援してきた事例でも、判断の前提が曖昧になり、部門間で評価軸が食い違い、施策が属人化することで、PDCAが回らなくなっていた。この局面では、部分的な助言や施策代行では根本解決に至らない。第三者として前提と論点を整理し、営業・技術・マーケを横断して意思決定と実行を伴走する存在が入ることで、初めて組織として前に進める状態を取り戻せる。これが、これら5つのタイミングで伴走型コンサルを投入すべき理由だ。

御社でもこういった5つの場面が発生しているようであれば、ぜひ伴走型BtoBマーケコンサルに相談してみるとよいだろう。

ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ALUHA代表取締役社長。1979年兵庫生まれのBtoBマーケティングコンサルタント。金沢工業大学大学院にて情報工学を専攻し2003年3月に修士課程を修了。同年4月にALUHAを創業。2008年からBtoBに特化したマーケティング支援、営業戦略支援を開始。2025年7月に顧客の質と量のバランスを重視するBBM(バランスベースドマーケティング)を考案。大手IT企業、製造業(日立Gr、富士フイルムGr、キヤノンGr、積水Grなど)を顧客に持つ。→セミナー講演実績→コンサル実績