名刺といえば社外のさまざまな人と円滑なやり取りに必須のコミュニケーションツールだが、毎日さまざまな人と関わっているうちに、整理が大変になってしまうことはないだろうか。しかし、BtoBマーケティングや営業戦略において、見込み客や顧客の名刺データの管理は非常に重要だ。
もし、名刺管理でお困りなら、ぜひともここで紹介する名刺管理ソフトやアプリの利用を検討してみてほしい。まず前半で名刺管理アプリの一般的な機能について説明し、後半で具体的に「おすすめの無料アプリ」を7つ紹介していこう。
PDF資料の主な内容
- アンケートメールを名刺リストに送付して商談を作ったIT企業の事例
- オンラインセミナーのメールを名刺リストに送付して商談を作った製造業の事例
フリーソフトでできる名刺の管理
名刺管理ソフトの特に便利な点は2つだ。
- iPhoneなどスマホと連携できる
- エクセルに書き出してデータ保存ができる
まずはこの2点をしっかり把握しておこう。
iPhoneなどスマホと連携可能
スマホアプリと連携させることによって、PCと同期させたり、アドレス帳と連携させたりしながら名刺を管理できる。スマホと連携できるとよいことは、スキャンではなく、スマホで撮影したデータも登録できる点だ。この機能のおかげで外出先でもスピーディーに取引先とコンタクトを取れるし、すぐに受け取った名刺をデータ化できるのだ。
エクセルに書き出してデータ保存
名刺管理アプリは、スマホで撮影したりスキャナーで読み取ったりしたデータをCSV出力ができる。
具体的に説明すると、名刺のメールアドレスや住所といった情報をそのままリスト化してExcelなどの表計算ソフトで顧客管理や年賀状、ダイレクトメールの宛名作成などに活用できる。
エクセルを使い慣れているならそのほうが操作も簡単だろう。
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無料で利用できるサービス
今では、無料でもとても便利な機能が備わった名刺管理ソフトやアプリがたくさんある。
あとで詳しく説明するが、例えばシェア1位の「Eight」というアプリならば、名刺をデータ化できる枚数やクラウド保存容量は無料プランでも無制限。
またコワーキングスペースに設置しているスキャナーと連携して名刺データを取り込める「どこでもスキャン」などといったサービスも利用可能だ。
有料プランと無料プランの差
無料でも十分とはいえ、さらに料金払えばもっと便利なサービスが使えるようになる。
例えば上記でも取り上げた「Eight」だが、無料版は名刺のおもてしかデータ化ができないのだが、有料ならうら面に記載されている項目も読み込みができるようになる。
さらに連絡先アプリなど他のアプリと連携したり、名刺を簡単に取り込める連携用スキャナーを利用できたりするようにもなる。しかも有料版といっても、月額たった480円、年額ならば4,800円程度と安い。
基本料無料の名刺管理ソフト・アプリ7選
では無料で使える名刺管理ソフト・アプリを7つご紹介していこう。用途に合ったものを選べるよう、対応デバイスや料金などをしっかりチェックしてほしい。
Eight
個人利用可能な名刺アプリで、国内シェア1位を誇るアプリだ。相手もこのアプリを使っていればSNS等で連携でき、お互いの近況を知ることも可能だ。
例えば転職や異動で勤務先が変わった時に通知が届いたり、メッセージ機能でやりとりをしたり、といったことができる。読み取りは、「スキャンマン」というスタッフに頼めば手入力してもらうことも1回に限り可能。
さらに月額480円の有料プランを選べば、企業向けプレミアムに参加して同僚との名刺の共有もできるので、本格的にビジネスで使うならこちらを検討しよう。
運営会社 | Sansan株式会社 |
料金プラン | ベーシックプラン:無料 プレミアムプラン:月額480円、年額4,800円 |
ユーザー/利用者数 | 244万人 |
個人向け/法人向け | 個人向け |
対応デバイス | PC、Android、iPhone |
枚数制限 | 無制限 |
名刺読み取り方法 | セルフスキャン、出張スキャン、郵送スキャン |
セキュリティ対策 | 全ての暗号化、データセンターの利用 |
公式サイト | https://8card.net/ |
ダウンロード | https://apps.apple.com/jp/app/eight-tsunagete-yutsu-ming/id444423637 |
CAMCARD
スマホで名刺を撮影して、Gmailなどと連携が可能なアプリ。名刺情報を登録するとQRコードで相手と手軽に情報交換ができることも特徴で、名刺管理について完全ペーパーレス化が実現できるだろう。
個人向けの「lite」なら基本無料だが、有料のBUSINESS版ならばデータ化をスタッフが補正してくれるサービスも付く。読み取りの正確性を重視するならばやはりBUSINESS版だろう。
運営会社 | IntsigInformationCorporation |
料金プラン | lite:無料・課金制 BUSINESS:月額1,400円~ |
個人向け/法人向け | 個人、法人向け |
対応デバイス | スマホ、タブレット、PC |
名刺読み取り方法 | スキャン、カメラ |
データ化方法 | 最先端OCRを利用したデータ化 |
セキュリティ対策 | 暗号化 |
公式サイト | https://www.camcard.jp/ |
ダウンロード | https://www.camcard.jp/lite/download/ |
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Evernote
パソコンで取り組んだ画像をOCR(Optical Character Recognition、スキャン画像から活字を読み取る機能のこと)でデータ化できる。
Evernoteがいいのはレシートや領収書など紙の書類をどんどんクラウド上に保存できることだ。したがって名刺以外のさまざまなビジネス書類をデータ化したい場合もおすすめ。
通常の名刺スキャンは有料だが、「LinkedIn」と連携すれば1年間無料になる。
運営会社 | Evernote Corporation |
料金プラン | ベーシック:無料・課金制 プレミアム:月額600円~ |
ユーザー/利用者数 | 2億人 |
個人向け/法人向け | 個人 |
対応デバイス | PC、スマートフォン、タブレット |
名刺読み取り方法 | スキャナー |
データ化方法 | OCR |
セキュリティ対策 | 2段階認証など |
公式サイト | https://evernote.com/intl/jp |
ダウンロード | https://evernote.com/intl/jp |
Wantedly People
Wantedly Peopleはその名のとおり求人情報Webサイト「Wantedly」が提供している名刺管理ソフトだ。
Wantedlyの登録情報と照合して、名刺とSNS機能で繋がることができるようになる。全ての機能が無料で使えるのはかなりお得である。
運営会社 | Wantedly, Inc. |
料金プラン | ベーシックプラン:無料 |
ユーザー/利用者数 | 400万人 |
個人向け/法人向け | 個人向け |
対応デバイス | PC、スマートフォン、タブレット |
枚数制限 | なし |
名刺読み取り方法 | スキャナー、カメラ |
セキュリティ対策 | AIによる処理、TLS プロトコル v1.2 (SSL)による暗号化等 |
公式サイト | https://people.wantedly.com/ |
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myBridge
ご存じLINEが提供している名刺管理アプリだ。myBridgeは全ての機能が無料で利用できる。他のアプリとの連携も簡単で、名刺データの移行も他サービスからスムーズに行える。
OCRの精度が非常に高い上に、オペレーターによる修正も行なってもらえるから、データ化が非常に正確で確実。一度に取り込める名刺の枚数は基本1枚だが「おまかせスキャン」という無料オプションを利用することで、郵送で大量の名刺をデータ化してもらうこともできる。
運営会社 | LINE Corporation |
料金プラン | 無料 |
個人向け/法人向け | 個人向け |
対応デバイス | PC、スマートフォン |
枚数制限 | なし |
名刺読み取り方法 | スキャン、撮影、おまかせスキャン |
データ化方法 | OCR |
セキュリティ対策 | TLS プロトコル v1.2を適用して暗号化 |
公式サイト | https://jp.mybridge.com/home |
WorldCard Mobile Lite
台湾製だが、多言語にも対応している名刺管理アプリ。Googleアカウントと連携させて、マルチデバイスで同期できる。TwitterやFacebookなど、様々なSNSから連携できる機能が充実している点が特徴。
一度に取り込める名刺の枚数は1枚だから、連続でデータ化したいなら、スマホ名刺リーダーの自動シャッター機能などを適宜利用しよう。
運営会社 | PenPower Technology Ltd. |
料金プラン | ベーシックプラン:無料・課金制 |
個人向け/法人向け | 個人向け |
対応デバイス | PC、スマートフォン |
枚数制限 | なし |
名刺読み取り方法 | 撮影 |
データ化方法 | OCR |
SkyDesk Cards R
富士ゼロックス株式会社が提供している有料の名刺管理ソフトだ。有料なのだが、2週間の無料トライアルが用意されているのでそちらでまず使い勝手を確かめてみてほしい。
複合機のスキャナーでも名刺をしっかり取り込めて、情報はクラウド上のデータベースに集約されさまざまなデバイスからアクセスできる。メール配信機能も充実していて、絞り込んだ顧客だけにメルマガを配信することなども簡単。大量の名刺をデータ化するようなときには、オペレーターに依頼できる。
運営会社 | 富士ゼロックス株式会社 |
料金プラン | 2週間無料トライアル 5ユーザー/月3,150円~ |
個人向け/法人向け | 法人向け |
対応デバイス | PC、スマートフォン、タブレット |
枚数制限 | 100,000枚(基本プラン) |
名刺読み取り方法 | 専用スキャナー、カメラ、複合スキャナー |
データ化方法 | OCR、オペレーター手入力 |
セキュリティ対策 | 操作制限、二段階認証など |
公式サイト | https://www.skydesk.jp/ja/products/cardsr/ |
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基本料無料の名刺管理ソフト・アプリ比較表
最後にここまで紹介してきた7つのアプリ・ソフトを表でまとめる。
アプリ名(プラン名) | 課金 | 名刺情報の取り込み方法 | おすすめポイント |
Eight | ○ | スキャン、撮影 | シェアNo.1 |
CAMCARD | ○ | スキャン、撮影 | 完全ペーパーレス化が可能 |
Evernote | ○ | スキャン、撮影 | OCR機能が高い |
Wantedly People | ― | スキャン、撮影 | 求人サイトで連携できる。 |
myBridge | ― | スキャン、撮影 | すべての機能が無料 |
WorldCard Mobile Lite | ○ | スキャン、撮影 | SNSとの連携が充実 |
SkyDesk Cards R | ○ | スキャン、撮影 | ビジネス向けの機能が充実 |
まとめ
以上、名刺管理ソフト・アプリの特徴や機能について説明し、おすすめの無料ソフトを7つ紹介してきた。
上手に使えば顧客管理、取引先管理が格段に楽になり、業務効率が大幅に改善されることは間違いない。
名刺管理から見込み育成や商談創出に成功した事例
名刺管理を行い、メルマガやMAなどを活用して見込み育成や商談創出に成功しているBtoB企業の成功事例をご紹介する。名刺管理からの見込み育成や商談づくりのヒントにしていただければ幸いだ。