規格品ではなくオーダーメイド品を扱うBtoB製造業でデジタルマーケティングを推進する場合、WEB活用が非常に難しいことが多い。オーダーメイド品を製造しているからこその悩みと言える。実際に弊社にも以前、以下のようなご相談をいただいている。

そこで今回のコラムでは、オーダーメイド品を製造しているBtoB製造業の向けて、WEBでどのようにCVを取るかのアイディアを2つご紹介する。
ただし、何を作っているのか、どんな技術があるのかなど、「今、このコラムを読んでいる御社のことがわからない」ため、ヒントレベルの内容しかご紹介できないこと、ご容赦いただきたい。この2つのアイディアが御社のWEB活用の突破口になれば幸いだ。また、もしWEB活用で悩んでいるのであれば、こちらからお問い合わせいただけたらと思う。どう活用できるか、個別の無料相談が可能だ。
WEBでどのようにCVを取るかの2つのアイディア
そもそも、オーダーメイド品を製造しているBtoB製造業では、その特性上、以下のようなコンテンツのハンデを持つ。そのため、WEBコンテンツの選択肢が非常に狭くなる傾向がある。
- 過去事例は顧客のノウハウ公開につながる可能性があり事例公開できない(承諾を得られないことが多い)
- 技術のPRだけでは技術紹介で終わってしまいCVにならない
- オーダーメイドなので完成品をWEBに掲載できない
- オーダーメイドなので見本やサンプル、デモなどもできない
このようなハンデがあるゆえ、WEBコンテンツの幅も少なくなり、CV獲得もやりにくい。そんな中で、考えられるアイディアは主に2つだ。
- 要求対応コンテンツを作成してCV
- WEB簡易診断でCV
それぞれどのようなコンテンツで、どのようにしてCVを取るか、概要をご紹介しよう。
要求対応コンテンツを作成してCV
「要求対応コンテンツ」とは、顧客からの要求にどのように対応するか?の対応力を訴求するコンテンツだ。主に「要求」と「対応力」の2段階構成となっている。「こういう要求に対してこんな体制で応えることができる」というコンテンツとなる。
要求コンテンツの具体化
「要求」では、顧客からの要求の概要をまとめる。この時、「要求をどうまとめるか」がポイントになる。主に考え方は2つあるだろう。
1つ目は、「過去の実事例の要求」をベースに、要求をコンテンツ化する。実際にあった要求なのでニーズもあるためWEBコンテンツ化すると、興味をひく可能性は高い。ただし、「過去の実事例の要求」を具体的に書き過ぎてしまうと、「情報漏洩」にもつながってしまう可能性があるため、どこまで抽象化できるかがポイントになる。事前に「実事例の要求として採用する顧客」に「このレベルなら公開して良いか?」と確認できると安心だ。
2つ目は、「架空の要求」をベースにコンテンツ化する。架空であるため、情報漏洩の危険は皆無になる。しかし、本当にニーズがあるのか?のエビデンスはない状況だ。
この2つの考え方で、「どんな要求に応えられるのか?」の要求部分をコンテンツ化してみよう。御社の対応力・オーダーメイド力を要求からPRする手法となるため、要求は多ければ多いほど、いろんなリードに刺さる可能性がある。
対応力コンテンツの具体化
要求コンテンツを具体化したら、その要求に対して御社はどう対応するのか?の対応内容をコンテンツ化する。どんな体制で対応するのか、どういった技術を活用するのかなどを記載することになるだろう。
またCVを狙うことになるため、対応力コンテンツは、WEBに掲載するコンテンツと、PDF化するコンテンツの2つに分けると良い。
WEBに掲載するコンテンツは、対応力の概要を記載するのみとし、PDF化するコンテンツは、その対応力の詳細をまとめたコンテンツだ。
そして、WEBに掲載するコンテンツから、資料請求フォームに導線を設置し、資料請求しなければ、対応力の詳細をまとめたPDFは閲覧できないようにする。
こうすることで、CV獲得ができる上に、競合に自社の技術が漏洩するといったことも防げる。
まとめ
以上が、要求対応コンテンツによるCV獲得方法だ。ポイントは(1)要求の具体化をどうするか、(2)WEBとPDFに分けて対応力を掲載する、の2つだ。
御社でも実現できないか、検討してみてほしい。
WEB簡易診断でCV
「WEB簡易診断」とは、顧客の要求をWEBのフォームで簡易的にヒヤリングし、その内容から自動的に「対応可能かどうか」を回答するようなコンテンツだ。
WEBのフォームで簡易ヒヤリングするため、簡易診断は、イコール、CVとなる。
WEB簡易診断のイメージ
WEB簡易診断のイメージは以下の通りだ。
- リードの要求を確認するための質問と回答を事前に設計しWEB簡易診断として公開(回答は選択肢のみにする)
- 御社のリードがWEB簡易診断にアクセス
- リードはWEBフォームで自分の要求に対して回答する
- 全ての質問に回答するとWEB上に「対応可能かどうか」の回答が表示
- 回答は「不可」「要相談」「対応可能性あり」「対応可能(実績あり)」のような回答にする
あくまで簡単なWEBフォームでの診断で、どのくらいの質問数が必要なのかやどんな選択肢になるかは御社の商材次第だ。また実現できるかどうかも弊社には現時点ではわからない。
しかし、仮に実現できたとしたら、回答表示の段階で、ある程度リードと相性が良さそうかどうかが判断できるため営業効率が向上する可能性がある。
さらに、回答表示画面では「不可」以外の場合は、「詳しい話を聞かせていただけませんか?対応できる可能性があります。また過去に近しい実績があればその実績もお話しできる範囲でお話しします」とメッセージを表示すれば、個別アポへとつなげられる可能性すらあるだろう。
御社のWEBでも、こういった簡易診断が実現できないか、検討してみてほしい。
WEB簡易診断への導線
WEB簡易診断は、その仕組みを構築し、WEBで公開するだけでは意味がない。そのため、御社のアクセス数の多いページにWEB簡易診断へのリンク(導線)を設置し、WEB簡易診断への誘導を強化しよう。
そうすることで、サイトに来訪したリードが、WEB簡易診断の導線をクリックし、WEB簡易診断を行う可能性が高くなる。つまり、CV獲得につながる可能性がある。
まとめ
オーダーメイド品で事例コンテンツが使えない時のCV獲得方法を2つご紹介した。アイディアレベルであるが、御社のWEB活用のヒントになれば幸いだ。ぜひ御社でも実現できないか検討してほしい。













