リードナーチャリングとは?
BtoBマーケティングにおけるリードナーチャリング(英語:Lead Nurturing)とは、様々な施策・手法で獲得した見込み客(リード)に対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、見込み客(リード)の購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことだ。「見込み客育成」「リード育成」などのような言い方もする。
営業戦略においても、商談創出のために非常に重要な施策の1つだ。
資料一覧
BtoBリードナーチャリングの成功事例「製紙メーカーA社」
製紙メーカーA社の概要
ご紹介するBtoBリードナーチャリングの成功事例は、製紙メーカーA社の事例だ。まずはA社の概要についてご紹介する。
A社は、紙の加工メーカーである。従業員約300名の企業だ。主に高級紙を製造・加工している。A社の商流は下記のようになっており、最終顧客は食品メーカーなどの企業だ。高級紙業界でシェアは上位に食い込んでおり、さらなるシェア拡大のために、マーケティングに力を入れている。
A社のマーケティング課題
このA社には下記のような3つのマーケティング課題があった。
マーケティング課題1:自社製品の認知拡大
1つ目は、自社製品(自社の高級紙のブランド名)の認知拡大である。上記、A社の商流モデル図のように、A社の顧客は印刷会社やメーカーなどである。そのため、そういった顧客に自社製品を認知拡大してもらうことで、A社の高級紙を活用するシーンが増え受注増加につながる。つまりブランド認知を高めることで、顧客からのブランド指名買いを狙うというわけだ。
マーケティング課題2:掴みきれていない顧客ニーズ
2つ目は、「掴みきれていない顧客ニーズ」である。上記、A社の商流モデル図のように、A社と顧客との間には、卸業が存在する。そのため、なかなか顧客のニーズが掴めない状況であった。営業戦略の策定やリードナーチャリングを行う上で、ニーズが掴めないというのは非常にボトルネックになっていた。
マーケティング課題3:ほったらかしの名刺・見込み客(リード)
3つ目は、「ほったらかしの名刺・見込み客(リード)」である。上記、A社の商流モデル図のように、A社と顧客との間には、卸業が存在する。そのため、顧客にA社の営業担当者が直接アプローチすることが難しく、リードナーチャリングができない状況となっていた。その結果、名刺交換してもほったらかし状態で、接点作りが放置されている状況であった。
資料一覧
A社のリードナーチャリングの施策内容
このような3つのマーケティング課題を解決するため、デジタルコンテンツを活用したコンテンツマーケティングを展開し、リードナーチャリングを実現した。主に下記のようなリードナーチャリング施策を展開した。
「①」では、A社の顧客にとって有益な情報を展開するA社のブログを構築し公開した。ブログは月に1本の記事公開を目安にコンテンツ公開を実施。
「②」では、公開したブログに対してSEO対策やSNSでの認知拡大を行い、課題の1つであった未知の顧客への認知拡大施策を展開した。
「③」では、ブログに集客したユーザーをメルマガ会員化する導線をブログに設置し、メルマガ登録会員を増やした。さらに日々、A社の営業部門が収集する名刺データをメルマガ会員として登録する体制も構築した。
「④」では、過去にA社の営業部門が収集した数千枚の名刺データをすべて電子化しリードリストとして一元管理できるようにした。
「⑤」では、リードリストに対してメルマガ配信システムからメール配信できるようにした。メルマガのコンテンツはブログの内容を中心にメルマガ化した。また、顧客のニーズが不明確という課題もあったため、メールアンケートも実施した。
A社のリードナーチャリングで得られた成果
このような施策を展開し、実際に得られた成果は下記の通りだ。
成果1:定期的に顧客ニーズを獲得できるように
まずは、リードナーチャリングの成果の1つとして、顧客ニーズが取得できるようになった。顧客が高級紙を選ぶ時の判断理由や、競合を選んだ時の採用理由など、かなり細かいニーズの収集に成功した。その結果差別化戦略において課題があることがわかった。
成果2:SNS活用でファンを3000人以上獲得。認知拡大に貢献
次に、SEO対策、SNS活用がうまくいき、アクセス数やSNSのファン数が増大した。特にSNSのファンに関しては、3000人のファン獲得に成功した。未知のユーザーからのメルマガ登録や資料請求も発生し、認知拡大やリード獲得に貢献できるようになった。
成果3:名刺リードに対する定期的なメール配信で問い合わせ獲得
最後に、名刺データを電子化して構築したリードリストに対して、定期的な接点作りが可能となり、そこから定期的に問い合わせなどをWebコンバージョンを獲得できるようになった。
A社のようにほったらかしになっている名刺のデータを活用して、リード育成し、商談や案件を創出す流ことは非常に重要だ。御社でももし名刺が放置されているようであれば、リードナーチャリングの推進を検討してみてはいかがだろうか?
タイトル
BtoBリードナーチャリング3つの成功事例
獲得した名刺からメルマガで商談を作るためのヒント
「メルマガの企画検討フォーマット付き」
- (製造業)休眠リード(過去に名刺交換したリード)からの案件再創出の事例
- (IT企業)無料ユーザーへの有料製品提案と休眠リードの掘り起こしを狙ったアンケートメルマガの事例
- (製造業)リードに刺さるオンラインセミナーを起点にホワイトスペース開拓した事例
どんな企業が、誰に、どんな内容のメールを、どんな目的で、どういうタイミングでメールを送信し、どんな成果が得られているのか?を簡潔にまとめてご紹介していますので、御社のメルマガ活用の検討や見直しにご参照ください。