リードナーチャリングとは?リード育成手法と具体的な施策、プロセス、成功事例

Last Updated on 2024年10月11日 by 荻野永策
BtoBマーケティングのリードナーチャリングの基礎について解説する。「マーケティングにおけるリードナーチャリングとは?」「リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い」「リードナーチャリング手法」「リードナーチャリング成功事例と失敗事例」「リードナーチャリングツールの活用方法」「リードナーチャリング施策」「インサイドセールスとは?」「リードナーチャリングの導入メリットや効果」などについて詳しく解説する。

この記事の目次

リードナーチャリングとは?リード育成の基礎とやり方を動画で学ぶ

マーケティングにおけるナーチャリングとは?

ナーチャリングとは?意味と定義

ナーチャリングとは、英語ではNurturingと表記し、和訳すると「育成」という意味である。マーケティング領域では、ナーチャリングには「リードナーチャリング(リード育成)」と「顧客ナーチャリング(顧客育成)」の2つがある。リードナーチャリングは「見込み客の育成」で、「顧客ナーチャリング」は既存顧客を優良顧客に育成することだ。

マーケティングにおけるリードナーチャリングとは?リード育成とは?

リードナーチャリングとは?リード育成とは?意味や定義を解説

リードナーチャリング(英語:Lead Nurturing)とは、様々な施策・手法で獲得したリード(見込み客)に対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、リードの購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことだ。「見込み客育成」「リード育成」などのような言い方もする。

リードナーチャリングとは?考え方や概念をわかりやすく解説

リードナーチャリングとは?考え方や概念をわかりやすく解説

上記図のように、リードナーチャリングは、ナーチャリング施策やプロセスが進むにつれ、徐々に見込み客の数は減っていく。なぜなら、すべてのリードの購入意欲を高めることはできないからだ。そのため、リードナーチャリングの考え方は、「購入意欲を高めたリード(ホットリード)を狙い撃ちして受注を獲得すること」にあり、この考え方によって、営業工数の削減や営業の効率化を実現する。

リードとは?

リードとは、「見込み客」のことである。BtoBマーケティングにおいて、ナーチャリングの対象となるリードとしては下記のような種類がある。
主なナーチャリングリード一覧
新規リードマーケティング部門などが展示会、WEB、セミナーなどで獲得した新しいリード。名刺交換、WEBからの問い合わせ、セミナー参加者などが対象となる
既存リード(休眠リード)過去にリード獲得した既存のリード。休眠しているリードなども含まれる
休眠顧客過去に取引があった顧客。何らかの理由で取引が停止し休眠状態にある顧客。過去の顧客もリードとしてナーチャリングの対象となる
このようなリードを中心にナーチャリングを行い、リードを育成し新規の商談や売上獲得を狙う。

マーケティングリードとは?

マーケティングリード(Marketing Lead)とは、マーケティング施策によって獲得・創出されたリードのことを指す。リードナーチャリングもマーケティング活動の1つであるため、リードナーチャリングによって創出されたリードはマーケティングリードと言える。マーケティング部門が獲得・創出したリードという言い方もできる。

セールスリードとは?(営業リードとは?)

セールスリード(Sales Lead)とは、営業リードともいわれ、営業部門の営業活動によって獲得・創出されたリードのことを指す。マーケティングリードよりも受注確度が高い傾向があり、営業フォローを継続的に行なっていくリードとなる。マーケティングリードに対して継続的にリードナーチャリングを行い、受注確度が向上(ホットリード化)したらセールスリードとして営業部門に送客する。

リード育成に効果的なリードナーチャリングコンテンツとは?

ナーチャリングコンテンツとは、リードナーチャリングするにあたりリードに提供するコンテンツのことだ。リードにとって有益で役立つ情報を作成しナーチャリングコンテンツとしてリードに提供する。BtoBの場合のナーチャリングコンテンツの例としては、主に下記のようなナーチャリングコンテンツが考えられる。

主なナーチャリングコンテンツの種類
課題解決コンテンツリードや顧客が解決したいと考えている課題に対して、その解決プロセスや事例をまとめたコンテンツ。ソリューション提案コンテンツといった言い方もする。
目標達成プロセスリードや顧客が実現したいこと(ビジネス目標)に対して、それを達成するためのプロセスや成功事例をまとめたコンテンツ。

このように、「課題解決」や「目標達成」といった「価値を提案するコンテンツ」がナーチャリングコンテンツとしては非常に有用である。このようなナーチャリングコンテンツは主に「WEBサイト」「メルマガ」「ホワイトペーパー」「動画」「セミナー」などでコンテンツ化されることが多い。

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い(リード育成とリード獲得の違い)

リードナーチャリング(リード育成)は、BtoBマーケティングのプロセスから見ると下記図のような位置付けとなる。リードナーチャリングは、リードジェネレーション(リード獲得)リードクオリフィケーションの間に位置し、見込み客との関係構築や購入確度の向上を行う。このため、リードジェネレーションとリードナーチャリングは、マーケティングプロセスの位置付けが異なる。

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い

また、リードジェネレーションとリードナーチャリングは、ほったらかしのリード(休眠リード)に対してナーチャリングを行い、休眠リードから新規案件を創出することで、リードジェネレーションするといった関連性もある。

このため、リードナーチャリングとリードジェネレーションは、マーケティングのプロセスの位置付けは異なるものの、互いに関連し合うプロセスとなっている。

リード育成と顧客育成の違い

リードナーチャリング(リード育成)は、リード(見込み客)を顧客化することを目的とした育成活動だ。これに対して、顧客育成とは、「新規顧客」を「リピート顧客」、そして「優良顧客」へと育成する活動だ。このため、リードナーチャリング(リード育成)は、受注前の活動であるのに対し、顧客育成は受注獲得後の活動となる。顧客育成の目的は、「顧客のLTV向上」や「流出防止」、「顧客満足度の向上」などである。

リードナーチャリングとリードクオリフィケーションの違い

リードナーチャリングとリードクオリフィケーションの違い

リードクオリフィケーションとは、リードジェネレーション・リードナーチャリングで獲得・育成したリードの確度を見極めるマーケティング業務のことだ。営業部門に引き渡しても良い「購入の確度が高そうなリード」を選定・抽出する業務である。

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リードナーチャリングとリードクオリフィケーションの違いは、リードジェネレーションとの違いと同様、マーケティングプロセスの位置付けが異なる。リードナーチャリングで育成したリードに対して、確度を見極めるのがリードクオリフィケーションである。

リードナーチャリング手法一覧「12のナーチャリング方法とKPI」

見込み顧客を育成するリードナーチャリングの手法には、さまざまな手法が存在する。ここでは、BtoBマーケティングで使えるリードナーチャリング手法を「デジタル活用」と「リアル活用」を合わせてご紹介する。それぞれの手法のメリット・デメリットやリードナーチャリングのKPIについても代表例をご紹介する。

WEBコンテンツ

WEBコンテンツ(コラムやLP、ソリューションページなど)を継続的・定期的に作成・公開し、メルマガやリマーケティング広告・リターゲティング広告などで既存リードからのCVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット コンテンツを作り続ける必要がある

リードナーチャリングメール(メルマガ)

セミナー、ホワイトペーパーなど、CVにつながるネタをメルマガ配信し、CVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット ・コンテンツを作り続ける必要がある
・配信停止などがくる

リードナーチャリングメール(シナリオメール)

リードを次の段階・ステージに育成するためのシナリオメールを設計することでリードナーチャリングする。例えば、製品Aのカタログの資料請求がきたら、すぐに製品Aのデモを案内するシナリオメールを配信し、デモの申し込みを獲得することで見込み育成する。
KPI例 CV件数
メリット ・シナリオメールを自動化でき効率化できる
・抜け漏れなくリードにフォローできる
・電話フォローの工数削減につながる
デメリット ・シナリオを定期的にメンテナンスする必要がある
・MAなどのツールの導入が必要
・配信停止などがくる

動画

リードが解決したい課題に合わせて製品の使い方、サービスの活用方法などを動画化し、そういった動画を継続的に公開することでリードナーチャリングする。
KPI例 閲覧数
メリット 動画が充実すれば人間が説明しなくて良くなり、営業工数が削減できる
デメリット 動画作成、メンテナンスに工数がかかる

オンラインセミナー

自社のリード(見込み客)に対して、継続的にオンラインセミナーを実施し、リードナーチャリングする。自社製品の最新技術の紹介や、最新の課題解決事例などをセミナーで話することで、リード育成に繋げていく。
KPI例 申込数
メリット 大量のリードにアプローチできる
デメリット ・準備が大変
・ネタが枯渇することがある

ホワイトペーパー

リードが興味のあるネタ、解決したい課題に合わせたホワイトペーパーを作成し、そのホワイトペーパーをメルマガで案内する。その後、CVを獲得してリードナーチャリングする。
KPI例 CV件数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
デメリット コンテンツを作り続ける必要がある

アンケート

アンケートを設計し、メルマガでアンケートの依頼を行い回答を得る。回答を分析しリードのニーズを把握した後、ホワイトペーパーやセミナーなどの内容設計に活用する。リードナーチャリングの成功確率を高める手法の1つ。
KPI例 回答件数
メリット セミナーやホワイトペーパーなどのコンテンツ設計の精度が向上しマーケティング活動の全体効果を底上げできる
デメリット ・回答が得られないこともある
・有効回答が少ないこともある

リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告)

リードが自社サイトのどの製品の何をみたのか?に合わせて追跡型広告を配信することで再訪問を得られる。広告では最新のホワイトペーパーなどを案内すると効果的。
KPI例 アクセス数
メリット リードからの継続的なサイト訪問がある
デメリット 追跡型であるためうざいと思われる可能性がある

ニュースレター

セミナー、ホワイトペーパーなど、レスポンスにつながるネタを配信し、CVを得て、リードナーチャリングする。
KPI例 レスポンス数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・メルマガより気持ちが伝わる可能性が高い
デメリット ・コストがかかる
・時間がかかる
・効果分析しにくい

訪問営業・対面営業

リードナーチャリングにおいて、対面に勝る手法はないため、最も効果的と思われる。リードの課題や近況を聞き出し、そこから商談を作り出すことが可能。
KPI例 営業案件化数
メリット 臨機応変に対応できる
デメリット ・対面・訪問する理由を継続的に作り出しアポを取ることが困難
・工数が高くつく
・リード育成が属人化する

テレマーケティング(電話営業)

電話でリードの課題や近況を聞き出し、そこからアポイントを獲得し、商談を作り出す。リードナーチャリングで最も代表的な手法の1つ。
KPI例 APO数
メリット ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
・臨機応変に対応できる
デメリット ・在宅の場合など繋がらないことがある
・しつこいと迷惑がられる

リアルセミナー

継続的にリアルセミナー(会場を準備して実施するセミナー)を実施し、そこで最新技術や事例をPRすることで、製品導入の動機付けを行いリードナーチャリングする。
KPI例 申込数
メリット ・地域密着で育成できる
・大量のリードにアプローチ可能
デメリット ・準備が大変
・ネタが枯渇することがある
・地域密着のため集客に悩むことが多い

BtoB企業のリードナーチャリング成功事例と失敗事例

MAやメールマーケティング、インサイドセールス導入の成功事例

ここでは弊社のお客様の成功事例をご紹介する。下記の事例は、弊社のお客様事例で、デジタル(メールマーケティング)を活用したナーチャリングの成功事例である。

株式会社アシスト様(BtoBデジタルマーケティングの成功事例)

CVR2倍と社内意識改革に成功した株式会社アシスト様の成功事例。デジタルマーケティングを始めた経緯やALUHAを選んだ理由、得られた効果についてインタビュー。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社様(BtoBデジタルマーケティングの成功事例)

デジタルマーケティングのPDCAを回して「月間CVが対前年比2.6倍」などの大きな成果を達成。ALUHAを選んだ理由、主な成果、コンサルティングの魅力、今後の展望などをインタビュー。

山洋電気株式会社様(BtoB WEBマーケティングの成功事例)

弊社のコンサルティング開始から約1年後にはコンバージョン件数が8~10倍に増加!そんな山洋電気株式会社様に弊社のコンサルティングについてインタビュー。

株式会社日立ソリューションズ東日本様(BtoBデジタルマーケティングの成功事例)

リード獲得、MA活用、商談創出、差別化の強化を伴走型でご支援したコンサル事例。リード獲得が5年で約10倍となり、MA活用で業務の効率化と契約確度の向上に成功。

富士フイルムホールディングス株式会社様(BtoBデジタルマーケティングと戦略フレームワーク構築の成功事例)

WEBを活用した新規リードの獲得、MAを活用したリード育成などをご支援。さらに、BtoBデジタルマーケティング戦略フレームワーク「FAMメソッド」を構築

株式会社アシスト様(ABMの成功事例)

デジタルとABMを連動させたABMコンサルティングの成功事例。強みを生かしたソリューション提案をターゲットアカウントに提案し案件創出を実現。

積水樹脂株式会社様(BtoBデジタルマーケティングによる商談創出と問い合わせ件数増加事例)

特殊で複雑な商流をもつ積水樹脂様のBtoBマーケティングの成功事例。MAやオンラインセミナーによる商談創出からデジタル活用を始め、その後、デジタル活用の範囲が拡大した事例。

リードナーチャリングの失敗事例

それでは成功事例だけでなく、失敗事例もいくつかご紹介しよう。失敗事例については、その要因についても解説する。

反応がない事例

1つ目の事例は、「メルマガや電話しても反応が全く取れないという失敗事例」だ。数千件のハウスリストに対して、セミナー案内やホワイトペーパーなどの情報をメルマガや電話で案内するも、ほとんど相手にされないという失敗事例である。このBtoB企業の場合の失敗要因は2つあった。

1つ目の要因は、「ターゲティング」である。ハウスリストが整理されておらず、関係ない人に対しても情報が送付されていたのである。例えば、「経理部門向けのコンテンツ」なのに、「経理部門以外の人」もメルマガ配信されていたのである。このような場合、どのようにメールをライティングしても、「送付している相手が間違っている」ため効果は出ない。

2つ目の要因は、「自分本位のコンテンツ」である。例えば「製品Aの紹介セミナー」といった具合に、セミナーはセミナーでも、ただの製品紹介になっているのである。こういった内容であれば、製品Aに興味がなければ反応はない。

こういった失敗を回避するためには、「ターゲティングしたリードが解決したい課題は何か?」を把握した上で、「リードにとって役立つコンテンツ」をメルマガや電話で案内しなければならない。

マンネリ化の事例

2つ目の事例は、「マンネリ化の事例」だ。この事例はわかりやすく、リードナーチャリングのコンテンツが少なく、同じようなコンテンツを毎回メルマガで配信しているのである。例えば「毎回同じような内容のセミナー案内メールが来る」といった具合だ。これでは、時間経過とともに「またこのセミナーするのか・・」とマンネリ化していく。最初はよいが、時間とともに反応のなくなりジリ貧になるのである。

こういった失敗を回避するためには、どのようなコンテンツを継続的に提供できるのか?を事前に計画立てておく必要がある。例えば、セミナーをするにしても、リードナーチャリングする前に「どんなテーマでセミナーができそうか?」を事前に検討しておく必要がある。

リードナーチャリングツール「MAツール」の活用方法

リードナーチャリングでもっとも活用されるツールの1つがMAツールだ。ここではMAツールを活用したリードナーチャリングについて詳しく解説する。

MAツール(マーケティングオートメーションツール)とは?どんな機能があるのか?

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、リードナーチャリング(見込み客の育成)と、リードクオリフィケーション(購買意識・確度の高いリードの選別・抽出)の業務を効率化することを主軸においたITシステム・ソフトウェアのことだ。製品によっては、リードジェネレーション(リード獲得)までをカバーする製品もあるが、メインはリードナーチャリングとリードクオリフィケーションと考えてよい。

シナリオメール(ステップメール・フォローメール)の自動化、リードの確度を判断するスコアリングといった特徴的な機能を持つ。

MAツールとは?導入メリット・デメリットや成功・活用事例

MA(マーケティングオートメーション)とは?機能やおすすめツール、導入と比較の仕方

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MAツール(マーケティングオートメーションツール)でできることとは?プロセス別の活用方法を解説

MAツールでできることは、主に下記の8つだ。
MAツールでできること
  1. リードの一元管理ができる
  2. セグメントメール(ターゲティングメール)の配信ができる
  3. ランディングページの作成ができる
  4. スコアリングができる
  5. MAシナリオ(シナリオメール)の作成ができる
  6. SFA・CRMと連携ができる
  7. レポートの作成ができる
  8. 営業担当者へアラートの配信ができる
MAツールでできることとは?3つのプロセス別にできることを解説

MA(マーケティングオートメーション)ツールでできることとは?プロセス別の活用方法を解説

2024年1月4日

リードナーチャリング施策「5つのマーケティング施策」

弊社(ALUHA)では、BtoBリードナーチャリングを5つの施策に分解している。右図「リードナーチャリングですること」では、リードを「商品軸」と「時間軸」で分解し4つのグループに分けている。この時、リードナーチャリングは、「2」のホットリードに育成するための活動をすることになる。このため、「3」のリードを「1」や「4」を経由して「2」に育成するような活動を展開する。このため、下記のような5つの施策が重要であると考えている。

リードナーチャリングの5つの施策
  1. メモリー
  2. リサーチ
  3. 購入動機づけ
  4. 信頼性向上
  5. 購入機会創出
リードナーチャリングは何をするのか?

リードナーチャリングは何をするのか?

BtoBリードナーチャリングの5つの施策の詳細
5つの施策概要と何をするかの具体例
メモリーBtoBの場合、リードナーチャリングは中長期化する傾向が強い。そのため、リードに「忘れないように覚えておいてもらう」という施策が重要となる。まさに継続的な接点(タッチポイント)を作っていく施策だ。具体例は、メルマガ、ニュースレターなどである。主に、「1、3」のリードに効果的である。
リサーチBtoBの場合、リードナーチャリングするには、「リードが解決したい課題」を把握する必要がある。それがリサーチである。具体例は、メール経由でのアンケートや電話でのヒヤリング調査などである。主に、「1、3、4」のリードに効果的である。
購入動機づけBtoBの場合、リード獲得すると、ほとんどのリードが「情報収集や興味本位」といったケースが多い。そのため、「ほしい」という動機づけが重要だ。具体例としては、「ソリューション提案」や「課題解決事例」をコンテンツ化しPDFや動画で配信するなどだ。主に、「3」のリードに効果的である。
信頼性向上リードが購入を検討し始めた時、「あの会社に相談しよう」と信頼を得ておく必要がある。それが信頼性向上だ。具体例としては、成功事例・導入事例を配信するなどがある。主に、「1、3、4」のリードに効果的である。
購入機会創出メモリーから信頼性向上の施策を展開しても、「売るきっかけ」をつくりだすことができない。それを実現する施策が購入機会の創出だ。具体例としては、「継続的な個別相談会の実施」といった「商談や案件につながるイベント」を継続的に実施していくことだ。主に、「1、4」のリードに効果的である。
この5つの施策についての詳細は、「見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?リードナーチャリングの基礎知識と年間育成計画の立て方」にPDF資料で詳しくまとめている。詳細を学習したい場合はぜひお申し込みいただけたらと思う。

リードナーチャリングを担うインサイドセールスとは?

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、電話やメール、DMなどを活用してリード(見込み顧客)へは訪問しない(外回りをしない)内勤型営業担当者やチーム・組織のことをいう。インサイドセールスの特徴は非訪問・非対面での営業スタイルであることだ。このため、電話(テレアポ)、メール(メルマガやMAのシナリオメール)、オンライン会議などを活用してリードに対して営業を展開する。非訪問・非対面であるため、多くのリードに対して効率よく接点作りを継続することができるようになる。

インサイドセールスとは?フィールドセールスとの違い導入・立ち上げの手順

インサイドセールスとは?メリットや特徴、立ち上げ手順、活用ツールを解説

2024年1月5日

リードナーチャリングにおけるインサイドセールスの役割と活動目標

インサイドセールスの役割は、リードナーチャリングを継続的に実行し、ホットリードへとリード育成することだ。そしてインサイドセールスの活動目標は、営業部門(フィールドセールス)に受注確度の高いホットリードを送客することにある。BtoBマーケティングの場合、受注確度の低いリードは数多く存在し、そういったリードに対してインサイドセールスが非訪問・非対面でのリードナーチャリングを継続し、受注確度を高めていく。非訪問・非対面であるため、効率よくリードナーチャリングを行うことができ、営業の生産性向上にも寄与できる。

ナーチャリングコンテンツを活用したプロセスの例

ナーチャリングコンテンツ(WEBやメール、動画、ホワイトペーパーなど)を活用して、インサイドセールスがリードナーチャリングするプロセスの例としては下記のようなものが考えられる。
コンテンツを活用したプロセスの例
  1. ホワイトペーパーを作成しメルマガで送付する
  2. セミナー動画を作成しメルマガで送付する
  3. ビジネスコラムをWEBサイトで公開しメルマガで送付する
  4. 導入事例や成功事例をWEBサイトで公開しメルマガで送付する
ナーチャリングコンテンツを活用する場合は、上記のように継続的にコンテンツを制作し、メルマガなどで送付する必要がある。

電話を活用したプロセスの例

インサイドセールスは電話を活用して下記のようなナーチャリングを行うこともできる。

電話を活用したプロセスの例
  1. 製品やサービスの無料相談会や無料トライアルを提案する
  2. 課題などを確認しソリューション提案のアポイントに繋げる
  3. セミナー開催の案内をする
  4. 製品デモの提案をする
こういった提案活動を電話などを使って継続的に行い、ホットリード化を狙う。

リードナーチャリングの導入メリットや効果

機会損失の低減(見込み客の放置防止)

リードナーチャリングを導入すると、機会損失の低減(見込み客の放置防止)というメリットや効果が期待できる。なぜなら、リードナーチャリングにより中長期的なリードとの関係づくりが実現し、「リードの放置やほったらかし、フォロー漏れ」といったことが最小化されるためだ。

リードの購買意欲向上による受注率の改善

リードナーチャリングを導入すると、リードの購買意欲向上による受注率の改善というメリットや効果が期待できる。なぜなら、リードナーチャリングによりリードの購買意欲を高め、セールスリードとして営業部門に送客できるからである。その結果、確度の高いリードに対して営業活動を展開でき、受注率の改善につなげることができる。

確度の高いリードへの効果的なアプローチによる営業生産性の向上

リードナーチャリングを導入すると、確度の高いリードへの効果的なアプローチによる営業生産性の向上というメリットや効果が期待できる。なぜなら、確度の高いリードに対して集中的に営業リソースを活用できるからだ。確度の低いリードに対して営業フォローしていると、受注までの時間が長期化し営業のリソースを消費してしまうが、リードナーチャリングは受注確度を高めてから営業部門にリードを送客するため、営業の生産性向上に寄与できる。

休眠リード・休眠顧客からの案件の再創出

リードナーチャリングを導入すると、休眠リードや休眠顧客からの案件の再創出というメリットや効果が期待できる。なぜなら、リードナーチャリングの対象となるハウスリストには「休眠リード」や「休眠顧客」が存在しており、これらのリードや顧客に対してリードナーチャリングを継続的に展開することで、案件の再創出を実現できるからである。休眠リードや休眠顧客から再度、商談を作り出すきっかけにつながるのである。

リードナーチャリングの効果測定とKPI設計

ナーチャリングのKPI設計「3つのおすすめKPI」

BtoBリードナーチャリングには、案件や商談を創出するというKGIがある。このKGIを達成するためのKPIとして、弊社(ALUHA)では、下記の3つのKPIを推奨している。この3つのKPIを御社でも採用いただき、BtoBリードナーチャリングの効果分析を行っていただけたらと思う。なお、この3つのKPIはリードナーチャリングをメールマーケティングにて行う場合のKPIである。

効果分析の仕方とナーチャリングの3つのKPI
KPI概要選定理由
返信率メール(MAシナリオメールやメルマガ)を送付した時、リードから個別に返信(返事)が来るかどうかリードナーチャリングはリードとの関係構築を行う。そのためメールでの返事を受け取ることでメールのやり取りが発生し関係構築につながっていく。場合によってはそのメールやり取りからアポイントなどにつながることも。
回答率メールで課題調査アンケートをお願いしそのアンケートの回答率リードナーチャリングでは「リードの検討段階にあわせて有益な情報の提供」が必須である。そのため、どんなコンテンツが喜ばれるか?のニーズ調査は重要だ。これがなければ、思いついたコンテンツを送付してしまいリードナーチャリングがうまくいかない。
CVRメール経由でのコンバージョン率メール経由で資料請求やセミナー申し込み、お問い合わせ、デモ依頼などのコンバージョンを獲得することで商談や案件創出のきっかけとなるため

この中でも受注や商談創出などを考えれば、「回答率」は重要なKPIとなる。リードが解決したい課題をアンケートで把握できれば、自社の解決事例などを強みとして商談や案件に繋げていくことができる。このため、弊社(ALUHA)では、回答率はリードナーチャリングの重要なKPIであると考えている。

BtoBリードナーチャリングの基礎コラム


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