BBMとは?|ABMでもLBMでもない第三の考え方
BBMとは、顧客の質と量のバランスに焦点を当てたBtoBマーケティング手法です。ABMが質を重視し、LBMが量を重視するのに対し、BBMはそのどちらか一方を追求するのではありません。顧客の質と量のバランスを可視化し、自社にとって利益が最大化するバランスを見つけることを目的としています。
「リードは増えているのに売上につながらない」「営業がリードを追わない」「MQLが機能しない」「ABMを導入したが案件が不足している」「営業リソースが足りない」といった課題を抱える企業にとって、新しい選択肢となる考え方です。

バランスベースドマーケティングにおけるバランス可視化の概念図
どうやって質と量のバランスを可視化するのか?
BBMでは、質と量のバランスを「ICP」と「ICP率」を使って可視化します。ICP(Ideal Customer Profile)とは、自社にとって理想的な顧客像のことです。BBMでは、以下の3条件によってICPを定義します。
| ①LTV条件 | 受注後に高いLTVが期待できるかどうかの条件。主に企業規模や業種、取引継続性などで決まる。 |
| ②相性条件 | 顧客課題と自社の提供価値の適合性が高いかどうかの条件。主に顧客の課題と自社の強みや実績との一致度で決まる。 |
| ③確度条件 | 自社が受注できる可能性が高いかどうかの条件。主に顧客の購買意欲や検討状況、コンバージョン行動などで決まる。 |
ICP率とは、獲得したリード、案件、顧客のうち、どれだけICPに該当する対象が含まれているかを示す指標です。ICP率には、以下図のように「リードICP率」「案件ICP率」「顧客ICP率」の3種があります。

BBMのICP率(リードICP率、案件ICP率、顧客ICP率)
上記図では、何らかの施策で「400件」の見込み客の獲得に成功しており、そのうちICPに該当するリードが150件だったことを意味します。この時、リードICP率は37.5%となり、これが質と量のバランスを示す数値となります。このような指標をBtoBマーケティングのフェーズごとに可視化し、全体のバランスを調整・管理します。
ICPとICP率の運用イメージをわかりやすく解説
以下の図は、ICPとICP率の運用イメージを分かりやすくご紹介した図です。

BBMにおけるICPとICP率の運用イメージ
このように、ICP率を可視化することで、どの施策が良質な顧客を生み出しているのかをデータで検証できるようになります。
BBMを導入している事例
BBMを導入しているALUHAのお客様の取組事例をご紹介します。ご紹介するお客様はWEBマーケティング領域での取組事例です。
BBMの取組事例1「電子部品メーカーの事例」
ALUHAのお客様である「電子部品メーカー様」では、SEOや技術コンテンツ、ホワイトペーパーを中心としたWEBマーケティングに取り組み、アクセス数は約5倍、CV数は約6倍まで増加しました。しかし、リード件数の増加とともに、ICPに該当しないリードも増加しました。その結果、営業部門は小口案件への対応工数が増え、営業リソースの負荷が増大してしまいました。
そこで2026年からBBM(Balance Based Marketing)を導入し、単なる件数拡大ではなく、リードICP率を重視する方針へ転換しました。リード件数を維持しながらICP率を高める施策を実施し、毎月ICP率を測定することで、顧客の質と量のバランスを可視化できるようになりました。以下は、同社が実際に活用しているWEBマーケティングKPIレポートの一例です。毎月リードICP率の変化を見ながら、WEBのコンテンツ改善、集客改善を行っています。
| BBMのWEB KPI | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アクセス数 | 3,901 | 3,669 | 5,162 | 4,102 | 4,732 | 4,953 |
| CV件数 | 25 | 28 | 35 | 25 | 41 | 44 |
| ICP該当リード | 10 | 11 | 15 | 12 | 8 | 7 |
| リードICP率 | 40.00% | 39.29% | 42.86% | 48.00% | 19.51% | 15.91% |
| 全体CVR | 0.64% | 0.76% | 0.68% | 0.61% | 0.87% | 0.89% |
上記の場合、アクセス数の増加に伴いICP率の減少傾向が見られます。これは、「アクセスは増えているがICPに該当するユーザーを集客できていない」ということを意味しており、WEBサイトの集客施策が「量に偏っている」ことを裏付けるデータとなります。
BBMの取組事例2「セキュリティー製品の事例」
ALUHAのお客様である「セキュリティ製品メーカー様」では、SEOやホワイトペーパーを中心としたWEB施策を継続的に展開し、アクセス数は約10倍、CV数は約11倍まで増加しました。リード獲得件数も安定してきたことから、単純な件数拡大ではなく、ICPに該当する大口顧客の獲得を重視する方針へ転換しました。ICPは営業部門と事前に調整し、合意を取りました。
そして2026年からBBMの考え方を導入し、リード件数だけではなくICP率を継続的に可視化する体制を構築しました。さらに、ICPに該当する企業が抱える課題に焦点を当てたコンテンツを拡充した結果、約半年でリードICP率は3倍まで向上しました。現在では、件数だけではなく顧客の質も把握しながらWEBマーケティングを運用できるようになり、営業とマーケティングが同じ基準で成果を評価できる環境を実現しています。以下は、同社が実際に活用しているWEBマーケティングKPIレポートの一例です。リードICP率が徐々に増加しているのがお分かりいただけるかと思います。
| BBMのWEB KPI | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 | ●月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アクセス数 | 9628 | 8781 | 10181 | 11842 | 11784 | 12120 | 15768 |
| CV件数 | 38 | 41 | 49 | 70 | 60 | 61 | 67 |
| ICP該当リード | 5 | 16 | 10 | 15 | 14 | 15 | 18 |
| リードICP率 | 13.16% | 39.02% | 20.41% | 21.43% | 23.33% | 24.59% | 26.87% |
| 全体CVR | 0.39% | 0.47% | 0.48% | 0.59% | 0.51% | 0.50% | 0.42% |
上記の場合、アクセス数の増加に伴いICP率も徐々に増加している傾向があります。このような場合は、質・量ともにあるべき姿に向けて数値が向上している非常に理想的な状態のWEBサイトであると判断できます。施策の方向性に間違いはないということです。
BBMの詳細と入門書について
BBMについては、さらに詳細な内容を公開しています。
今すぐじっくりBBMを読み込みたい
BBMに関する以下の詳細なコラムを公開しています。もしよろしければじっくりご覧ください。
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後からでもじっくり読めるようにBBMの入門書をPDFで作成しています。ICPやICP率の詳細、BBMの施策イメージ例、BBMのプロセス、ICPを軸にした営業連携イメージなどを解説しています。