バランスベースドマーケティングとは

顧客やリードの質と量のバランスを重視したBtoBマーケティング

バランスベースドマーケティング(Balance Based Marketing®)とは?

バランスベースドマーケティング(BBM)とは、顧客やリードの質と量のバランスに焦点を当てたBtoBマーケティング手法です。株式会社ALUHAが提唱しています。

BBMにおける「質」とは、「受注件数は少ないがLTVの高い大口顧客、もしくはリード」のことです。そして「量」とは、「LTVは低いが受注件数が多い小口顧客、もしくはリード」のことです。質と量にはジレンマがあり、質を追求すると量が犠牲になり、量を追求すると質が犠牲になります。

そのため、BBMは「質と量のバランス」を重視しており、KPIでバランスを可視化し、自社の利益が最大化するバランスを追求します。

バランスベースドマーケティングとは

図1:バランスベースドマーケティングとは



質と量のバランスが重要な理由

質と量のバランスが重要な理由

図2:質と量のバランスが重要な理由

例えば、ある製品Aで考えてみましょう。

製品Aの売上は、図2のように「10社の顧客で合計売上1億円(大口案件)」と「200社の顧客で合計売上1億円(小口案件)」の2つの売上があるとします。

この売上を「営業リソース(営業部門やマーケティング部門)」が支えています。しかし、この営業リソースに「高齢化」や「人手不足」、「デジタル化」といった変化が発生しています。

このような営業リソースの変化がある中で、製品Aの売上を最大化していく必要があります。

そのためには、(1)質と量のバランスを自社のリソースに合わせて最適化すること、(2)人とデジタルが融合した営業活動を展開すること、の2つが重要になります。

だからこそ、デジタルを活用してバランスを重視したBtoBマーケティング手法が重要であると弊社では考えています。

「質と量のバランス」を可視化するKPI「ICP率」

ICPとは、理想的な顧客像のことです。理想的な顧客像とは、「自社事業と相性が良く、受注になれば高いLTVが期待できるリードや顧客像のこと」です。「次の優良顧客の候補(大口案件の候補)となるリードや顧客像」ともいえます。このICPを定義し、ICPに該当するリードや顧客の割合を可視化するとICP率というKPIが算出できます。以下はマーケティングプロセスごとのICP率を可視化した例です。

BBMにおけるICP率

BBMにおけるICP率

例えば上記の図の見込み客の獲得段階をご覧ください。何らかの施策で「400件」の見込み客の獲得に成功しており、そのうちICPに該当するリードが150件だったことを意味します。この時、ICP率は37.5%です。このように、マーケティングプロセスにおいて、各段階でのICP率を算出することで、最適なバランスを追求しながら各種施策を展開することができます。


バランスベースドマーケティング(BBM)のメリット

営業部門と連携しやすい

基本的に営業部門は大口案件を好みます。そのためICPに該当するリード(大口案件になる可能性があるリード)を中心に送客すると連携しやすいです。小口案件のリードは「デジタルセールス」を強化し、できるだけデジタルで完結できるように仕組み化しておくとリソースを効率よく使えます。

営業方針の変化への
柔軟な対応ができる

営業部門は、「予算未達」「営業トップの方針変更」などの理由で、そのときどきで、「両重視」したり「質重視」することがあります。そういった営業方針の変化に柔軟に対応できるようになります。

質の低いリードばかりから
脱却できる

マーケティング部門はリード獲得の「量」で社内評価される傾向があります。しかし、「量」に偏りすぎると「質の悪いリード」が増加し、営業連携がうまくいきません。BBMはICP率でバランスを可視化しますので、質と量のバランスを重視したリード獲得や育成が可能になります。

偏らない施策展開が可能

BBMは、質と量のバランスをマーケティングプロセスごとに可視化します。そのため、質と量に偏った施策を展開することを防止できます。ICP率の変化を見ながら、その時々で最適な施策を選択することができます。

利益を最大化する
バランスを追求できる

BBMはICP率を可視化していますので、ICP率を何%程度に維持すれば、売上や利益が安定するのかを分析することができます。量と質のどちらかに偏りすぎると、それぞれリスクが発生しますので、バランスを見ながら利益追求が可能です。

バランスベースドマーケティングのコンサルティングサービス

弊社では、BBMの伴走支援を行うコンサルティングサービスを展開しています。御社の事業内容や現状をお聞かせいただき、その上で、以下3つをご提案し、BBMの実現を支援いたします。

BBMと相性がよいか?

BBMには、相性の良い商材とそうでない商材があります。御社の事業内容や商材、ターゲット顧客像をお聞かせいただき、本当にBBMと相性がよいかどうか判断させていただきます。

何をゴールにするか?

BBMのゴールは「利益を最大化するバランス」を追求していくことですが、いきなり全ての施策のICP率を算出するのは難しいケースが多いです。そのため、今の御社の状況にあわせて何をゴールに進められそうか?を一緒に考え、ご提案いたします。

何から始めて、
どんな計画で進めるか?

ゴールに向かって弊社がどのような支援をし、何から始めて、どんなふうに計画を進めるのか?を立案しご提案いたします。御社への納品物・成果物も事前にある程度、明確化いたします。御社が取り組むべきこと、弊社が支援することが事前に明確になります。